生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 89(5): 626-633 (2017)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2017.890626

特集Special Review

bisecting GlcNAc修飾とアルツハイマー病Bisecting GlcNAc modification and Alzheimer’s disease

理化学研究所,グローバル研究クラスタ,システム糖鎖生物学研究グループ,疾患糖鎖研究チームDisease Glycomics Team, Systems Glycobiology Research Group, Global Research Cluster, RIKEN ◇ 〒351–0198 埼玉県和光市広沢2–1 ◇ 2–1 Hirosawa, Wako, Saitama 351–0198, Japan

発行日:2017年10月25日Published: October 25, 2017
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アルツハイマー病(AD)は,高齢化が進む現代にあって解決すべき疾患の一つであるが,根本的な治療薬はいまだ開発されていない.脳に豊富に存在する糖鎖修飾であるbisecting GlcNAcの発現は,AD患者で増加することが知られている.筆者らは,bisecting GlcNAcを欠損したADモデルマウスの脳において,ADの原因となるアミロイドβ(Aβ)ペプチドの蓄積が激減することを見いだした.また,Aβ産生酵素の一つであるBACE1がbisecting GlcNAc修飾を受けていること,本糖鎖の欠損はBACE1の局在を初期エンドソームからリソソームへと変化させ,Aβ産生を抑制することがわかった.このことから,bisecting GlcNAcはADの新しい治療標的になると考えられる.

1. はじめに

日本はいわずと知れた,長寿大国である.現在65歳以上が人口に占める割合は約27%であり,2060年には約40%に達すると推計されている(内閣府,平成28年版高齢社会白書より,http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/zenbun/s1_1_1.html).この高齢化社会の状況下では,いかに健康寿命を伸ばせるかがこの先の日本の医療,経済にとって大きな課題である.そして高齢者の健康寿命を脅かす最大の敵の一つが認知症であり,認知症の6~7割を占めるアルツハイマー病(Alzheimer’s disease:AD)の克服は,現代科学が解決すべき難題の一つである.

ADは,認知・記憶能力の低下を伴う進行性の神経変性疾患である1, 2).現在までに,evidence-basedでさまざまな臨床試験が行われてきたが,残念ながらその進行を止める,あるいは低下した認知機能を回復させる根本的な治療薬は開発されていない.厄介な点は,疾患の原因とされる変化が脳内に生じ始めてから臨床症状を呈するまでの期間が20年以上と長く,臨床症状を呈さない段階での診断が非常に難しいことである3, 4).さらには,遺伝子型に加えてさまざまな因子が複合的に発症リスクとなっており1, 2),疾患の発症や進行のメカニズムがまだ十分に明らかになっていない.本稿では,これまであまり注目されていなかった糖鎖という視点から,ADの病態や治療戦略について考えたい.特にbisecting GlcNAcと呼ばれる,筆者らが最近ADに関わることを見いだした糖鎖について紹介し,糖鎖を標的とした新たな創薬開発の可能性について記述したい.

