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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 89(5): 756-760 (2017)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2017.890756

みにれびゅうMini Review

ジストニア様の運動症状と感覚神経変性を示すdystonia musculorumマウスの病態解析Neuropathological analysis of dystonia musculorum mice which exhibit motor disorder with dystonia-like movement and sensory neuropathy

新潟大学大学院医歯学総合研究科神経生物・解剖学Division of Neurobiology and Anatomy, Graduate School of Dental and Medical Sciences, Niigata University ◇ 〒951–8510 新潟市中央区旭町通1番町757 ◇ 1–757 Asahimachi, Chuo-ku, Niigata 951–8510, Japan

発行日:2017年10月25日Published: October 25, 2017
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1. はじめに

dystonia musculorumdt)マウスは,ジストニア様の運動障害と感覚神経変性を示す常染色体劣性の遺伝子変異マウスである.50年以上前に自然発生突然変異マウスとして樹立され,Duchen博士らによって報告された1)dtマウスは四肢と体幹の捻転を伴う特徴的な運動障害を示す(図1A).組織学的には,変異マウスの後根神経節や脳神経の神経節において,出生後に感覚神経の細胞死が観察される1, 2).徐々に症状が進み,4~6週齢ごろに,ほとんどのdtマウスは死亡する.その後の研究で,dtマウスの表現型は細胞骨格リンカータンパク質をコードする遺伝子DystoninDst,別名BPAG1)の変異により起こることが明らかになった3, 4)

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図1 DstGtホモマウスとDstアイソフォーム

(A)ICRバックグラウンドに戻し交配したDstGtホモマウス(上)と同腹の野生型マウス(下).DstGtホモマウスでは特徴的な捻転運動が観察される.(B)Dstの三つの代表的なアイソフォーム(Dst-a, Dst-b, Dst-e).ABD:アクチン結合ドメイン,EB-BD:EB1結合ドメイン,EFh:EFハンド構造,GAR:GAS2関連ドメイン,GSRs:グリシン−セリン−アルギニン(GSR)リッチドメイン,IFBD:中間径フィラメント結合ドメイン,MTBD:微小管結合ドメイン,Plakin:プラキンドメイン,PRD:プラキンリピートドメイン.

dtマウスの原因遺伝子Dstは,ゲノム上では100個以上のエクソンを持つ巨大な遺伝子である.複数のプロモーターの使用や選択的スプライシングにより一つのDst遺伝子座から複数のアイソフォームを発現する5, 6)図1B).多様なアイソフォームが存在すること,そして,大きな遺伝子であるためgain-of-function実験が行いにくいこと,自然発生突然変異マウスの変異同定が遅れていたことなどの理由により,研究の進展はゆっくりとしたものであった.しかし近年,ヒトDST遺伝子の変異による遺伝性の皮膚疾患7)や神経系疾患8, 9)の存在が報告されたこと,自然発生突然変異マウスの原因となる遺伝子変異が同定されたこと10, 11)やコンディショナルノックアウト/レスキュー・アリールの作製12)が行われたことなどの理由によりdtマウスの統合的な病態解析の機運が高まっている.我々は,運動障害を引き起こす中枢神経系の異常を明らかにすること,さらに,dtマウスの病態を統合的に理解することを目的として,Dst遺伝子改変マウスや自然発生突然変異マウスの解析を行ってきた.我々の研究成果を交えながら,これまでに明らかにされたこと,今後の方向性について紹介したい.

2. dtマウスの原因遺伝子Dst/BPAG1の同定

dtマウスの原因遺伝子としてのDst/BPAG1の同定は,二つの研究グループによって独立に行われた.Fuchs博士らのグループは,皮膚の水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid)の自己抗原の一つとして同定されていたBPAG1(別名BP230)13)の機能を調べるためにノックアウトマウスを作製した.Dst/BPAG1ノックアウトマウスでは,表皮の剥離という皮膚の表現型も観察されたが,驚くべきことに捻転運動を伴う神経症状も観察され,dtマウスとの類似性が見いだされた3).Kosary博士らのグループは,トランスジェニックマウス作製の際に,ホモ接合体でdtマウスに似た運動症状を示す挿入変異体を同定し,ポジショナルクローニングによりマウス1番染色体上で破壊されていたDst遺伝子を見いだした4)

Dstの遺伝子座からは,特異的プロモーターの使用や選択的スプライシングにより神経型(Dst-a,別名BPAG1a, BPAG1n),筋肉型(Dst-b,別名BPAG1b),皮膚型(Dst-e,別名BPAG1e)の三つのアイソフォームが産生されることが示された(図1B5, 6).Dst-a, Dst-bは,進化的に保存されたスペクトラプラキン(spectraplakin)ファミリーに属する.スペクトラプラキンファミリーのタンパク質として,哺乳類のMacf1(別名Acf7)やショウジョウバエのShotが知られており,そのドメイン構成の特徴は,N末端のアクチン結合ドメイン,プラキンドメイン,スペクトリンリピート,C末端のチューブリン結合ドメインなどを有することである.さらに,神経型(Dst-a),筋肉型(Dst-b)のN末端には3種類(Dst-a1, -a2, -a3, -b1, -b2, -b3),C末端には3種類のバリアントが存在する5, 6).最近,Dst-a2dtマウスの一部の表現型の原因となることを示唆するデータが蓄積しつつあるが5, 6),アイソフォーム発現パターンの詳細とdtマウスの各表現型の原因となるアイソフォームの対応づけについては,今後の詳細な解析が待たれる.

