生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 89(5): 681-688 (2017)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2017.890681

特集Special Review

がんの発生と進行に関わるヘパラン硫酸Heparan sulfate signaling in cancer

神戸薬科大学生化学研究室Department of Biochemistry, Kobe Pharmaceutical University ◇ 〒658–8558 兵庫県神戸市東灘区本山北町4–19–1 ◇ 4–19–1 Motoyamakita-machi, Higashinada-ku, Kobe 658–8558, Japan

発行日:2017年10月25日Published: October 25, 2017
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ヘパラン硫酸は,グルクロン酸とN-アセチルグルコサミンからなる二糖単位が繰り返された骨格を持つ直鎖状の多糖であり,各糖残基がさまざまなパターンで硫酸化されることで構造に多様性がもたらされる.硫酸化により形成された機能ドメインはさまざまなタンパク質によって認識され,細胞内シグナル伝達を制御する.本稿では,ヘパラン硫酸が関連するシグナル伝達が,がんの進行に関わる細胞増殖,上皮間葉転換,がん転移に関与するとして注目されているエクソソームの形成にどのような役割を果たすのかについて,また,ヘパラン硫酸生合成酵素遺伝子・代謝酵素遺伝子の操作によってシグナル伝達を制御することでがんの進行を抑制することが可能かどうかについて,最新の知見を交えながら考えてみたい.

1. ヘパラン硫酸と細胞内シグナル伝達経路

細胞表面受容体の一つとしてヘパラン硫酸プロテオグリカン(HS-PG)が知られている.HS-PGはコアタンパク質にヘパラン硫酸(HS)と呼ばれる硫酸化糖鎖が結合した複合糖質であり,増殖因子や形態形成因子などの低親和性受容体,あるいはリガンド分子や受容体の会合状態の調節,リガンド分子の貯蔵や放出の調節などに働くモジュレーターとして種々のシグナル伝達経路に関与する(図1).HS鎖により調節されるシグナルは発生過程の進行や成体における恒常性の維持に重要な役割を担うため,HS鎖の合成異常が細胞の正常な機能を撹乱し,発生異常や病気を引き起こす1).種々の様式でシグナル伝達を調節するHS鎖であるが,その基盤となるのはHS鎖の硫酸化構造によって形成された機能ドメインとリガンドタンパク質との特異的相互作用である.そこで,最初にHS鎖の構造と生合成について説明する.

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図1 HS-PGの機能

細胞表面HS-PGは増殖因子やモルフォゲンの補受容体として機能するほか,図では示していないが,HS鎖が受容体に直接認識される可能性も想定されている.細胞質側で細胞骨格に連結し,細胞の形態や運動を制御するHS-PGも知られている.GPI型PGのグリピカンは膜上のマイクロドメインに含まれ,モルフォゲンなどのシグナル伝達や拡散を調節する.また,HS-PGはリポタンパク質の取り込みのための受容体としての役割を持つ.EXT1EXT2の遺伝子多型は多発性外骨腫との関連性が報告されており,あらゆるタイプ(ミスセンス,ナンセンス,フレームシフト変異など)の遺伝子変異が両遺伝子の全領域で多数報告されている46).多発性外骨腫患者のうち数%が悪性転化を起こす場合があり,軟骨肉腫を発症した患者で848番目の塩基の変異(c.848T>A)がEXT1遺伝子上に確認されている46).遺伝子多型と多発性外骨腫の悪性化の関連性について検討がなされているが結論は出ていない.

1)HS鎖の構造

HS鎖はグルクロン酸(GlcA)とN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)の二糖が繰り返された直鎖状の基本骨格を持つ(図2).生合成の過程で,GlcAからイズロン酸(IdoA)へのエピメリ化や各糖残基のヒドロキシ基に硫酸化が起こり,HS鎖の構造に多様性が生み出される.硫酸化は1本のHS鎖内で均一に起きているわけではなく,高度に硫酸化された領域(Sドメイン)の間に低硫酸化された領域と硫酸化されていない領域が介在している(図22).多くのタンパク質はSドメインに結合すること,HS鎖中のSドメインの発現や配置は状況に応じて変化することから,Sドメインの生合成を制御する仕組みが存在すると考えられるが,詳細は不明である.HS鎖は主にゴルジ体で合成され,ゴルジ体内のHS鎖合成酵素により構造や量が調節され,必要な構造を持ったHS鎖が必要なときに必要なだけ合成される.一般に,HS鎖の量や長さ,エピメリ化および硫酸化による修飾は合成過程で制御されると考えられているが,最近では合成過程だけでなく,合成終了後の成熟したHS鎖であっても,ヘパラナーゼや細胞表面で作用するスルファターゼによる代謝を受け,糖鎖構造が改変されると考えられている(後述).