2. ADとAβカスケード仮説

AD患者の脳では二つの病理変化が認められる.「老人斑」と「神経原線維変化」である1, 2).前者は,アミロイドβ(Aβ)と呼ばれる凝集性の高いペプチドが蓄積したものであり,後者は微小管結合タンパク質であるタウが過剰にリン酸化されて蓄積したものである.これまでのところ,両者の間の明確な因果関係は明らかになっていないが,基本的にAβの蓄積が先行すること1, 2),これまで同定された遺伝性の家族性ADの原因遺伝子がすべてAβの産生や蓄積に関わるタンパク質をコードしていることなどから5, 6),ADの原因はAβの蓄積が上流にあるとする「Aβカスケード仮説」が広く支持されている7).Aβは,APP(amyloid precursor protein)と呼ばれる糖タンパク質が,BACE1(beta-site APP cleaving enzyme-1)とγ-セクレターゼ複合体によって二段階の切断を受けることによって生じる(図18).γ-セクレターゼの触媒サブユニットはプレセニリンと呼ばれており,APPとプレセニリンの遺伝子変異は家族性ADの原因となる5, 6, 9).一方で,Aβの蓄積とリン酸化タウの蓄積との関係性や,タウの異常リン酸化を引き起こす原因についてはまだあまりよくわかっていない.凝集性の高いAβに比べてタウはin vitroでは凝集性を示さない上10, 11),Aβを過剰産生するADモデルマウスにおいてもタウのリン酸化や凝集,またそれに続く神経原線維変化や神経細胞死はみられない.また異常タウの凝集はAD以外の認知症でもみられる10).これらの事実を総合して考えると,両者の因果関係はまだ明確にはなっていないものの,ADの合理的な治療介入標的はAβもしくはタウが中心になると考えられる.Aβとタウは存在する細胞内コンパートメントが異なり,Aβが酸性オルガネラの内腔側で産生されて細胞外に分泌される一方,タウは細胞質に局在する.すなわち,Aβの産生や凝集,クリアランスに関わるタンパク質群は酸性オルガネラ内腔側もしくは細胞外に配向しており,タウに関連するタンパク質は細胞質側に配向する.これを糖鎖付加の観点から考えれば,Aβの産生・凝集に関連するタンパク質はN型糖鎖やO型糖鎖(O-GlcNAc修飾を除く)で修飾され,タウ関連タンパク質(タウ自身を含む)はO-GlcNAc修飾を受けると考えられる.実際にこれらの分子の糖鎖修飾は確認されているが12, 13),AD病態への糖鎖の関与はまだあまりよくわかっていない.本稿では特に,N型糖鎖構造の一部であるbisecting GlcNAc残基に着目し,本糖鎖構造のAβ産生への関与について得られた知見を中心に紹介したい.

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図1 Aβ産生経路

Aβは,前駆体タンパク質であるAPPがBACE1,γ-セクレターゼによって二段階の切断を受けて生じる.sAPPβはBACE1による一次切断産物.APPはADAM10によってAβ配列内でα切断を受け,さらにγ-セクレターゼによって切断され,毒性を持たないp3ペプチドを生じる.

3. N型糖鎖上のbisecting GlcNAcとADとの関連性

糖タンパク質上のN型糖鎖の持つ大きな特徴の一つに,分岐構造の複雑さがある(図2A).この分岐の多寡はGlcNAc残基が付加される数によって規定され,各枝のGlcNAc残基はゴルジ体に局在する特異的なGlcNAc転移酵素(GlcNAc transferase:GnT)によって転移される14).そしてこれらGnTの欠損マウスなどの解析から,特定の分岐鎖がそれぞれ固有の機能を持ち,特定の疾患に関わることがわかってきている.たとえばGnT-IVa(Mgat4a遺伝子)の欠損マウスは膵臓β細胞のグルコーストランスポーターの機能低下によって2型糖尿病を引き起こすこと15),GnT-V(Mgat5遺伝子)の欠損マウスは増殖因子受容体の機能低下を通じてがんの増殖や悪性化を抑制したり,T細胞の異常活性化によって自己免疫疾患の感受性が高まったりすることなどが報告されている16, 17)

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図2 N型糖鎖の分岐構造とbisecting GlcNAc

(A)糖タンパク質に付加したN型糖鎖構造の一例.GlcNAc分岐は,GnTと呼ばれるGlcNAc転移酵素の働きによって作られる.(B) bisecting GlcNAcは,GnT-IIIの働きによって作られる.他のGlcNAc残基はさらに糖が付加されて伸長していくが,bisecting GlcNAcには付加されない.bisecting GlcNAcが付加された糖鎖は,GnT-IVやGnT-Vの基質とならない.

bisecting GlcNAcは,N型糖鎖の中央部分のGlcNAc残基のことを指し,この構造はGnT-IIIと呼ばれる酵素によって生合成される18)図2B).bisecting GlcNAcは生化学的に他の分岐鎖と異なる特徴を二つ有している19).一つは,通常GlcNAc残基にはガラクトースが付加され,そこにさらにシアル酸が付加されるなどの修飾を受けて鎖が伸長していくが,bisecting GlcNAcにはそのような伸長は起きない(図2B).また,いったんbisecting GlcNAc構造が作られると,その糖鎖はGnT-IVやGnT-Vといった他の分岐鎖合成酵素の基質とならなくなるため,bisecting GlcNAcはN型糖鎖の高分岐化を抑制する方向に働く20, 21)図2B).こうした事実から,bisecting GlcNAcはGnT-Vが作る糖鎖とは反対の機能,すなわちがんの悪性化を抑制する働きなどがあることが示唆されてきた22)

