生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 89(5): 626-633 (2017)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2017.890626

特集Special Review

bisecting GlcNAc修飾とアルツハイマー病Bisecting GlcNAc modification and Alzheimer’s disease

理化学研究所,グローバル研究クラスタ,システム糖鎖生物学研究グループ,疾患糖鎖研究チームDisease Glycomics Team, Systems Glycobiology Research Group, Global Research Cluster, RIKEN ◇ 〒351–0198 埼玉県和光市広沢2–1 ◇ 2–1 Hirosawa, Wako, Saitama 351–0198, Japan

発行日:2017年10月25日Published: October 25, 2017
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アルツハイマー病(AD)は,高齢化が進む現代にあって解決すべき疾患の一つであるが,根本的な治療薬はいまだ開発されていない.脳に豊富に存在する糖鎖修飾であるbisecting GlcNAcの発現は,AD患者で増加することが知られている.筆者らは,bisecting GlcNAcを欠損したADモデルマウスの脳において,ADの原因となるアミロイドβ(Aβ)ペプチドの蓄積が激減することを見いだした.また,Aβ産生酵素の一つであるBACE1がbisecting GlcNAc修飾を受けていること,本糖鎖の欠損はBACE1の局在を初期エンドソームからリソソームへと変化させ,Aβ産生を抑制することがわかった.このことから,bisecting GlcNAcはADの新しい治療標的になると考えられる.

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