生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 88(3): 335-341 (2016)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2016.880335

特集Special Review

RBがん抑制遺伝子産物による細胞未分化性制御Control of undifferentiated state by RB tumor suppressor

1金沢大学がん進展制御研究所腫瘍分子生物学研究分野Division of Oncology and Molecular Biology, Cancer Research Institute, Kanazawa University ◇ 〒920–1192 金沢市角間町無番地 ◇ Kakuma-machi, Kanazawa, Ishikawa 920–1192, Japan

2ハーバード大学医学部ダナファーバーがん研究所Department of Medical Oncology, Dana-Farber Cancer Institute ◇ 450 Brookline Avenue, Boston, MA 02115, USA ◇ 450 Brookline Avenue, Boston, MA 02115, USA

3慶応義塾大学医学部臨床薬剤学教室Department of Pharmacy, Graduate School of Medicine, Keio University ◇ 〒160–8582 東京都新宿区信濃町35総合医科学研究棟5S8 ◇ 35 Shinanomachi, Shinjuku-ku, Tokyo 160–8582, Japan

発行日:2016年6月25日Published: June 25, 2016
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RBは,がん腫におけるLOHの頻度がCDKN2APTENSMAD4に次いで高い遺伝子である.すなわち,この遺伝子産物の不活性化をもたらす遺伝子変異はドライバー変異である.しかし,RB変異が多段階発がんの最初の一歩であるがん腫は意外なほど限られている.多くのがん腫において,その悪性進展とRBタンパク質不活性化が相関している.悪性進展のコンテクストにおいてRB機能を探索すると,細胞周期と最終分化のマスターレギュレーターとしてよく認知された働きに加え,がん微小環境制御,細胞の未分化性・薬剤耐性制御など,がんの悪性形質発現に深く関わる働きがみえてきた.本稿では,このような非古典的なRB機能のうち細胞の未分化性の制御に関わるものを紹介し,代謝・エピジェネティクス制御を含む分子機序を論じる.

1. はじめに

RBretinoblastoma)は小児に特徴的ながんである網膜芽細胞腫や骨肉腫の原因遺伝子座において発見された遺伝子である.常染色体劣性の遺伝性を示すことから,家系性のある症例では,生殖系列における最初のヒットに加え,体細胞(網膜細胞)における2番目のヒットが発がんの引き金となる2ヒット理論が提唱され,連鎖解析による遺伝子座の同定によってその存在が証明された1).家族性の網膜芽細胞腫症例が,本症を生き延びた後もさまざまな腫瘍を発症すること,RBの機能制御に関わるサイクリン群やサイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害因子群の増幅・変異が広汎ながん腫において見いだされることなどから,RBの不活性化はがんの特徴の一つと考えられる2).さまざまな細胞増殖シグナルや栄養シグナルが翻訳後修飾によって,RBの三次構造の変化を誘導し,E2F転写因子群やLxCxEモチーフを持つ多くのクロマチン修飾因子を含むさまざまなエフェクタータンパク質群との結合能を変化させる3).つまり,RBは,細胞内外の情報を遺伝子の転写やエピジェネティック修飾に変換するアダプタタンパク質と捉えることができる.E2F転写因子群を介する細胞周期制御機構や組織特異的転写因子との協調による最終分化制御機構はよく確立され,多くの総説がものされている.本稿では,まず,RBの非古典的機能のうち未分化性制御における役割を幹細胞機能やがん細胞の運命決定等の方向から俯瞰し,次いで,その分子機序を代謝・エピジェネティクスを含むさまざまな角度から考察してみる.

2. RBの非古典的機能

RBの最も古典的な機能は細胞周期制御である.一方で,RBに細胞周期に関連しない機能があることにも,多くのエビデンスがある.たとえば,主要なパートナーであるE2Fファミリーの標的遺伝子には,細胞周期制御に関連しない遺伝子も多く含まれること,そして,RBにE2Fとの結合に依存しない機能があること等があげられる.E2F非依存的な機能の存在は,良性の網膜腫(retinoma)や遺伝学的浸透度の低い網膜芽細胞腫において見いだされる変異RBタンパク質が,E2Fとの結合能を喪失するも,最終分化を制御する能力を維持していることなどから推測された4)

