Hikeshi:熱ストレス時の核–細胞質間タンパク質輸送
独立行政法人理化学研究所今本細胞核機能研究室 ◇ 〒351-0198 埼玉県和光市広沢2-1
発行日:2015年2月25日
真核生物では核–細胞質間分子輸送は必須のシステムであり,その制御はさまざまな細胞機能と密接に関連している.核–細胞質間の分子輸送は,一般的にインポーティンβファミリーに属する分子によって担われるが,熱や過酸化水素などの細胞ストレスによって,インポーティンβファミリー分子の輸送効率が低下することがわかった.一方,代表的な熱ストレスタンパク質であるHSP70は,熱ストレス時に細胞質から核に移行する.我々は,熱ストレス時にHSP70を核に輸送する新規運搬体分子Hikeshi(火消し)を同定した.ストレス時における輸送システムが受ける影響と,熱ストレス時におけるHikeshiの機能,そしていくつかの生物種におけるHikeshiホモログの解析について紹介する.
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