生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
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Journal of Japanese Biochemical Society 90(1): 51-59 (2018)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2018.900051

特集Special Review

小胞体ストレスと疾患Endoplasmic reticulum stress and diseases

広島大学大学院・医歯薬保健学研究科・分子細胞情報学Department of Biochemistry, Institute of Biomedical and Health Sciences, Hiroshima University ◇ 〒734–8553 広島市南区霞1–2–3 ◇ 1–2–3 Kasumi, Minami-ku, Hiroshima 734–8553, Japan

発行日:2018年2月25日Published: February 25, 2018
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小胞体は生体恒常性維持に欠かせない細胞小器官(オルガネラ)であり,膜タンパク質や分泌タンパク質の翻訳後修飾や適正な折りたたみを担っている.細胞に内外から種々の刺激負荷がかかると小胞体内でのタンパク質折りたたみは障害され,折りたたみ不全の不良タンパク質が蓄積する小胞体ストレス状態となる.小胞体ストレスが生じると,細胞は状態を改善するためにUPR(unfolded protein response)を発動して不良タンパク質を排除しようと試みる.しかし,過度あるいは持続的な小胞体ストレスはUPRでも対処しきれなくなり,細胞は最終的にアポトーシスを引き起こす.このアポトーシスによって細胞の脱落あるいは組織の機能不全が生じ,さまざまな疾患発症につながる.これまで明らかになっている小胞体ストレスを起因とする疾患と発症機序,さらに現在取り組まれている治療戦略について概説する.

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