RBは核外でも作用する.ミトコンドリアに局在するRBは,Baxとの結合によってE2Fにも細胞周期にも依存せずに細胞死を制御する5, 6).微小管に局在するRBは,コヒーシン等と結合し,染色体の安定性維持に貢献する7)

我々は,RB欠損細胞においてRasの活性が亢進する現象の分子機序を探索した.RBは,E2FおよびSREBP転写因子群依存的にRasタンパク質の最初の成熟ステップであるイソプレニル化を制御する8).この機構によって転写制御されるのは,イソプレニル化に関連する酵素だけでなく,イソプレニル化を内包するコレステロール合成経路や,脂肪酸合成・伸長・不飽和化経路に関わる酵素を広く含んでいる(佐々木ら,投稿準備中,村中ら,投稿準備中).RBがまず代謝経路を制御することによって細胞内シグナルに影響する機構が示唆された.

上述のごとく,主要ながん腫において,RBは悪性進展時に不活性化する.このことが腫瘍に与える影響は,細胞周期の亢進だけでなく,染色体不安定性,転移・浸潤,血管新生,未分化性発現,上皮間葉転換,薬剤耐性獲得など,さまざまな悪性形質の誘導である.本稿のトピックスであるRBによる未分化性制御の本態とその機序を考えるために,次節では,幹細胞機能制御におけるRBの役割を論ずる.

3. RBの幹細胞制御機能

1)RBの進化

RB遺伝子のオルソログは単細胞生物と多細胞生物の分岐の前から出現し,植物を含む多くの多細胞生物がこれを有している9).一方で,細胞周期研究黎明期の礎となり,サイクリンタンパク質群等の働きが哺乳類細胞とよく共通する酵母には存在しない.RBとE2F-DPヘテロ二量体による複合体は多細胞の植物—動物間でよく保存されている.哺乳類以外でRB機能がよく研究されているのは,シロイヌナズナとプラナリアである.植物のRBホモログであるretinoblastoma-related protein (RBR)の機能喪失は,根の幹細胞プールの拡大を引き起こす10).拡大した幹細胞においてその分化能は損なわれない.このRBR機能を媒介するのは,shortroot (SHR)であり,このタンパク質は哺乳類の多くのRB結合タンパク質に見いだされるLxCxEモチーフを有している11).LxCxEモチーフも種を超えて保存されている.プラナリアの旺盛な再生能力の維持にRBは大いに関与している.RB複合体のどのコンポーネントをノックダウンしても,幹細胞機能異常が発現する12).これらの知見は,幹細胞制御におけるRBの役割が種を超えてよく保存されていることを示唆する.

2)哺乳類幹細胞におけるRB機能

幹細胞は,多細胞生物ならではのシステムである.組織細胞社会のヒエラルキー構造は幹細胞の機能に依拠して形成される.RBは,胚性幹細胞でも組織幹細胞においても重要な機能を発揮する.ES細胞においては,RBの不活性化も高活性化も異常な表現型を誘導する13).つまり,同細胞のホメオスタティック制御にRBは必須である.RBの不活性化はiPS細胞の樹立効率を有意に高くする14).カスパーゼ3/8の活性がiPS誘導に必須であり,RBがこれらの基質であることが重要であることも示された15).RBはOCT4やSOX2などの胚性遺伝子の転写にも直接に関与する16).RBファミリーをすべて欠くマウス胎仔由来線維芽細胞(MEF)は,浮遊培養時に胚様体を形成し,免疫不全マウスに奇胎腫様の腫瘍を形成することが報告された17).我々は,p53欠損背景MEFにおけるRB不活性化によって,腫瘍形成能を獲得しないものの,旺盛な自己複製能の一つのエビデンスであるOct4, Sox2を高発現するスフェアを形成することを報告した18).あとで論ずるさまざまなRBの分子機構と考え合わせると,低いRB活性は,未分化性・多分化能の誘導・維持と自己複製能亢進に有利であり,適正なRB活性は,幹細胞のホメオスタティック制御や組織細胞への分化に必要だと概論することができる.