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図2 HS-PGの生合成

小胞体で合成されたコアタンパク質のセリン残基にXylが転移されることでHS-PGの合成が開始する.結合領域四糖が合成される過程で,最初のGalが転移された後にXylがリン酸化されることが示されている.Xylのリン酸化は一過的であり,GlcAの転移反応と共役して脱リン酸化が起きる.結合領域が合成された後,EXT1/EXT2ポリメラーゼ複合体によりGlcAとGlcNAcが交互に連続して転移され,HS鎖が合成される.HS鎖は硫酸化による修飾を受けたり,一部のGlcAがIdoA(イズロン酸)に変換されたりして,HS鎖の構造多様性が生み出される.HS鎖の生合成は主にゴルジ体で起こり,その後,細胞表面や細胞外マトリクスへ輸送される.合成が終了したHS-PGであっても,細胞表面あるいは細胞表面からエンドサイトーシスされて初期エンドソームで,スルファターゼやヘパラナーゼによる編集を受け,HS鎖の構造が改変される場合がある.

2)HSの生合成3)

図2の左上に示したように,コアタンパク質のセリン残基にキシロース(Xyl)が転移されることでHS-PGの合成が開始される.最近,Xylをリン酸化する酵素がクローニングされ,HS鎖を含むグリコサミノグリカンの合成にキシロースのリン酸化が重要な役割を果たすことが示されている.Xylが転移した後,ガラクトース(Gal),Gal, GlcAが順番に転移し,結合領域四糖が合成される.これらの糖転移反応は,それぞれ異なる糖転移酵素によって触媒されている.結合領域四糖にGlcNAcが転移されればHS鎖が,N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)が転移されればコンドロイチン硫酸鎖が合成される.哺乳類では,HS鎖の基本骨格はExostosin 1(EXT1)/EXT2複合体によって合成される(図2,中央).ポリメラーゼ複合体は,EXT1やEXT2の転写および翻訳レベルの発現量によって調節され,ポリメラーゼ複合体の量や活性によりHS鎖の重合化効率や鎖長が制御される.最近,EXT2の発現がポリアミンによって翻訳レベルで調節されることが報告された4).EXT2の翻訳開始はlet-7 microRNAによって抑制されているが,ポリアミンはこの翻訳抑制効果を解除する活性があり,ポリアミン濃度とHS鎖の合成量は正の相関性を示す.ポリアミンは細胞内に取り込まれた後,DNAやRNAとの相互作用を介してタンパク質・核酸合成を高め細胞増殖を促すが,このときポリアミンがHS鎖量を増加させ,増殖シグナルの入力を増強させる仕組みは,今まさに増えようとする細胞の要求に応えるための合目的的なシステムであると考えられる.また,EXT1/EXT2複合体の形成は,他のHS鎖合成酵素タンパク質によっても影響を受け,たとえば,GlcNAcの脱アセチル化とN-硫酸化に関わるNDST-1はEXT2と相互作用し,EXT1と競合することでEXT1/EXT2複合体形成に影響を与え,HS鎖の長さを調節する可能性が示唆されている5, 6).また,NDST-1タンパク質はEXT2と複合体を形成することで安定化し,HS鎖のN-硫酸化が上昇する.このように,酵素複合体を構成する酵素の組合わせの違いによりHS鎖の合成量や鎖長,硫酸化構造が制御される可能性が示され,GAGosomeモデルとして提唱されている.おそらく,状況に応じて必要な構造を持ったHS鎖が必要量合成できるようGAGosomeの構成酵素の組合わせがダイナミックに制御されていると考えられるが,その制御機構は解明されていない.

