腫瘍抑制因子MeninによるT細胞老化の制御
愛媛大学大学院医学系研究科医学専攻病因・病態領域免疫学講座 ◇ 〒791-0295 愛媛県東温市志津川
発行日:2015年6月25日
老化細胞における炎症性因子の高発現は,senescence-associated secretory phenotype(SASP)としてさまざまな細胞において報告されている.SASPが誘発する前炎症状態は,インフラメージング(inflammaging: inflammation+aging)とも呼ばれ,加齢に伴って増加する自己免疫疾患や発がんの増加と密接に関連している.インフラメージングの誘導には,免疫担当細胞の老化が関与し,特に,T細胞老化が大きな影響を及ぼすことが予想されている.しかしながら,T細胞老化の定義はいまだ十分ではなく,その分子機構についても不明な点が多い.筆者らは,T細胞老化の分子メカニズムを解明する目的で研究を行い,腫瘍抑制因子Meninが,CD4 T細胞の老化のエピゲノム調節に関与していることを新たに見いだした.
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