bisecting GlcNAcを合成する酵素GnT-IIIのmRNAの発現はかなり限られており,脳で最も強く,その他腎臓や腸で高い発現を示す23).特に脳ではニューロンに強い発現がみられるが24),ニューロンや脳におけるbisecting GlcNAcの役割についてはほとんどわかっていなかった.そのような中,2010年,遠藤らのグループが,AD患者でGnT-IIIのmRNAレベルが増加していることをヒト脳の解析により明らかにした25).これにより,bisecting GlcNAcはADと何らかの関わりがあることが示唆された.そこで我々は,GnT-III欠損マウスを用い,ADモデルマウスと交配させることによってその病態がどのように変化するのかを解析した.

4. GnT-III欠損マウスにおけるAβ蓄積の低下

マウスはADを自然発症しないため,ADの研究ではモデルマウスを使う必要がある.これまでさまざまなADモデルマウスが開発されており,特に家族性のAD変異を持つヒトAPP遺伝子を過剰発現するトランスジェニックマウスが広く用いられてきた26).また,これらAPPトランスジェニックマウスに,タウやプレセニリン遺伝子に変異を持つマウスをさらに掛け合わせたものなども用いられる.一方最近では,西道らのグループが開発したAPPを過剰発現しないノックインマウスが次世代のADモデルマウスとして知られるようになってきている27).bisecting GlcNAcはN型糖鎖の一部であることから,上述したようにタウの機能制御よりもAβの産生・蓄積・代謝などのプロセスに関わる可能性が高いと考えられた.そこで,家族性ADの変異を持つヒトAPPのトランスジェニックマウス(以下APP-Tg)とGnT-III欠損マウスを掛け合わせ,GnT-IIIの有無でAD病態がどのように変化するかを解析した.

APP-Tgマウスは,加齢とともにAβが脳内に蓄積し,1年齢前後になると大脳皮質を中心にAβプラークが観察されるようになる.一方,同月齢のGnT-III欠損APP-Tgマウスの脳のAβを染色したところ,プラークの数が激減していた(図3A28).またELISAにおいても脳内Aβ量の顕著な減少が認められ,凝集性の異なるAβ40とAβ42の双方が減少していた(図3B).このことから,bisecting GlcNAcの欠損によってAβの脳内蓄積が大幅に抑えられており,それはAβの分子種によらないことがわかった.さらに,Aβの蓄積に伴う認知能力の低下をY迷路試験で調べた.その結果,APP-Tgマウスは野生型に比べて顕著に成績が低下したが,GnT-III欠損APP-Tgでは野生型に近いレベルまで成績が回復していた(図3C).以上のことから,bisecting GlcNAcの欠損は,脳内のAβ全体の蓄積量を低下させ,それによりAD病態が改善することが示された.

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図3 GnT-III欠損マウスのAD病態

(A)1年齢マウス大脳皮質のAβ染色像.APP-TgマウスではAβが蓄積したプラークが観察される.GnT-III欠損APP-Tgマウスでは,プラークの数が大きく減少する.(B)1年齢マウス脳不溶画分のAβ ELISA.Aβ40, Aβ42ともにGnT-III欠損マウスでは減少する.(C)Y迷路試験によるマウスの短期記憶能力の評価.1年齢マウスを用いた.Kizuka, et al.28) より改変.

5. GnT-III欠損によるAβ蓄積量減少のメカニズム

次の大きな疑問は,なぜbisecting GlcNAcの欠損によりAβ量が減少したかである.Aβは上述のように,APPが2段階の切断を受けて生じる(図1).またAPPは,Aβ配列内でもADAM10により切断を受け(α切断),毒性のないp3ペプチドを生じる29).このAPPの代謝経路に関わるタンパク質のほとんどがN型糖鎖修飾を受けることから12),bisecting GlcNAcの欠損によってこれらの糖タンパク質の機能が変化し,Aβ量が減少している可能性が考えられた.そこでまず,これらの糖タンパク質の糖鎖に着目し,bisecting GlcNAc修飾を受ける分子を探索した.これには,bisecting GlcNAc構造と強く結合することが知られる植物レクチンであるE4-PHA30, 31)を用いた.その結果,APPの一段階目の切断を担う酵素BACE1がbisecting GlcNAc修飾を受けていることがわかった(図4A,上).一方でAPPやγ-セクレターゼなどの分子はbisecting GlcNAcをまったく持たないか,もしくは修飾を受けにくいことがわかった28).糖鎖修飾に関するこの分子選択性のメカニズムは現在のところまったくわかっていないが,BACE1が選択的にbisecting GlcNAc修飾されるという事実は,BACE1の機能制御に本糖鎖が関わることを示唆する.そこで,GnT-III欠損マウスにおけるBACE1の機能変化について解析した.BACE1によるAPPの切断の程度を調べるため,APPの切断産物[N末端側のsAPPβおよびC末端側のC-terminal fragment β(CTFβ)]の量をウエスタンブロットで定量したところ,GnT-III欠損APP-Tgマウスでは有意に減少していた(図4A,下).このことから,bisecting GlcNAcの欠損はBACE1の機能変化を引き起こし,Aβ産生を低下させることが明らかになった.