組織幹細胞におけるRB機能も徐々に解明されつつある.まず,骨に分化する細胞系統を生み出す多能性の間葉系幹細胞におけるRB欠損は,その数を増加させる19).造血幹細胞における欠損は,平常の状態ではその機能に影響しない20).しかし,ストレス下においては,細胞周期制御異常を引き起こす21).神経幹細胞におけるRBの役割は,皮質における細胞死と異所性のDNA複製が起こることを除いてはRb欠損胚の中枢神経系発生がおおむね保たれることから,多くのことはわかっていない.神経前駆細胞におけるRBファミリーp107の欠損が,細胞プールの拡大と分化不全を誘導するとした報告がある22).サテライト細胞は,創傷治癒時に増殖が刺激される幹細胞である.この細胞におけるRB欠損は,細胞周期復帰を促し,同細胞のプールを拡大する23).以上,組織幹細胞のうち限られたものしか解説していないが,詳細な総説がJ. Sage博士によって書かれているので,そちらも参考にされたい24).組織幹細胞におけるRB不活性化は,多くの場合幹細胞プールの拡大につながるようである.しかし,組織細胞への最終分化にRBの活性は必要であり,胚性幹細胞同様に,RB活性が適性であることがその機能維持にとって重要であると概論できる.

さて,次節では,RBによるがん細胞未分化性制御に光をあてる.ヒトがんにおいてしばしば同時に不活性化するp53とRBの同時欠損は,さまざまな体細胞からの発がんを誘導する.このような研究は,がんの起始細胞(cell-of-origin)の決定に貢献し,さまざまながんモデルマウスを提供してきたばかりか,がん進展におけるRBの役割に関してきわめて有用な情報をもたらしてきた.まず,注目すべきは,RBのステータスががん細胞の分化表現型(運命)に影響を及ぼす知見である.

4. がん細胞の運命決定とRB

1)網膜芽細胞腫

網膜芽細胞腫のcell-of-originは最近まではっきりしなかった.腫瘍が発現する分化マーカが,多系統の細胞からの由来を示すからである25).RBファミリー不活性化が,分化した網膜細胞からの発がんを誘導するという味岡らの発見26),錐体細胞がRB不活性化によるクローン拡大に特異的に感受性が高いという報告と考え合わせると27),網膜体細胞におけるRB不活性化は,未分化性誘導と細胞運命決定の柔軟化を引き起こすと思われる.すなわち,網膜におけるRBは,分化プログラムの大規模な改変に寄与すると考えられる.

2)甲状腺髄様がん

RBをヘテロ型に欠損する(loss of heterozygosity:LOH)マウスでは,LOHによって,脳下垂体および甲状腺に腫瘍を発生する.甲状腺に生ずる腫瘍は,カルシトニン産生細胞由来であり,低悪性度である.この腫瘍は,N-ras, Ink4a, Suv39H1, ATMなど,細胞老化やDNA損傷応答をつかさどる遺伝子を欠く背景では高度に悪性化するも,カルシトニン産生は保たれる8, 28).ところが,p53をホモ型で欠く背景では,組織学的には顕著な変化がないものの,カルシトニン産生が観察されなくなる18).しかし,このような腫瘍では,より幼若な神経内分泌マーカの発現は保たれるため,p53欠損背景におけるRBの追加欠損は,系統変換を誘導するのではなく,脱分化によって腫瘍の未分化性を深めたと考えられた.生じた腫瘍の自己複製能をスフェア形成能によって評価すると,未分化な腫瘍は,他の背景に比べて非常に高い活性を示す.p53のステータスによって,RB不活性化が達成する未分化度の深さが変化する事例といえる.

3)肺がん

最新の報告によると,小細胞肺がん(SCLC)においてp53とRBが変異している率は,それぞれ100%と93%である29).SCLCでは,OCT4やSOX2などの胚細胞特異的遺伝子の増幅が観察され,RBの不活性化とEZH2という神経幹細胞の維持に関わる遺伝子の発現亢進がよく相関する30–32).非小細胞肺がん(NSCLC)においてRB変異はまれであるが,同症の上皮増殖因子受容体(EGFR)分子標的薬治療中に耐性が生じる症例の約10%にNSCLCからSCLCへの組織型転換を示すものがある.このような症例のSCLC様腫瘍部では,高率にRB変異が観察されること,EGFRの発現が著しく低下することが報告された33).これらの知見は,肺がんの未分化性や薬剤耐性発現が相当度RBコンテクストに沿っていることをうかがわせる.

