ヘムセンサーHRIやヘム基盤酸素センサーEcDOS, YddV, AfGcHK,および関連ヘムセンサーの構造と機能の関係
東北大学名誉教授
発行日:2017年4月25日
ヘム鉄はヘモグロビン,シトクロムc,P450などのヘムタンパク質において,酸素が関わる反応や電子移動などの活性中心としてよく知られているが,近年,(1)ヘム鉄がシグナル分子になってタンパク質に結合・解離し,標的タンパク質のDNA結合能や酵素活性を制御することや,(2)酸素,NO, COなどの分子がシグナルとして標的タンパク質内のヘム鉄に結合・解離し,標的分子内の別のドメインのDNA結合能や酵素活性を制御することが明らかになり,これらヘム鉄をリガンドとするヘムセンサーやガスセンサータンパク質が多くの重要な生理機能に関与することが判明した.本稿では,著者らが研究をしてきたHRIなどのヘムセンサー,およびEcDOS, YddV, AfGcHKなどの酸素センサーの分子機構について概説するとともに,周辺分野の最近の知見についても紹介する.
© 2017 公益社団法人日本生化学会
This page was created on 2017-02-06T14:27:18.598+09:00
This page was last modified on 2017-04-17T09:34:34.626+09:00
このサイトは(株)国際文献社によって運用されています。