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図4 GnT-III欠損マウスにおけるBACE1の機能変化

(A)上:APPとBACE1のE4-PHA染色.BACE1のみがE4-PHAで染色され,bisecting GlcNAc修飾を受けている.中:APPによるBACE1切断の模式図.下:全長のAPPと,sAPPβの存在量.GnT-III欠損マウスでは,全長のAPPの量は変化がないが,BACE1による切断の結果生じたsAPPβの量が減少している.(B)野生型とGnT-III欠損マウス脳より精製したBACE1を用いたin vitroの酵素アッセイ.BACE1の酵素活性そのものには変化がないことがわかる.(C)野生型線維芽細胞(MEF)とGnT-III欠損MEF細胞のショ糖密度勾配遠心法によるオルガネラ分画.GnT-III欠損細胞では,BACE1が初期エンドソームからリソソームへ移行している.Kizuka, et al.28)より改変.

次に,特定の糖鎖部分構造の欠損によってBACE1の機能がどのように変化したのかを調べた.驚いたことに,脳の抽出物から精製したBACE1を用いたin vitroの酵素アッセイでは,bisecting GlcNAcを欠損してもBACE1の酵素活性にほとんど変化はなかった(図4B).また構造モデリング上でも,bisecting GlcNAcを含む糖鎖は触媒ポケットから離れており28),活性測定の結果を支持した.このことから,bisecting GlcNAcの欠損はBACE1のフォールディングそのものには影響を与えないことがわかった.続いて,BACE1の細胞内局在を免疫染色およびショ糖密度勾配遠心法により解析したところ,GnT-IIIの欠損によりBACE1の局在が,初期エンドソームから後期エンドソームとリソソームへ移行していることがわかった(図4C).BACE1の至適pHは4.5前後であり,活動依存的な初期エンドソーム局在がAPPの切断に重要であるという報告が近年なされていることから32–34),bisecting GlcNAc糖鎖欠損によるこの局在変化が,Aβ産生低下の原因であると考えられた.ただ,なぜ糖鎖の欠損によってBACE1の局在が後期エンドソーム/リソソームへ変化したのか,あるいはその他のbisecting GlcNAc修飾タンパク質でも同様の局在制御がみられるか,という問いに対する答えは今のところまだ得られておらず,今後の課題である.

6. bisecting GlcNAcの病的な発現上昇と酸化ストレス

GnT-III欠損マウスの結果から,BACE1上のbisecting GlcNAcはBACE1のエンドソーム局在を制御し,Aβの産生を正に制御していることが明らかになった.そこで,ヒトにおいてもBACE1上のbisecting GlcNAcが同様の機能を持つ可能性が考えられ,もしそうであればAD患者ではBACE1のbisecting GlcNAc修飾が増加していることが予想された.また上述のように,遠藤らのグループにより,AD患者脳ではGnT-IIIのmRNAレベルが増加していることがすでに報告されている25).そこで,AD,軽度認知障害患者(mild cognitive impairment:MCI),コントロールのヒト死後脳よりBACE1を免疫沈降し,E4-PHAレクチンを用いてBACE1上のbisecting GlcNAc含有糖鎖の発現量を解析したところ,MCIですでにBACE1上のbisecting GlcNAc量は有意な増加を示した(図5A).このことから,ヒトにおいてもbisecting GlcNAcがAβ産生に関わる可能性が示唆された.