HS鎖の糖鎖構造が制御されるのは生合成過程だけではない.合成が完了し,細胞表面に輸送されたHS-PGは細胞膜に局在するスルファターゼ(SULF1およびSULF2)によってGlcNAcの6位の硫酸基が脱硫酸化される(図2,左下).また,細胞表面や細胞外マトリクスのHS鎖にヘパラナーゼが作用し,比較的大きなサイズ(分子量5000~10,000)の高硫酸化されたHS鎖が生じ,これががん細胞の増殖や転移,血管新生を制御する.このようなHS鎖の編集は細胞表面だけで起こるわけでなく,細胞表面からエンドサイトーシスによって取り込まれた後,初期エンドソーム内でSULFやヘパラナーゼによってHS鎖が編集され,糖鎖構造が改変されたHS-PGが細胞膜に再輸送される経路も想定されている.このように,すでに存在するHS鎖をリサイクルし,生合成過程を経ずに糖鎖構造の改変を行う仕組みが存在することで,刻々と変化する環境に細胞がすばやくむだなく対応できると考えらえる.後述するように,生合成後にHS鎖の構造を改変する仕組みは,がん細胞が生存・増殖するためにも利用されている.

2. HS鎖とがん

がんは遺伝学的,細胞生物学的,組織学的変化が長い時間をかけて多段階に進行することで発症し(図3),それぞれの段階においてHS鎖関連シグナルが関与する.

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図3 がんの発生から転移まで

がんは発生から転移まで多段階のステージを経て進行する.最初に,遺伝子変異が蓄積し異常な細胞が発生すると,増殖→原発巣での腫瘍形成→浸潤→血管への進入→転移臓器の血管内皮細胞への接着→血管外への脱出→増殖→血管新生→転移巣の形成といくつかの段階を経る.それぞれの段階においてHS鎖関連シグナルが機能しており,代表的な例を図示した.

1)がん細胞の増殖

正常では,必要以上に細胞が増え続けないよう細胞増殖因子の働きは厳密にコントロールされているが,正常細胞に遺伝子変異が導入されがん化すると細胞増殖プログラムが起動する.細胞増殖プログラムの鍵を握るのは細胞増殖因子であり,HS鎖はがん細胞が分泌する種々の増殖因子と結合し増殖シグナルを細胞に入力する.正常細胞ががん化すると細胞が無秩序に増殖し始めるが,この過程で,グリピカン1(GPC1)やシンデカン1(SDC1)といったHS-PGを高発現する細胞が出現し,これらはFGF2, HB-EGF,あるいはHGFなどの増殖因子に対して高い応答性を持つため爆発的に増殖し,原発巣で腫瘍を形成する.多発性骨髄腫や膵臓がんにおいてGPC1やSDC1の発現を抑制するとがん細胞の増殖が抑えられることから,HS鎖結合性増殖因子による細胞増殖シグナルカスケードの起動と増強にHS-PGが密接に関与すると考えられている.次に,細胞増殖シグナルに関与するHS鎖の合成や分解に関わる酵素遺伝子について説明する.HS鎖中のGlcNAc残基の6位の硫酸化構造が細胞増殖シグナル制御活性に密接に関与し,HS鎖,FGF2, FGFRによる三者複合体の形成7, 8),HB-EGF/EGFRシグナル経路の活性化に重要な役割を果たすことが報告されている9).この糖鎖構造はヘパラン硫酸6-O-硫酸基転移酵素(HS6ST1およびHS6ST2)によって合成されるが,これらの酵素遺伝子の発現は卵巣がんで有意に上昇し10),この発現を抑制すると,in vivoにおける卵巣がん細胞の増殖や血管新生を有意に低下させることができる9).しかしながら,正常組織における血管内皮細胞の機能維持にもHS6STによって合成されるHS鎖が重要であるため11),HS6STをがん治療の標的遺伝子とする際には,病巣部特異的にHS6ST遺伝子の発現を低下させる,あるいはがんに関連したHS6ST遺伝子の発現上昇に関わる転写制御因子などを標的とするなどの工夫が必要である.

