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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 88(4): 443-451 (2016)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2016.880443

総説Review

メカノセンシングにおける細胞骨格,細胞接着の機能Roles of cytoskeletons and cell adhesions in mechano-sensing

東北大学大学院生命科学研究科Graduate School of Life Sciences, Tohoku University ◇ 〒980–8578 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6–3 ◇ 6–3 Aramaki-aza-Aoba, Aoba-ku, Sendai, Miyagi 980–8578, Japan

発行日:2016年8月25日Published: August 25, 2016
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生体を構成する細胞は,細胞内外の多様な機械的刺激(メカニカルストレス)にさらされている.機械的刺激は細胞の形態,運動,増殖,分化を制御する重要なシグナルとして,生体組織の発生過程や恒常性維持において必須の役割を担っている.細胞に外力が加わると,細胞骨格や細胞接着装置に応力が発生する.細胞がいかにして機械的刺激を感知し,化学的シグナルに変換するのか,メカノセンシングの分子機構について近年急速に研究が進み,アクチン繊維などの細胞骨格や細胞接着装置の構成タンパク質がメカノセンサーとして機能することが明らかとなってきた.本稿では,メカノセンシングにおける細胞骨格,細胞接着の役割や,機械的刺激による細胞骨格再構築の制御機構,さらに,Rhoシグナルの関与について,最新の知見を含めて概説する.

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