生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
〒113-0033 東京都文京区本郷5-25-16 石川ビル3階 Ishikawa Building 3F, 5-25-26 Hongo, Bunkyo-ku Tokyo 113-0033, Japan
Journal of Japanese Biochemical Society 88(1): 31-35 (2016)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2016.880031

特集Special Review

単一タンパク質の徹底的リン酸化解析と機能特定 :転写因子Bach2を例にExtensive analysis of protein phosphorylation: An example of transcription factor Bach2

東北大学大学院医学系研究科生物化学分野Department of Biochemistry, Tohoku University Graduate School of Medicine ◇ 〒980‒0872 宮城県仙台市青葉区星陵町2–1 ◇ 2–1 Seiryo-machi, Aoba-ku, Sendai, Miyagi 980–0872, Japan

発行日:2016年2月25日Published: February 25, 2016
HTMLPDFEPUB3

Bach2はBリンパ球の発生と形質細胞への分化,Tリンパ球のエフェクター細胞への分化など,免疫系をさまざまな段階で調節する.Bリンパ球においては,Bach2を含む遺伝子制御ネットワークの動態が分化進行や抗体クラススイッチなどの応答を調節する.しかし,この遺伝子制御ネットワークとシグナル伝達系の関係はほとんど不明であった.Bリンパ球でエピトープ付加Bach2を強制発現させ,大量培養・精製後に,そのリン酸化状態を質量分析計で徹底的に計測することで,既知リン酸化部位とあわせて計72か所のリン酸化部位候補を特定した.さらに,変異体の解析から,Bach2の細胞質への局在をSer-535のリン酸化が促進することを示す結果を得た.Bach2のリン酸化には,ホスファチジルイノシトール3 (PI3) -キナーゼからmTORに至るシグナル伝達経路が関わる.Bリンパ球分化におけるシグナル伝達経路と遺伝子制御ネットワークの連携について考察する.

This page was created on 2016-01-18T17:16:14.582+09:00
This page was last modified on 2016-02-18T13:47:40.333+09:00


このサイトは(株)国際文献社によって運用されています。