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図5 bisecting GlcNAcによるBACE1タンパク質の安定化

(A)ヒト死後脳(非AD, MCI, AD患者患者)よりBACE1を免疫沈降し,E4-PHAでbisecting GlcNAc修飾の度合いを解析した.MCI, ADでBACE1上のbisecting GlcNAcの発現量が増加している.(B)野生型マウス,ADモデルマウス,GnT-III欠損マウス脳のタンパク質抽出液(input)から,bisecting GlcNAcを持つ糖タンパク質をE4-PHAで精製し,ウエスタンブロット解析した.ADモデルマウスでは,E4-PHAと反応するBACE1が増加している.(C)野生型MEF, GnT-III欠損MEFをH2O2で処理し,BACE1タンパク質の量を解析した.野生型MEFでは刺激によりBACE1タンパク質が増加するが,GnT-III欠損MEFでは逆に減少する.(D)BACE1およびBACE1のN型糖鎖付加部位変異体をNeuro2A細胞に導入し,免疫沈降後のE4-PHAブロットで,bisecting GlcNAcの量を調べた.N153,223S変異体はbisecting GlcNAc修飾をほとんど受けていないことがわかる.(E)野生型BACE1およびN153,223S変異体を野生型MEF, GnT-III欠損MEFに導入し,cycloheximide chaseで安定性を解析した.変異体では,野生型細胞とGnT-III欠損細胞での挙動の差がみられなくなる.Kizuka, et al.28, 38)より改変.

では,なぜ認知機能低下に伴ってbisecting GlcNAcの発現量が増加するのだろうか? 筆者らは,いくつかの理由から酸化ストレスに着目した.まずBACE1はストレス応答分子であり,酸化ストレスなどにより活性およびタンパク質量が増加することが知られている35).またAD患者ではBACE1の活性が増加するという報告があり36),また細胞にAβを添加すると酸化ストレスを引き起こしてBACE1の発現を増加させるという報告もある37).これらのことから,AD患者脳では,Aβの蓄積により生じた酸化ストレスによってBACE1のタンパク質発現や活性が上昇した状態にあると考えられる.また一方,BACE1は主にリソソームで分解されることから28),bisecting GlcNAcの発現増加によってリソソームへの局在が抑制されると,BACE1タンパク質量そのものが増加すると考えられる.実際,GnT-III欠損マウスにおいては定常状態のBACE1タンパク質の発現レベルは若干低下する28).以上を鑑み,酸化ストレスはbisecting GlcNAcを増加させることでBACE1のリソソーム局在を抑制し,BACE1タンパク質量の増加を促しているのではないかと予想した.

高齢のADモデルマウスの脳を解析したところ,野生型に比べて酸化ストレスマーカーで強く染色され38),Aβ蓄積に伴って酸化ストレスが生じていることが確認された.またこのとき,BACE1上のbisecting GlcNAcの発現量が高まっていた(図5B).さらに両者の因果関係を明らかにするため,培養細胞にH2O2を添加して酸化ストレスを誘導したところ,やはりBACE1上のbisecting GlcNAcの発現量が亢進した.また,野生型の線維芽細胞ではH2O2添加によってBACE1のタンパク質量が増加したが,GnT-III欠損細胞では逆に低下した38)図5C).さらに野生型細胞のBACE1タンパク質の増加はリソソーム阻害剤のクロロキンで完全にブロックされた.また,H2O2の添加やGnT-IIIの有無ではBACE1 mRNAの発現量には変化がなかった.以上のことから,酸化ストレス下で発現増加するbisecting GlcNAcは,BACE1のリソソーム局在を抑制することでBACE1タンパク質の発現を増加させると考えられた.

次に,BACE1上のbisecting GlcNAcの有無が直接これらの現象に寄与しているかどうかを調べるため,BACE1の変異体の解析を試みた.BACE1は4か所のN型糖鎖付加部位を持つが,それぞれに変異を入れて解析したところ,1番目(Asn153)と3番目(Asn 223)の糖鎖にbisecting GlcNAcが優先的に付加されており,この2か所のAsnのアミノ酸置換変異体ではbisecting GlcNAcの発現が大幅に低下した(図5D).この変異体を細胞に導入し,H2O2存在下での分解速度を見たところ,これまでみられていた野生型細胞とGnT-III欠損細胞におけるBACE1タンパク質の安定化の違いがあまりみられなくなった(図5E).このことから,酸化ストレスによるBACE1のタンパク質安定化は,自身の1番目と3番目のN型糖鎖上のbisecting GlcNAcが寄与していると考えられた.

