微生物を用いた生合成工学
北海道大学大学院工学研究院応用化学部門応用生物化学研究室 ◇ 〒060–8628 札幌市北区北13条西8丁目
発行日:2017年4月25日
アミノ酸発酵に代表されるように,日本では微生物が持つ代謝活性をものづくりに有効活用してきた.古くは望む代謝活性を持つ微生物の探索が主であったが,近年はメタゲノムも含めゲノム情報からのアプローチが可能となった.筆者は本手法を用い,一次代謝ではメナキノン,パラアミノ安息香酸,ペプチドグリカンの生合成に関与する新規生合成経路・酵素を発見し,二次代謝では放線菌や糸状菌が生産する生理活性物質の詳細な生合成機構の解明を行ってきた.さらに前者では新規経路特異的阻害剤の探索による抗ピロリ菌剤への展開,後者では半合成に適した生合成中間体蓄積株の育種と応用へも発展させてきた.本稿では,これらの詳細について紹介したい.
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