HS6STによって合成された6位の硫酸基を脱硫酸化するSULFが存在する.卵巣がんや転移性乳がんなどにおいてSULF1の発現が低下しており11, 12),人為的にSULF1を過剰発現させると,FGF2シグナルを介するがん細胞の増殖や血管新生が低下することが示されている13).このように,SULF1はFGFシグナルの負の制御因子として報告されているが,それ以外のシグナル,たとえばWntシグナル14, 15)やPDGFシグナル16)に対しては正の制御因子として作用する.したがって,対象となるがん細胞の増殖に関わる責任シグナルを同定してから,SULF1遺伝子の発現を上げるべきか,下げるべきかを決めなければ,がん細胞の増殖を効果的に抑制することはできない.なお,上述したようにFGF2シグナルの活性化を起こすためには細胞表面に6位の硫酸化構造を持ったHS鎖が必要であるが,外来性の遊離オリゴ糖を用いてFGF2シグナルを阻害するときにはN位あるいは2位の硫酸化構造が有効である17, 18).そのため,FGF2シグナル活性を高めたいときには細胞膜結合性HS-PGの6位の硫酸化構造が増えるように遺伝子的操作を行う必要があり,外来性の合成オリゴ糖を用いてFGF2シグナルを遮断したいときには,N位あるいは2位の硫酸化構造を有するオリゴ糖を使う必要がある.

SDCやGPCなどの膜結合性HS-PGは,これらを発現する細胞の増殖シグナルの入力に寄与するが,時としてヘパラナーゼによりHS鎖が切り出されたり,プロテアーゼやホスホリパーゼCによりコアタンパク質の細胞外ドメインが切断(シェディング)されたりして,可溶性のHS鎖あるいはHS-PGとして周囲の細胞に作用する場合もある.特に,ヘパラナーゼが作用した後のHS鎖は6位の硫酸化構造の含量が増加し,FGF2などの細胞増殖シグナルを強力に活性化することから,ヘパラナーゼによるHS鎖の構造改変はがん細胞の増殖や血管新生と密接に関連することが示唆されている19).また,膜結合性HS-PGが可溶性に変換される現象は,たとえば,がん組織周辺の間質組織に発現する膜結合性HS-PGがシェディングされ,がん細胞周囲の微小環境へ分泌され,がん細胞の増殖を促進する場合にみられる20).がん微小環境に分泌されたHS-PGは,がん細胞から分泌されたヘパラナーゼにより強力な増殖活性を持つHS鎖に改変され,がん細胞の増殖を促進する21).また,同じHS-PGであっても,膜結合性HS-PGと可溶性HS-PGで相反する作用が現れる場合もある.GPC1は膜結合性では増殖促進に働くが,可溶性では増殖を阻害する22).GPC1のコアタンパク質はGPI-アンカーにより細胞膜に繋留されており,GPI-アンカーの近傍にHS鎖が付加している.そのため,膜結合性GPC1の場合,細胞膜でHS鎖/増殖因子/その受容体よりなるシグナル複合体の形成が可能であり増殖シグナルを促進するが,可溶型GPC1の場合,細胞膜から遊離してしまうため,細胞膜におけるシグナル複合体の形成が阻害されると考えられる.さらに,著者らはヘパラナーゼに関連する興味深い糖鎖構造を見いだしている23).遊離GlcNH3構造はヘパラナーゼに対して抵抗性を示すことが推定され,この糖鎖構造を含むHS四糖GlcAβ1-4GlcNH3(6-O-sulfate)α1-4GlcAβ1-4GlcNH3(6-O-sulfate)はヘパラナーゼ阻害活性を有し,乳がん細胞の浸潤を抑制した23).遊離GlcNH3構造は,NDST-1によってGlcNAc残基が脱アセチル化された後,一過的に生じるが,その後すぐにNDST-1によってN-硫酸化されるため,通常はHS鎖中にほとんど存在しない.この糖鎖構造の生合成には,NDST-1とEXTL3の複合体が関与する.NDST-1のN-硫酸基転移酵素活性は,EXTL3との相互作用によって阻害されるため,遊離のGlcNH3残基が生じる可能性が示された23)

2)血管新生

発生過程で個体に必要な血管網が形成されると,健常な成人では,女性の月経や妊娠に伴う子宮内膜や胎盤における血管新生を除き,血管が新たに増生されることはない.成人で血管新生が起こるのは,がんや損傷治癒などの病的な場合である.がん細胞は自らの増殖に必要な酸素・栄養の供給を得るために血管新生因子を分泌し,宿主の血管内皮細胞に働きかけ血管新生を誘導し,どんどん大きく成長する.これはすべてのがんに共通の機構であるので,血管新生を阻害し,がんを兵糧攻めにすることが治療に役立つと考えられている.