3. Dst/BPAG1の分子機能と各細胞種における役割

Dstは,細胞骨格制御因子であることが示唆されており,Dst-aやDst-bは,アクチンフィラメントや中間径フィラメントと共局在し,両線維を架橋することが示されている14).またDstは,中間径フィラメントのペリフェリン15)と結合すること,微小管結合タンパクのMAP1B16)や中間径フィラメント結合タンパク質のデスモプラキン17)と結合することが示されている.このような分子間相互作用を介して,Dstは,さまざまな細胞生物学的なプロセスに関わっていることが知られている.dtマウスの感覚神経においては,細胞内小器官の小胞体18)やゴルジ装置の構造異常19)や小胞輸送の異常19, 20),オートファジーの異常21)などが示されている.また,末梢神経系ミエリン形成細胞であるシュワン細胞においてもDstは細胞骨格制御に関わっていることが示されている22).皮膚においてDst-e(BPAG1e, BP230)はヘミデスモソーム(半接着斑)の構成タンパク質の一つであり,ケラチノサイトが基底膜に接着することを助けている.具体的には,Dst-e(BPAG1e, BP230)はヘミデスモソームの裏打ちタンパク質として,ケラチンとBPAG2(別名BP180, XVII型コラーゲンα1)の両者に結合し,β4インテグリンを介してケラチン線維を細胞外の基底膜に係留する役割をしている.詳しくは,別の総説を参照いただきたい5, 13)

4. dtマウスの神経系の異常

我々は,二つの系統のdtマウスを用いて研究を行っている.一つ目の系統は,遺伝子トラップマウス(DstGtマウス)である12)DstGtアリールは,N末端のアクチン結合ドメインをコードする領域にトラップカセットが挿入されたものであり,Dst-aDst-bをトラップする(図2A).DstGtホモマウスでは,運動障害を伴うdt症状が観察される.DstGtマウスは,コンディショナル実験のできるマウスであり,実際にFLP組換え酵素を作用させて逆位を起こすと,異常アリール(DstGt)から正常アリール(DstGt-inv)へ変換できること,さらにCre組換え酵素を作用させて再逆位を起こすことにより,正常アリール(DstGt-inv)から異常アリール(DstGt-DO)に変換できることが確認されている.すなわち,本マウスは,コンディショナルノックアウト(cKO)実験,あるいは,コンディショナルレスキュー実験ができるマウスである(図2B, C).二つ目の系統は,理研BRCで樹立された自然発生変異マウスである10).本マウスの解析により,Dst遺伝子のプラキンドメインをコードするエクソンに終止コドンが入るナンセンス変異を見いだした(Dstdt-23Rbrcアリール).プラキンドメインは,神経型,筋肉型,皮膚型のすべてのアイソフォームに挿入されており(図1B),Dstdt-23Rbrcホモマウスは,神経系以外の皮膚にも症状もあることが予想される.いずれのマウスにおいても,筋電図を調べると,主動筋と拮抗筋の同時収縮が観察され,ジストニアの特徴を持つことがわかった.今後は,この同時収縮が起こるメカニズムを神経回路の観点から明らかにしたいと考えている.丹念な組織学的な解析から,ニューロフィラメント(NF)の蓄積がdtマウスの末梢神経のみならず,中枢神経系にもあることが判明した10, 11).特に,細胞体にNFが蓄積している神経細胞は,脳幹の外側前庭神経核,網様体などに観察され,これらのNF蓄積細胞の局在は,運動障害発症メカニズムを解析する際のヒントになると考えられる.

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図2 遺伝子トラップアリールを用いたコンディショナル実験

(A)コンディショナルノックアウト(cKO)実験の手順.FLP組換え酵素で逆位を起こしたDstGt-invアリールに対してCre組換え酵素を作用させる.(B)コンディショナルレスキュー(cRescue)実験の手順.DstGtアリールに対してCre組換え酵素を作用させる.トラップコンストラクトは,ES細胞へのレトロウイルス感染により遺伝子導入されたので,両端にLTR(long terminal repeat)配列を持つ.