4)乳がん

Basal-like(筋上皮様)タイプの乳がんでは,RBの発現低下や不活性化が高率に見いだされる34).これは,このタイプの乳がんの炎症性表現型の発現につながると指摘されている35).炎症はがん細胞の未分化性を維持する機構でもある(後述).Luminal(乳管上皮)タイプにおけるRB不活性化は,乳がんに抗エストロゲンとして作用するタモキシフェン抵抗性につながるとする報告もある36).乳がんのcell-of-originも長く議論されているが,Basal-likeタイプ,Luminalタイプともに共通のLuminal progenitorに由来するという説が有力になった37).RBは,乳がんの運命決定やホルモン療法への耐性獲得にも密接に関連していると考えられる.

5)前立腺がん

前立腺がん原発巣においてRB変異が見いだされる確率は5%程度であるが,転移巣でのそれは,40%にもなる.RB変異やプロモーター部位のメチル化による発現低下が転移やホルモン療法への耐性獲得とよく相関する38).この機構には,E2F依存的なアンドロゲン受容体の発現制御が関わっているとされる39).前述のSCLCの悪性化に関わるEZH2は,前立腺がんの悪性進展時にも発現上昇する.これにはRBおよびp130が関わるとされる40).我々は,p53−/−;Rbflox/floxおよびp53−/−;Rbflox/flox;Ptenflox/floxマウス由来の前立腺上皮を培養し,in vitroRbおよびPtenを追加欠損することによって,前立腺がんの悪性挙動と相関する標的遺伝子を決定し,IL-6Lysyl oxidaseLOX)を見いだした41).これらの分子の阻害は,前立腺がんの自己複製を阻害した.これらの知見は,RBがさまざまな経路によって前立腺がんの未分化性や治療抵抗性に関わることを示唆する.

6)軟部肉腫

軟部肉腫においてもp53とRBの同時変異が見いだされる42)p53flox/flox;Rbflox/floxマウスの皮下にCreリコンビナーゼを発現するアデノウイルスを注射することによって,未分化で悪性度の高い肉腫を誘導することができる.同様の系においてp53を単独欠損するだけでも分化度の高い軟部肉腫を誘導することができるが,RB単独欠損では腫瘍を誘導できない43).重要なことは,RBの同時欠損がこのタイプの腫瘍の多型性と悪性度を高めることである.発がんにおけるRBとp53の役割分担はここに象徴されているかもしれない.

我々は,この系の応用を試みた.p53を単独で欠損するマウスの10%ほどに生じる軟部肉腫由来の細胞株を樹立し,RBの追加不活性化を導入したところ,細胞周期にはほとんど影響がみられなかったが,きわめて高い自己複製能と造腫瘍能が獲得されたことがわかった.がん幹細胞マーカの上昇も観察された.この系においてRBの標的遺伝子を決定した(北嶋ら,投稿中).

5. RBの幹細胞機能・未分化性制御機構

さまざまな幹細胞の機能,がん細胞の未分化性制御に関与すると思われるRBの分子機序を論ずる.

1)細胞周期,細胞死

ES細胞では,サイクリンA群,E群の高発現とCDK阻害因子群の発現低下のため,RBの高リン酸化状態が維持される.これと符合して,ES細胞のG1期は相対的に短く,S期は長い44).短いG1期は,分化の回避を可能にするだろう.RBファミリーをすべて欠くES細胞が野生型のそれとさほど変わらない細胞周期を示すのは,RB機能が高度に抑制されることの傍証であろう.ただし,RBファミリーをすべて欠くES細胞から,G2/M停止と細胞死を示す細胞が生じる13).また,一方で,ES細胞においてリン酸化されないRB変異体を強制発現すると,細胞周期の停止に引き続き,分化やp53依存的な細胞死が起こる.

2)組織特異的転写因子,胚性幹細胞特異的遺伝子

RBは,MYOD, C/EBPα, GRα, GAT A-1, PU-1, CBFA-1, PDX1, RUNX2, NF-IL6等の組織特異的転写因子群と直接結合ないし協調することによって,細胞の最終分化を促進する45).これらの関係が組織幹細胞の機能制御に関わるかはよくわかっていない.骨肉腫は間葉系幹細胞や骨前駆細胞に由来すると考えられるが,RBとRUNX2の関係がこの発症に関わっている可能性は高い.