さて,がん細胞の血管新生とHS鎖はどのように関連するのであろうか.HS鎖は血管新生に関わる因子(VEGF, FGF2, PDGF)と結合し,そのシグナル伝達を制御する24, 25).また,腫瘍血管新生に関連してHS鎖の構造が変化する可能性も示唆されている26).もともとがん組織には血管は備わっていないため,虚血により低酸素状態に陥ると,がん細胞内で低酸素誘導因子(HIF-1)と呼ばれる転写因子が活性化しVEGF遺伝子,FGF2遺伝子,PDGFB遺伝子の転写を誘導し,血管形成を起こす.一方,血管内皮細胞で活性化したHIF-1αはHS鎖合成酵素遺伝子の発現を変動させ,HS鎖中のFGF2結合部位の数を増やすようHS鎖の構造を改変し,FGF2に対する応答を高めると報告されている26).しかし,HIF-1α依存的に発現が上昇する遺伝子はHS2ST, NDST1, NDST2, EXTL2遺伝子であり,FGF/FGFRおよびVEGF/VEGFRシグナル複合体の形成に関与するHS鎖の構造を合成するHS6ST1およびHS6ST2の発現はHIF-1αによる制御を受けていなかった26).また,HS-PGの一種,ニューロピリン(Nrp)がVEGFの補受容体として働くことが知られている.Nrpはパートタイムプロテオグリカンであり,状況に応じてHS鎖による修飾を受けHS-PGとして存在する場合とHS鎖を持たないコアタンパク質として存在する場合がある.NrpのHS鎖は,Nrp/VEGF/VEGFRシグナル複合体の形成を促進するが27),その役割の詳細は不明である.低酸素応答によりHS鎖がどのような構造変化を起こすのか,低酸素依存的にNrp上でHS鎖合成が開始されるのか,また,このようなHS鎖の変化が血管新生をどのように制御するのかについての詳細は不明であるが,低酸素応答の下流でHS鎖が制御され,がんの血管新生に寄与する可能性が考えられる.

3)がん転移

a.上皮間葉転換

上皮組織で発生したがん細胞は原発巣で増え続けるだけでなく,周囲の組織へ広がり(浸潤),血液やリンパの流れに沿って二次組織に到達後に増殖し,転移巣を形成する(図3).図3で示したがんが転移巣を形成するまでに起こる現象にHS鎖が密接に関与する.原発巣で増殖したがん細胞は一様ではなく,その中には細胞間接着が緩み,高い運動能と細胞外マトリクスを破壊する能力(浸潤能)を持った細胞が含まれる.上皮細胞が,接着能を失い,より高い運動性と浸潤能を獲得して間葉系様の細胞へ変化するプロセスを上皮間葉転換(epithelial-mesenchymal transition:EMT)と呼び,がんの浸潤や転移に密接に関わる現象である.HS-PGはEMTの制御因子として考えられている.EMTを誘導する因子としてHGFやVEGFがあり,前述したように,これらの増殖因子はHS鎖と結合し,そのシグナル伝達を制御することによりEMTを制御する28).また,TGF-βによってもEMTが誘導されるが,TGF-βはHS鎖でなくコアタンパク質と結合するという報告がある29).したがって,EMTを誘導するシグナルはHS-PGの生合成や代謝経路を制御し,HS鎖を持たないPGの合成や細胞表面に発現するHS-PGのHS鎖の除去を指令しているのかもしれない.実際,ヘパラナーゼはERKシグナル経路を介してEMTを促進すると報告されている.TGF-βはERK/MAPK経路を活性化するという報告もあるので30),ヘパラナーゼが作用しHS鎖が除去されたPGがTGF-βの補受容体として働きEMTを誘導する可能性もある.また,前述の報告とは矛盾するが,TGF-βシグナルとHS鎖の6位の硫酸化構造の関連を示す報告がある31).6位が硫酸化されたHS鎖はTGF-βを捕捉し,TGF-βの受容体への結合を阻害するが,SULF1による6位の脱硫酸化が起きるとTGF-βがHS鎖から遊離し受容体に結合するというモデルが提唱されている31).さらに,SULF1の過剰発現による6位の硫酸化構造の減少に関連してTGF-β/SMADシグナルの活性化とEMTの誘導が起きることがin vitroおよびin vivoにおいて示されている31).しかしながら,SULF1あるいはSULF2は同じ6-スルファターゼであるのにも関わらず,SULF1ががん化を促進するのに対しSULF2が抑制効果を持っていたり,SULF1(あるいはSULF2)であっても,がん化を促進する場合と抑制する場合がある.したがって,SULFのがんにおける機能を完全に理解するためには,SULFだけをみるのでなく,SULFが存在する場あるいはSULFが属するネットワークの変化も同時に解析する必要がある.さらに,SULFが酵素活性非依存的に機能する場合があることも報告されており,SULFの作用機序を理解することは単純ではない32, 33).また,上記では6位の硫酸化構造の減少がEMTを促進するという話を紹介したが,HS6ST2の発現抑制による6位の硫酸化構造の減少はNotchシグナルの抑制を介してEMTを阻害するという報告もある34).したがって,HS鎖の6位の硫酸化構造を無秩序に減少させても期待する結果が得られるとは限らないため,HS6STやSULFを創薬ターゲットとするときには注意が必要である.また,HS鎖のGlcNAc残基の3位の硫酸化に関与するHS3ST3B1がEMTの誘導因子であるという報告があるが35),3位の硫酸化構造がなぜEMTを誘導するかは不明である.また,ヘパラナーゼは細胞表面のSDC1やSDC2からHS鎖を切り出し,切り出されたHS鎖が間質組織でEMT誘導因子であるHGFやVEGFを貯蔵し,EMTを促進しやすい環境を作る36).最後に,冒頭でEMTはがんの転移に密接に関連すると記載したが,最近,がんの転移に必ずしもEMTが必要でないこと,EMTはがん細胞の抗がん剤耐性に関与することが報告されていることを申し添えておく37)

