発光甲虫プローブを用いた細胞機能解析
1 国立研究開発法人産業技術総合研究所計量標準総合センター物理計測標準研究部門光放射標準研究グループ ◇ 〒305-8563 茨城県つくば市梅園一丁目1番1号
2 国立研究開発法人産業技術総合研究所生命工学領域健康工学研究部門細胞光シグナル研究グループ ◇ 〒305-8566 茨城県つくば市東一丁目1番1号
3 国立研究開発法人産業技術総合研究所生命工学領域バイオメディカル研究部門 ◇ 〒305-8566 茨城県つくば市東一丁目1番1号
生物発光を利用したセルベースアッセイやイメージングはこの10年間で大いに進歩し,生命科学の基礎研究や創薬研究になくてはならないツールとなった.また,毒性評価の世界では実験動物の代替法の基盤技術として活用され,たとえば我々の開発した細胞評価系がOECD(経済協力開発機構)のテストガイドラインとして俎上に載せられている一方,50年前に報告されたホタルの発光反応の量子収率が書き換えられたり,ルシフェラーゼの3次元構造が精密に解析されたりなど,生物発光の基礎研究にも大きな進展がみられた.筆者らは2004年,本誌に「発光甲虫の生物発光機構の基礎と応用-生物発光によって細胞情報を探る」としてそれまでの研究成果を報告したが,本稿では,この10年間の生物発光研究の基礎,応用面における進展を解説しつつ,これからの生物発光技術の拡がりを展望する.
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