生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 89(6): 820-829 (2017)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2017.890820

総説Review

進化的に保存された神経回路形成機構inter-progenitor pool wiringによって神経回路が飛躍的に多様化するInter-progenitor pool wiring: an evolutionarily conserved strategy that expands neural circuit diversity

金沢大学新学術創成研究機構Institute for Frontier Science Initiative,Kanazawa University ◇ 〒920–8640 石川県金沢市宝町13–1金沢大学医学類B棟b44

発行日:2017年12月25日Published: December 25, 2017
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多数の神経細胞を生み出す神経前駆領域は発生過程の脳において複数見られ,それぞれが空間的および時間的な情報に従って多様な神経細胞を生み出す.各神経前駆領域において多様な神経細胞が生み出された後,一部の神経細胞は別の脳領域まで移動し,異なる神経前駆領域に由来する神経細胞群と相互作用することで複雑な神経回路を形成する.このinter-progenitor pool wiringと名づけたプロセスによって神経回路の多様性が大幅に拡張されると考えられる.哺乳類の大脳皮質はその典型例であるが,最近,ショウジョウバエ視覚中枢においても同様のプロセスが見いだされた.inter-progenitor pool wiringは神経回路の多様性を拡張するための進化的に保存された戦略であるといえる.本稿では哺乳類とハエの脳においてみられるinter-progenitor pool wiringについて比較議論する.

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