b.エクソソーム

近年,がん細胞が分泌するエクソソームと呼ばれる顆粒が,がんの転移に重要な役割を示すことが明らかになってきている.エクソソームにはタンパク質,mRNA, micro RNAが含まれており,これらを転移先の臓器に向かって分泌することで,がん細胞が浸潤する前から転移先の環境を快適に整え,浸潤するための事前準備をしていることがわかってきた38).また,転移の臓器特異性がエクソソームによって規定される可能性も示唆されている39).このようなエクソームの形成にHS-PGが関与することが報告されている40).HS-PGの一つであるSDCはC末端側の細胞質ドメインでエクソソーム形成に働くシンテニンと結合し,シンテニンはエンドソーム輸送選別複合体(ESCRT)装置の構成成分であるALG-2-interacting protein X(ALIX)と直接結合している.SDC–シンテニン–ALIX–ESCRT複合体が形成されると,ESCRTによって小胞が形成される過程で,SDCが積荷タンパク質として小胞に取り込まれ,SDCを含むエクソソームが生成する.SDCは積み込まれるだけでなく,細胞膜上でクラスタリングすることでシンテニンとALIXを呼び込み,膜の出芽を補助する役割を果たす.そのため,SDC–シンテニン–ALIX–ESCRT複合体によるエクソソーム形成にSDCは必須の因子である.また,SDCのHS鎖に種々の増殖因子や受容体が結合していると,これらもエクソソームに取り込まれるため,HS鎖の糖鎖構造によりエクソソーム含有因子が選別される可能性が示唆されている40, 41).さらに,ヘパラナーゼはSDCのクラスタリングを起こすことでシンテニン–ALIX–ESCRT複合体を細胞膜にリクルートし,エクソソーム形成を促進することが報告されている42).ヘパラナーゼがSDCのクラスタリングを引き起こす機構についていくつかの可能性が説明されている.ヘパラナーゼによって生じたHS鎖は高硫酸化され多数のリガンド結合部位を持つ19).リガンド分子の結合によりHS鎖のクラスタリングが誘発され,これに巻き込まれるようにSDCのクラスタリングが起こる.あるいは,ヘパラナーゼが作用した後のSDCはHS鎖を失うことにより負電荷による排斥効果が減少し,クラスターを形成しやすい状態になっている.さらに,ヘパラナーゼ前駆体がSDC上のHS鎖に結合することでSDCのクラスタリングを促進するなどの説明がなされている.なお,EXT1あるいはEXT2の発現抑制によりエクソソーム形成が阻害されることからHS鎖はエクソソーム形成の正の制御因子である可能性が示唆されている.また,ヘパラナーゼによるエクソソーム形成促進効果はSDCを介して起こり,同じHS-PGでもGPCを介しては起こらない42).ちなみに,GPC1は膵臓がん細胞由来エクソソームに含まれ,腫瘍マーカー(CA19-9)を上回る精度で膵臓がんと相関することが報告されている43).エクソソームに内包されるGPC1を高感度に検出する技術が開発されれば,MRIの画像診断で捉えることのできない初期ステージの膵臓がんを検出できる可能性がある.