7. 創薬の観点から

初めに述べたように,AD分野では根本的な治療薬がいまだに開発されていない.Aβの産生に関わる分子群は有望な治療ターゲットとしてこれまでもさまざまな臨床試験が行われてきた.たとえば,Aβワクチンや,γ-セクレターゼを標的とした治療があげられるが,それらは認知機能の改善効果が得られない,あるいは安全性に問題があるなどの理由から,開発が断念された.現在,BACE1阻害剤の臨床試験が行われている.これらAβを標的とした治療は,すでにAβが蓄積して症状を呈している場合に効果が得られるかどうかという疑問もあるが,それ以外にも,γ-セクレターゼやBACE1の生理機能すべてを遮断することによる副作用の懸念がある.これらのプロテアーゼはAPP以外にも生理的な基質が多く存在し,特にγ-セクレターゼによるNotchの切断,BACE1によるneuregulin1の切断はさまざまな生理機能,神経機能に重要であることがわかっている35, 39).実際にプレセニリンの欠損マウスは胎性致死であるし40, 41),BACE1の欠損マウスも多くが離乳前に早世し,生き残った個体も成長不良やミエリン形成不全,網膜や骨格筋の異常などを呈する28, 42, 43).一方,GnT-III欠損マウスはAPPの切断は大きく減少するものの,BACE1欠損マウスのような異常は呈さない44).この違いの原因を探るため,GnT-III欠損マウスでAPP以外のBACE1の生理的基質の切断を調べた.その結果,CHL1(cell adhesion molecule L1 like),contactin-2の2種類のBACE1基質の切断は,野生型マウスとGnT-III欠損マウスでほとんど変化がなかった28).すなわち,bisecting GlcNAcの欠損によるBACE1の機能低下は基質選択的であり,APPの切断はこれらの基質よりも影響を受けやすい可能性が考えられた.この基質選択性を生む原因は今のところ不明であるが,創薬という観点から考えれば,BACE1の直接的な阻害剤に比べ,GnT-IIIの阻害剤は安全性が確保できる可能性がある.

このように,GnT-III阻害剤はBACE1の機能モジュレーターとして,新規のAD治療薬候補となる可能性が考えられた.一方で,GnT-IIIに限らず特異的な糖転移酵素の阻害剤は治療薬としても基礎研究ツールとしてもこれまでほとんど開発されていない.その大きな原因は,多くの糖転移酵素の立体構造が不明なことと,阻害剤スクリーニングのためのいいアッセイ系がないことにある.最近では,糖転移反応の副産物であるUDPやGDPなどのヌクレオチドを変換して糖転移活性を簡便に定量する方法が開発されてきており45, 46),今後これらの方法を用いた阻害剤の探索がさまざまな糖転移酵素に関して進んで行くと思われる.筆者らもGnT-III阻害剤の探索を進めており,今後新しいAD治療薬,基礎研究ツールの開発へつながると期待している.

8. おわりに

本研究により,bisecting GlcNAcがBACE1のリソソーム局在を負に制御していることが明らかになり,ADにおける糖鎖の新しい役割を示すことができた.bisecting GlcNAcはADの中核的な分子であるBACE1の機能を調節し,一方疾患と深く関連する酸化ストレスによって病的に発現が亢進する.これは,神経変性に至る過程でこの糖鎖を中心とした病的なサイクルがあると捉えることもできる(図6).一方,bisecting GlcNAcに関してはまだ明らかにできていない謎も多い.第一に,なぜbisecting GlcNAcの欠損によってBACE1の局在が後期エンドソーム/リソソームへ変化したのかという分子メカニズムが不明である.また,BACE1などの一部の糖タンパク質が選択されてbisecting GlcNAc修飾を受けるメカニズムもわかっていない.さらにいえば,そもそもADとは無関係に,bisecting GlcNAcが脳内で生理的にどう働いているのかも明らかになっていない.我々の細胞の中にはbisecting GlcNAc構造に特異的な受容体があるのだろうか?あるいはこの糖鎖が働くための他のメカニズムがあるかもしれない.最近では,bisecting GlcNAcを持つ糖鎖の立体構造解析から,bisecting GlcNAcの有無はN型糖鎖全体のコンホメーションに大きな影響を与えることが明らかになりつつあり30, 47),bisecting GlcNAcの持つ役割の一端がみえつつある.まだまだ疑問はつきないが,この糖鎖の生理機能の全容を明らかにし,創薬研究へとつなげていくには,地道な基礎研究の積み重ねしかないだろう.bisecting GlcNAcの他にも,疾患と関連する糖鎖は多く知られているが,その多くはまだ臨床応用に至っていない.それぞれの糖鎖の物理的な機能の解明,またその生合成を特異的にブロックできる阻害剤などの開発により,糖鎖を標的とした新しい治療薬の開発が進むことを期待している.

