生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 88(1): 105-113 (2016)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2016.880105

総説Review

巨大分泌タンパク質リーリンによる神経細胞移動の制御機構Functions of Reelin in cortical neuron migration

名古屋市立大学大学院薬学研究科 病態生化学分野Department of Biomedical Science, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Nagoya City University ◇ 〒467–8603 名古屋市瑞穂区田辺通3–1 ◇ 3–1 Tanabe-dori, mizuho-ku, Nagoya, Aichi 467–8603, 
Japan

発行日:2016年2月25日Published: February 25, 2016
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哺乳類の大脳皮質は神経細胞からなる多層構造を持ち,この構造は神経回路網の形成に必須である.神経細胞は長い距離を移動し,最終場所に適切に配置されることで正常な層構造を作る.神経細胞移動は多くの分子が関与する複雑な現象であり,近年その機構が明らかになりつつあるものの,全貌はいまだ不明である.リーリン(Reelin)は,神経細胞移動および層構造形成に必須の巨大分泌タンパク質であり,その欠損はヒトでは重篤な滑脳症を引き起こす.リーリンが同定されてから20年が経ち,この間さまざまな知見やモデルが報告されたが,リーリンの具体的な機能や制御機構は,いまだ不明な点が多い.本稿では,大脳皮質における神経細胞移動について概説し,最近明らかになりつつあるリーリンの大脳皮質形成における役割,またリーリンの機能制御機構について概説する.

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