生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 88(5): 569-575 (2016)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2016.880569

特集Special Review

HIV-1とAPOBECのせめぎ合いInterplay between HIV-1 and APOBEC

京都大学ウイルス研究所ウイルス病態研究領域Laboratory of Viral Pathogenesis, Institute for Virus Research, Kyoto University ◇ 〒606–8507 京都府京都市左京区聖護院川原町53 ◇ 53 Shogoinkawara-cho, Sakyo-ku, Kyoto 606–8507, Japan

発行日:2016年10月25日Published: October 25, 2016
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ヒトAPOBEC3タンパク質は,AIDSの原因ウイルスHIV-1の複製を酵素活性依存的に強力に抑制する.一方で,HIV-1がコードするウイルスタンパク質viral infectivity factor(Vif)は,APOBEC3タンパク質をユビキチン・プロテアソーム経路依存的に分解させることにより,APOBEC3タンパク質による抗ウイルス活性を拮抗阻害する.これまで,培養細胞および組換えタンパク質を用いたin vitroにおける研究から,APOBEC3タンパク質とHIV-1 Vifタンパク質の相互作用の詳細が明らかになってきている.しかしながら,内在的に発現するAPOBEC3タンパク質が,生体内(in vivo)におけるHIV-1複製過程においてどのような影響を与えているのか,またHIV-1 Vifはどのように作用しているのかについては不明な点が多い.本稿では,筆者らが開発した「ヒト化マウス」という小動物モデルを用い,生体内HIV-1感染ダイナミクスにおける宿主防御因子APOBEC3タンパク質とHIV-1の相互作用・せめぎ合いについて概説する.

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