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図6 bisecting GlcNAcとAβ産生に関するモデル図

野生型マウスでは,BACE1の上にbisecting GlcNAcが付加され,BACE1は初期エンドソームでAPPを切断し,Aβを産生する.蓄積したAβは酸化ストレスを生じ,bisecting GlcNAcの発現を増加させてBACE1を安定化させる.GnT-III欠損マウスでは,BACE1上のbisecting GlcNAcが消失し,BACE1は後期エンドソームやリソソームへ移行し,最終的に分解される.Takahashi, et al.48)より改変.

謝辞Acknowledgments

本研究は多くの方々のご協力により遂行したものです.ADモデルマウスの解析は理化学研究所の西道隆臣先生,斉藤貴志先生,岩田修永先生(現長崎大学),糖鎖の構造解析は広島大学の中ノ三弥子先生,ヒト脳の解析は東京都健康長寿医療センター研究所の遠藤玉夫先生,萬谷博先生,村山繁雄先生,BACE1欠損マウスの解析は福島県立医科大学の橋本康弘先生,BACE1の構造モデリングは理化学研究所の山口芳樹先生のご協力をいただきました.また理化学研究所,疾患糖鎖研チームの皆様には多くのご助言とお力添えをいただきました.この場を借りて感謝申し上げます.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

木塚 康彦(きづか やすひこ)

岐阜大学生命の鎖統合研究センターテニュアトラック准教授.博士(薬学).

略歴

2004年京都大学薬学部卒.2009年京都大学大学院薬学研究科博士課程修了.同年4月より理化学研究所疾患糖鎖研究チーム,特別研究員.同チーム,基礎科学特別研究員,研究員を経て,2017年10月より現職.

研究テーマと抱負

神経系に発現するユニークな糖鎖を対象に,複雑な糖鎖の発現制御メカニズムと,いまだに不明な点が多い糖鎖の物理的な機能を解明したいと思っています.

ウェブサイト

http://www.riken.jp/research/labs/grc/sys_glycobiol/dis_glycomics/

趣味

フットサル,読書,料理.

北爪 しのぶ(きたづめ しのぶ)

理化学研究所グローバル研究クラスタシステム糖鎖生物学研究グループ疾患糖鎖研究チーム副チームリーダー.博士(理学).

略歴

1990年東京大学理学部生物化学科卒業.95年同大学院理学系研究科博士課程修了.ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校,イリノイ州立シカゴ校留学(日本学術振興会海外特別研究員)後,理化学研究所研究員を経て,現在同研究所システム糖鎖研究グループ,疾患糖鎖研究チーム,副チームリーダー.

研究テーマと抱負

糖鎖生物学の観点から,認知症や脱髄疾患などの神経変性疾患,動脈硬化,腫瘍血管新生の中で未解決の問題に迫り,治療薬開発に向けた基礎研究,バイオマーカー開発を行っている.

ウェブサイト

http://www.riken.jp/research/labs/grc/sys_glycobiol/dis_glycomics/

趣味

ジム通い,食べ歩き.

谷口 直之(たにぐち なおゆき)

理化学研究所グローバル研究クラスタシステム糖鎖生物学研究グループ疾患糖鎖研究チームグループディレクター.医学博士.

略歴

1967年北海道大学医学部卒,同博士課程修了.コーネル大医客員助教授,北海道大環境科学研究科,医学部助教授などをへて86年大阪大医生化学教授,2006年同名誉教授,寄付部門教授.06年より現職.

研究テーマと抱負

疾患の発症,診断,治療における糖鎖の役割,及びレドックス制御,非酵素的糖化反応と疾患との関わりについて研究を行っている.

ウェブサイト

http://www.riken.jp/research/labs/grc/sys_glycobiol/

趣味

野球,読書,音楽.

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