生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
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Journal of Japanese Biochemical Society 87(4): 438-444 (2015)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2015.870438

総説Review

代謝研究に基づくビタミンD作用メカニズムの再考Reconsideration of molecular mechanism of vitamin D action based on its metabolism

富山県立大学工学部生物工学科Department of Biotechnology, Faculty of Engineering, Toyama Prefectural University ◇ 〒939-0398 富山県射水市黒河5180番地5180 Kurokawa, Imizu-shi, Toyama 939-0398, Japan

発行日:2015年8月25日Published: August 25, 2015
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ヒト前立腺由来培養細胞に25-ヒドロキシビタミンD3[25(OH)D3]を添加し,代謝,遺伝子発現,細胞増殖を調べたところ,CYP24A1遺伝子の転写誘導や細胞増殖抑制が観察された.CYP24A1による代謝物が多数検出されたが,1α,25(OH)2D3はほとんど生成しておらず,25(OH)D3自身がビタミンD受容体(VDR)に結合することにより作用したと考えられる.また,CYP27B1遺伝子ノックアウトマウスに25(OH)D3を投与したところ骨密度や体重の正常化がみられ,25(OH)D3の直接作用が強く示唆された.これらの結果は1α,25(OH)2D3のみが活性型ビタミンD3であるという従来の考えを覆すものであり,今後,25(OH)D3を骨粗鬆症やがんを予防するサプリメントとして利用することが期待される.

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