NANOGやSOX2がCDC25AやCDK6の活性亢進を介して,あるいは,OCT4がmiR-335を介してRBの脱リン酸酵素を抑制することによって,RBのリン酸化を亢進することが知られていた.RBはまた,E2F依存的にOCT4の標的遺伝子の転写を抑制する.最近,RBがOCT4SOX2のプロモーター領域に結合し,これらの転写を直接に抑制することが示された.しかも,Sox2の同時欠損はRbヘテロ型マウスに生じる下垂体腺がんを抑制し,マウスの寿命を延長した16)RBとの胚性幹細胞特異的遺伝子の直接的関係が示されただけでなく,がん進展における役割も明らかになった.

3)代謝

RBは,古典的には,チミジンキナーゼやジヒドロ葉酸還元酵素など,核酸合成に関わる遺伝子を標的とする46).近年,その他の代謝に関わる標的が続々と同定されている(図1).列挙すると,OXPHOS遺伝子群,メバロン酸経路遺伝子群,UCP-1, SOD2, ASCT2, GLS1, PKA, AKT, mTOR, PDK4, PGC-1α, ERR, FOXc2, HIF-1α, BNIP3, SREBP-1, 2, PPARγ, KDM5Aなどさまざまな代謝経路をつかさどる酵素・シグナル分子・転写因子群である47).これらの大半はE2F依存的な標的と思われる.MycもまたRBの重要な下流遺伝子であり,この下流の代謝酵素であるGLUT1, HK2, PKM2, LDH-AもRBによる制御を受ける可能性がある.細胞周期のマスターレギュレーターの一つが代謝を同時に制御することは,バイオマス合成を細胞周期と共役させる巧妙な機構といえる.

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図1 RBの主要な代謝制御機能とその介在分子

胚性幹細胞の代謝様態はがん細胞のそれとよく似ており48, 49),RBによるがん細胞未分化性制御機構を考える上で大変参考になる.OXPHOSの活性がiPS誘導効率に影響するという報告がある50).RBと未分化性をつなぐ鍵の一つかもしれない.また,HIF-1αとの関係は,低酸素がiPS誘導効率を上げるという観点から重要である51, 52).ハエと哺乳類細胞の両方で,RBがグルタミン代謝を制御する知見が得られている53, 54).グルタミン代謝は,活性酸素種(ROS)の制御に関わるグルタチオンの合成に必要である.ROSの増加は,細胞老化等の促進により多能性や自己複製能の喪失につながる.ASCT2はGLUT1と協調して造血幹細胞の機能を制御する55).我々は,RBの不活性化によって未分化性が誘導されるコンテクストにおいて転写および代謝のシグナチャーを決定し,解糖系下流のある酵素がRBの正の標的であることを見いだした(河野ら,投稿準備中).このように,RBは中心代謝経路の制御に深く関わっており,それによって幹細胞の制御にも深く関わると推測される.

上述のように,コレステロール・脂質代謝もRBによって制御されることが判明しつつある.コレステロール代謝は,細胞内の酸化ストレスの制御によって,前立腺がんの自己複製やホルモン治療抵抗性に関与することが判明した(佐々木ら,投稿準備中).脂肪酸の質の制御もRBの重要な機能であることが判明しつつある(村中ら,投稿準備中).RBによるサイトカイン発現制御には,脂肪酸酸化によるミトコンドリア活性の制御が介在することも見いだした(北嶋ら,投稿中).

RBはまた種々の栄養シグナルによる機能修飾を受ける.たとえばSIRT1による脱アセチル化とAMPKによるリン酸化の基質となることが報告されている56, 57).つまり,RBは,代謝的ホメオスターシスの中でもアダプタ分子として機能している.この代謝におけるRB機軸ががん細胞の未分化性の制御にどのように貢献するのか,さらなる情報の蓄積が期待される.

4)エピジェネティクス

RBは,LxCxEモチーフを持つタンパク質群と結合する.これらは,DNMT1, SUV39H1, SUV4-20H1, BRN1, BRG1, HDAC, KDM5A/JARID1A/RBP2等多数のクロマチン修飾因子群を含むため,RBのステータスが,ゲノムのエピジェネクスに広汎な影響をもたらすことは容易に想像できる45).なかでも,RBによる幹細胞性の制御の説明に重要なのはKDM5Aである.KDM5Aは,ヒストンH3の4番目のリシンの脱メチル化を行う.KDM5Aを欠損するES細胞は,分化刺激下でのOCT4やNANOGの発現維持に異常が起こる58).KDM5Aはまた,RBによる分化促進に拮抗する.この機構は,KDM5Aが,PGC-1αの発現制御を介してミトコンドリアの活性を制御するためであると考えられている.RBが不活性化した筋芽細胞の分化不全は,KDM5Aの同時欠損によってもミトコンドリアの活性化によってもレスキューされる59)

