生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 88(1): 61-70 (2016)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2016.880061

特集Special Review

メタボロゲノミクスによる腸内エコシステムの理解と制御Toward understanding and regulation of gut ecosystem by metabologenomics

慶應義塾大学先端生命科学研究所Institute for Advanced Biosciences, Keio University ◇ 〒997–0052 山形県鶴岡市覚岸寺字水上246–2 ◇ 246–2 Mizukami, Kakuganji, Tsuruoka, Yamagata 997–0052, Japan

発行日:2016年2月25日Published: February 25, 2016
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メタボロゲノミクスとは,細菌叢遺伝子を網羅的に解析し,その機能を理解する学問分野の一つであるメタゲノミクスと,代謝物質を網羅的に分析し,生命現象を理解する学問分野の一つであるメタボロミクスの両方を組み合わせた概念であり,研究手法そのものも指す.我々の腸管内には多種多様な腸内細菌が生息しており,それらが宿主腸管細胞と相互作用することで,複雑な腸内生態系,すなわち腸内エコシステムを形成している.腸内エコシステムの恒常性を維持することがヒトの健康維持に寄与することが明らかになりつつあるが,逆に腸内エコシステムのバランスが乱れると,炎症性腸疾患や大腸がんといった腸管関連疾患のみならず,アレルギーや代謝疾患といった全身性疾患につながることも報告されている.本稿では,腸内エコシステムが宿主の恒常性維持にどのように影響しているのかについて,メタボロゲノミクスによる全容理解に向けた近年の取り組みについて紹介する.

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