生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
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Journal of Japanese Biochemical Society 88(3): 287-295 (2016)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2016.880287

特集Special Review

IDH変異によるエピジェネティック変化と細胞形質Epigenetic alterations and biological phenomena caused by mutation in an IDH gene

東北医科薬科大学薬学部感染生体防御学教室Department of Infection and Host Defense, School of Pharmacy, Tohoku Medical And Pharmaceutical University ◇ 〒981–8558 宮城県仙台市青葉区小松島4–4–1 ◇ 4–4–1 Komatsushima, Aoba-ku, Sendai, Miyagi 981–8558, Japan

発行日:2016年6月25日Published: June 25, 2016
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近年,「オンコメタボライト」と称される特定の代謝産物が,発がん・がん進展に関与することが判明し,着目されている.その発端は,イソクエン酸デヒドロゲナーゼ1(IDH1)およびIDH2のミスセンス変異の発見である.変異タンパク質が産生するD-2-ヒドロキシグルタル酸(D2HG)は,α-ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ遺伝子群である,5-メチルシトシン水酸化酵素やヒストン脱メチル化酵素などを拮抗阻害することがin vitroで示されていたが,in vivoにおいては不明であった.D2HGがどの局面で,どの分子を標的とし,どのような異常をもたらすのかについて,Idh1変異マウスの解析から判明した知見について概説し,IDH変異によるエピジェネティックな制御異常に起因する発がん・がん進展機構について議論したい.

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