RBによる多様な代謝制御が,ゲノムのエピジェネティクス様態に広汎な影響をもたらすことも想像できる.我々は,新規コンテクストにおいて同定したRBの非古典的標的の相当数が,RBによるエピジェネクス制御を受けることを見いだしつつある.そのうちのいくつかでは,RBの代謝制御によってクロマチンに修飾に関わるメタボライトの濃度が影響を受けることが転写制御の機序ではないかと考えている(河野ら,投稿準備中).

5)炎症

RBと炎症を最初に結びつけたのは乳がんの研究である.アラキドン酸経路を制御するシクロオキシゲナーゼ2 (COX-2)がE2Fの標的であることが示された35).RBはBasal-likeタイプの乳がんで発現低下しており,これは,このタイプの乳がんが示す炎症性の表現型とよく合致する.この研究で使われたデータベースにアクセスし,RBとさまざまな炎症関連分子の発現の相関を調べたところ,IL-6, CCL2, CCL5を含むさまざまな向炎症性サイトカイン・ケモカインとRBの発現が逆相関することがわかった.このような向炎症性サイトカイン・ケモカインのうち,細胞未分化性との関係がはっきりとしているのが,IL-6, CCL2である.IL-6はiPS細胞誘導時にc-Mycの作用をこれで置き換えることができる60).CCL2は,ESやiPS細胞の多能性維持に必要である61).また,このような向炎症性サイトカイン・ケモカインの多くが活性化するJAK/STAT経路は,さまざまな幹細胞,がん幹細胞の自己複製能の維持に重要な貢献を行う.

自然免疫もiPS細胞の誘導に重要であるという知見が報告された62).RB-E2F-1複合体がtool-like receptor 3 (TLR3)の発現制御を行うことが報告された63).また,ハエでは,RBとdCAP-D3が協調して自然免疫を制御する可能性が示された64).その他,RBと自然免疫を結びつける報告が相次いでいる65)

6. おわりに

RBは,多様な上流シグナルによって多様な翻訳後修飾を受け,これも多様なエフェクター分子へと情報を伝達するアダプタタンパク質と考えられている.がんの悪性進展時のRB不活性化がさまざまな悪性形質の誘導に寄与するという考えは,比較的最近周知されるようになった.このようなコンテクストにおいてRB不活性化のシグナチャーを取り直す作業が必要である.そのことによって古典的な細胞周期制御機能の後ろに隠れていたRB機能がいくつもみえてくるという経験を我々はしている.ことに,代謝制御におけるRBの役割は,徐々に論文数が増えてはいるが,その全体像はいまだ漠としており,我々を含めたいくつかの研究グループが探索を急いでいる.

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著者紹介Author Profile

河野 晋(こうの すすむ)

金沢大学がん進展制御研究所特任助教.博士(薬学).

略歴

2006年名城大学薬学部卒業.08年同大学院薬学研究科博士前期課程修了.11年同大学院薬学研究科博士後期課程修了.同年金沢大学がん進展制御研究所博士研究員.15年より現職.

研究テーマと抱負

1遺伝子変化による細胞内代謝の流れの変化を解析し,がんの生存のアキレス腱となる代謝分子を見出すことを試みている.

ウェブサイト

http://omb.w3.kanazawa-u.ac.jp/index.html

趣味

自転車,スキー,酒.

高橋 智聡(たかはし ちあき)

金沢大学がん進展制御研究所教授.医博.

略歴

1990年京都大学医学部卒業.96年同大学院医学研究科修了.同年同研究科助手.99年ハーバード大学研究員.2004年京都大学大学院医学研究科特任准教授.09年より現職.

研究テーマと抱負

RBがん抑制遺伝子の非古典的機能の探索によって,がんの悪性進展を制御するための新規標的分子を見出すことに挑戦している.

ウェブサイト

http://omb.w3.kanazawa-u.ac.jp/index.html

趣味

ピアノ,文楽鑑賞,登山,阪神タイガース応援.

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