Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 96(2): 162-169 (2024)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2024.960162

特集Special Review

マンノース代謝研究の新展開Expanding the mannose metabolism research

大阪国際がんセンター研究所糖鎖オンコロジー部Department of Glyco-Oncology and Medical Biochemistry, Research Center, Osaka International Cancer Institute ◇ 〒541–8567 大阪府大阪市中央区大手前3–1–69 ◇ 3–1–69 Otemae, Chuo-ku, Osaka 541–8567, Japan

発行日:2024年4月25日Published: April 25, 2024
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哺乳動物において,マンノースはグルコースから新規に合成される単糖の一つであり,タンパク質や脂質を修飾する糖鎖を構成する他,血中には遊離の単糖としても存在する.近年,マンノースの生合成と異化において中心的な役割を果たすマンノースリン酸イソメラーゼががんの治療標的の候補として同定されたことが発端となり,マンノース代謝研究が糖鎖生物学の枠を超えた広がりを見せている.本稿では,マンノース代謝の変化に対する細胞の応答とそれがもたらす細胞の脆弱性について我々の研究を中心に解説するとともに,がんの治療への応用に向けた展望を議論する.

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