生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 89(2): 199-210 (2017)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2017.890199

総説Review

ヘキソキナーゼ2による細胞死抑制機構:Akt/mTORC1シグナルとのクロストークによるミトコンドリア保護作用とオートファジー活性化Hexokinase 2 mediated cellular protection: interaction with Akt/mTORC1 to regulate mitochondrial protection and autophagy

カリフォルニア大学サンディエゴ校薬理学講座University of California San Diego, Department of Pharmacology ◇ 9500 Gilman Drive, La Jolla, CA 92093–0636 ◇ 9500 Gilman Drive, La Jolla, CA 92093–0636

発行日:2017年4月25日Published: April 25, 2017
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ヘキソキナーゼは解糖系の初段酵素であり,グルコースをリン酸化する.ヘキソキナーゼ2は心臓を含むインスリン感受性臓器やがん細胞に多く発現しているアイソザイムである.ヘキソキナーゼ2の発現量はAkt/mTORC1シグナルによって正の制御を受ける.ミトコンドリアに局在するヘキソキナーゼ2は,ミトコンドリア依存性の細胞死を抑制する作用を持つが,我々は,Aktがヘキソキナーゼ2をリン酸化することで,ミトコンドリアへの局在を増加させることを示した.さらに,ヘキソキナーゼ2がグルコースの欠乏に応答しmTORC1に結合・阻害することで細胞保護的なオートファジーを促進することを見いだした.これらの結果は,エネルギー代謝と細胞生存シグナルの直接的な関連を示す分子機構の一例である.

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