生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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SEIKAGAKU: Journal of Japanese Biochemical Society 87(1): 101-111 (2015)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2015.870101

総説Review

DNAの文字を増やす合成生物学—Xenobiologyに向けてExpansion of the genetic alphabet of DNA toward xenobiology

独立行政法人理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター構造・合成生物学部門Division of Structural and Synthetic Biology, Center for Life Science Technologies, RIKEN ◇ 〒230-0045 神奈川県横浜市鶴見区末広町1-7-221-7-22 Suehiro-cho, Tsurumi-ku, Yokohama-shi, Kanagawa 230-0045, Japan

発行日:2015年2月25日Published: February 25, 2015
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遺伝情報の文字である4種類の核酸塩基(A, G, C, T)は,A–TとG–Cの相補的な塩基対を形成することにより,DNA自身の複製にも重要な役割を担っている.つまり,塩基は生命の文字としてのみならず,自身が複製するための機能を持つ.これらの2種類の天然型塩基対に,人工的に作り出した第三の塩基対(人工塩基対)を加えて,生命の文字を増やす研究が急速に進んでいる.人工塩基対を組み込んだDNAが複製され,そして転写や翻訳で機能すれば,遺伝情報を拡張した新たな生命システムを作り出すことができる.すでに,複製や転写で機能する数種類の人工塩基対が開発され,最近では,人工塩基を組み込んだ高機能核酸や,さらには,人工塩基対を導入した細菌も作られるようになった.本稿では,新たな合成生物学(Xenobiology)に向けての,これまでの人工塩基対の創出とその応用研究について,開発に携わる研究チームとして,筆者らの視点から解説する.

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