5. DST/BPAG1とヒト疾患との関連

これまでに,ヒトDSTの変異による遺伝性疾患の報告は,神経疾患と皮膚疾患がある.C末端のチューブリン結合ドメインの変異により,遺伝性感覚性自律神経性ニューロパチー6型[hereditary sensory and autonomic neuropathy type 6(HSAN6)]8)を発症することが報告された.この変異を持つ患者は,幼児期に死亡するので重症型といえる.ごく最近になって,HSAN6の2報目の報告がなされ,DST-a2アイソフォーム特異的な変異では,非致死性の病状を示すことが判明した9).マウスのDst変異アリールには神経症状を示す複数のアリールが存在し,これらのホモ接合体はHSAN6の疾患モデルマウスといえる.ヒトDSTの変異による皮膚疾患として水疱(水ぶくれ)のできる単純型表皮水疱症[epidermolysis bullosa simplex(EBS)]7)がある.ヘミデスモソームの裏打ちタンパク質であるDst-e(BPAG1e, BP230)に変異が入ることにより,表皮の最下層にある基底層と基底膜の間に裂隙が生じて水疱を生じると考えられる.

Giordaらは,ヒトDST遺伝子をコードするゲノム領域内で起こった染色体の相互転座の症例を報告した23).DSTをコードする6番染色体と15番染色体の相互転座t(6;15)(p11.2;p12)を持つ4歳の女児は,認知機能,運動機能の発達障害を示し,食道閉鎖症を併発していることが報告されている.

ヒトDSTが関与する自己免疫疾患としては,水疱性類天疱瘡がある.前述のとおり,BP230(BPAG1e, Dst-e)が皮膚における自己抗原の一つであるが,別の自己抗原BP180(BPAG2)に対する抗体価が病状を反映することから24),臨床においては,抗BP180抗体の抗体価検査が診断および病状モニタリングに用いられている.BP230, BP180は,いずれもヘミデスモソームに局在するタンパク質であり,これらの自己抗体が反応して皮膚や粘膜を傷害して,皮膚や粘膜に水疱やびらん,紅斑を生じると考えられる.

6. 今後の課題

dtマウスについては,自然発生突然変異マウスの発見から半世紀を経て,病態解析研究の機運が高まってきているが,その統合的な理解は道半ばである.

Dst遺伝子は末梢神経系,中枢神経系の両方に発現しているが,dtマウスの神経系において出生後に明らかな神経細胞死が起こるのは末梢神経系の感覚神経である.このDst遺伝子欠失に対する中枢神経系と末梢神経系の反応性の違いを生じるメカニズムは今後の課題であり,「選択的な神経細胞死」という多くの神経変性疾患に共通する問題の解明にもつながる可能性がある.最近は,末梢神経系に限らず,中枢神経系においてもNFの蓄積があることが明らかになってきた10, 11).特に,NFが蓄積している神経細胞の機能は保たれているのか,あるいは,それらの神経細胞の機能異常が運動障害の発症にどの程度影響しているのかについては,電気生理学的手法も用いながら調べていく必要がある.運動障害に関わる神経回路・神経細胞種の特定のために,コンディショナルノックアウト,そして,コンディショナルレスキューの実験も有効であると考えている.また,骨格筋におけるDst-bの欠失が,運動障害の発症に関与するか否かについても調べる必要があろう6)

重症型HSAN6の患者とdtマウスは,ともに成体になる前に死亡するので,HSAN6の患者の治療を目指す際には,その死因の特定が必要である.自律神経異常の可能性,あるいは,神経系以外の原因の可能性が考えられ,いずれにしても多臓器連関の観点から研究を進める必要がある.死因究明においてもCre組換え酵素を用いてレスキュー実験を行うことにより,症状回復や寿命延長が観察されるかどうかによって,治療の対象となる臓器,細胞種を明らかにできると考えられる.病態の統合的な理解のためには,神経系のみならず他分野の研究者と連携をしながら学際的な研究を行っていく必要がある.

謝辞Acknowledgments

本稿で紹介した研究は,生理学研究所・南部篤教授,理化学研究所・吉木淳室長,鹿児島大学・堀江正男准教授をはじめとする多くの共同研究者のご協力に基づくものです.ここに御礼申し上げます.

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著者紹介Author Profile

竹林 浩秀(たけばやし ひろひで)

新潟大学大学院医歯学総合研究科神経生物・解剖学分野教授.医学博士(京都大学).

略歴

1995年京都大学医学部医学科卒業.99年同大学院医学研究科博士課程修了.京都大学大学院医学研究科博士研究員.日本学術振興会特別研究員,生理学研究所助手,米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校ポスドク研究員,熊本大学准教授,さきがけ研究者(兼任)などを経て,11年より現職.

研究テーマと抱負

神経発生学,特にグリア細胞の発生についての研究を行ってきた.最近は,本稿で紹介したdystonia musculorumdt)マウスの病態研究も行っている.神経系の成り立ちとはたらき方を明らかにして,自分なりに脳を理解したいと考えている.dtマウスについて最初の報告をしたLeo Duchen博士は,ロンドンでラボを構えた後に,脱髄をきたすtwicherミュータント(Krabbe病のモデルマウス)の解析を行っており(鈴木邦彦ノースカロライナ大学名誉教授,私信),時間を越えて近い興味をもつ研究者に親近感をもつとともに,研究というのは先人の蓄積の上に成り立っていることを改めて感じている.

ウェブサイト

http://www.med.niigata-u.ac.jp/an2/

趣味

読書,映画鑑賞.

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