植物のプロテオグリカン,アラビノガラクタン-プロテインの構造と機能
埼玉大学大学院理工学研究科生命科学部門 ◇ 〒338–8570 埼玉県さいたま市桜区下大久保255
発行日:2017年8月25日
アラビノガラクタン-プロテイン(AGP)は植物組織に普遍的に分布しているプロテオグリカンで,主に細胞壁(細胞外マトリックス)に局在している.AGPは一般的にはヒドロキシプロリン(Hyp)に富むコアタンパク質に,ガラクトース(Gal)とL-アラビノース(L-Ara)に富むアラビノガラクタン(AG)糖鎖が結合している.コアタンパク質の種類も多く,糖鎖の構造も複雑で多様性に富んでいる.我々はAG糖鎖を特異的に分解する酵素群を見いだし,糖鎖構造解析と機能解析に適用してきた.一方で,糖鎖を合成する各種糖転移酵素の研究も進んでいる.AGPは植物の分化・成長に関わる多彩な生理機能を持つ情報因子として注目されており,糖鎖構造と生理機能の相関性についての研究も進展しつつある.
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