生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 89(1): 8-14 (2017)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2017.890008

特集Special Review

アルギニンに富む膜透過ペプチドの細胞内移行Membrane translocation of arginine-rich cell-penetrating peptides

京都大学化学研究所Institute for Chemical Research, Kyoto University ◇ 〒611–0011 宇治市五ケ庄 ◇ Gokasho, Uji, Kyoto 611–0011, Japan

発行日:2017年2月25日Published: February 25, 2017
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アルギニンに富む膜透過ペプチド(アルギニンペプチド)との架橋体あるいは複合体形成により,タンパク質をはじめとする種々の細胞膜不透過性の生理活性分子を細胞内に送達できることが知られている.細胞表面のプロテオグリカン等との相互作用により,アルギニンペプチドは細胞表面に引き寄せられ,その後,エンドサイトーシスと形質膜の直接透過の二つの経路を使い分けることにより,細胞内に移行する.また,この取り込み経路はアルギニンペプチドとの架橋体/複合体の物性や濃度などの条件によって変化する.アルギニンペプチドのエンドサイトーシスによる細胞内移行には,アクチン駆動性の液相エンドサイトーシス(マクロピノサイトーシス)も関与する.形質膜の直接透過には膜電位が重要な役割を持ち,ピレンブチレートなどの対イオン分子を介在させることで膜透過が促進される.

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