エクソソームが標的細胞と相互作用する際,HS-PGはエクソソームの受容体としても働いている.アストロサイトーマ由来エクソソームがHS-PG依存的に標的細胞に取り込まれること,その際,2位およびN位の硫酸化構造が重要であることが示されている44).さらに,標的細胞のHS-PGと結合するエクソソーム側の分子が不明であったが,この分子がファイブロネクチン(FN)であることがミエローマ細胞由来エクソソームで明らかとなった45).FNはエクソソームに内包されるHS-PGに結合し,エクソソーム表面に提示されている.FNはFN結合性のインテグリンと結合するため,エクソソーム膜上でFN–インテグリン–HS–PG複合体が形成されている可能性がある.エクソソームに含まれるインテグリンの種類により転移先の臓器が規定されるという報告もあるため39),エクソソーム形成時にHS-PGがFNと協働してインテグリンの選別を行うことで転移の臓器特異性に関与する可能性がある.

3. 展望

がんの発生と進行にHS鎖あるいはHS-PGが機能的に関連することを示す事例が次々報告されている.ここでは紹介できなかったが,HS-PGによる細胞接着や細胞運動の制御に関する研究も進んでいる.また,がん微小環境を構成する因子として,がん細胞あるいはがん幹細胞の分化や未分化の維持に働くHS-PGの重要性も広く認識されている.おそらく,HS鎖はがん細胞が生まれてから死んでいくまでの「がん細胞の一生」を制御する分子であり,HS鎖の発現や構造を遺伝子的に操作すれば,がん細胞の運命を操ることができる可能性がある.また,今回はHS鎖について紹介したが,HS鎖だけでなくコンドロイチン硫酸鎖もがんに関連する.最近,著者らはある特定の構造を持ったコンドロイチン硫酸鎖がN-カドヘリンのエンドサイトーシスを誘発し,N-カドヘリン/β-カテニン経路を活性化することでがん細胞の浸潤能を上昇させることを見いだした(投稿中).最後に,硫酸化糖鎖は,特定の糖鎖構造とタンパク質との相互作用を基盤として細胞内シグナル伝達を制御し多彩な機能を担うため,その合成異常はがんだけにとどまらず,他のさまざまな病気に関連する.今後,糖鎖関連遺伝子の研究により,さまざまな疾患の発症機構が明らかになれば,今度は逆にその仕組みを利用することで,より効果的な治療薬を開発できる可能性がある.

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著者紹介Author Profile

灘中 里美(なだなか さとみ)

神戸薬科大学生化学研究室講師.薬学博士.

略歴

1994年神戸薬科大学薬学部を卒業後,同大学院薬学研究科に入学し,菅原一幸教授,北川裕之助教授の下で糖鎖生化学を学ぶ.2001年より07年まで京都大学大学院・森和俊教授に師事.07年より現職.北川裕之教授の下,糖鎖生物学の研究に従事.

研究テーマと抱負

遺伝子やタンパク質に比べると,まだまだ解明されていないことが多い「糖鎖」の機能を明らかにし,医学・薬学に少しでも貢献できるような研究を行っていきたいです.

ウェブサイト

http://www.kobepharma-u.ac.jp/biochem/

趣味

美術館・博物館巡り,犬の写真や動画を見ること.

北川 裕之(きたがわ ひろし)

神戸薬科大学生化学研究室教授.薬学博士.

略歴

1986年京都大学薬学部卒業.90年日本学術振興会特別研究員.91年京都大学大学院薬学研究科博士後期課程修了.同年米国Cytel博士研究員(J. C. Paulson研究室).94年神戸薬科大学生化学研究室講師.2000年同助教授.05年同教授(現職).

研究テーマと抱負

コンドロイチン硫酸やヘパラン硫酸などの硫酸化糖鎖の生物学.特に疾患や老化における硫酸化糖鎖の生物学的意義が明らかにできれば嬉しいです.

ウェブサイト

http://www.kobepharma-u.ac.jp/biochem/

趣味

星を見ること.

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