生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
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Journal of Japanese Biochemical Society 90(2): 158-168 (2018)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2018.900158

総説Review

糖脂質認識を介したC型レクチン受容体Mincleによる異物識別機構Sensing pathogens and tissue damage through C-type lectin receptor Mincle

1大阪大学微生物病研究所分子免疫制御分野Department of Molecular Immunology, Research Institute for Microbial Diseases, Osaka University ◇ 〒565–0871 大阪府吹田市山田丘3–1 ◇ 3–1 Yamadaoka, Suita, 565–0871, Japan

2九州大学生体防御医学研究所免疫制御学分野Division of Molecular Immunology, Medical Institute of Bioregulation, Kyushu University ◇ 〒812–8582 福岡県福岡市東区馬出3–1–1 ◇ 3–1–1 Maidashi Higashiku, Fukuoka 812–8582, Japan

3大阪大学免疫フロンティア研究センター分子免疫学Laboratory of Molecular Immunology, Immunology Frontier Research Center, Osaka University ◇ 〒565–0871 大阪府吹田市山田丘3–1 ◇ 3–1 Yamadaoka, Suita, 565–0871, Japan

発行日:2018年4月25日Published: April 25, 2018
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自然免疫応答惹起を担うパターン認識受容体の一つとしてC型レクチン受容体が知られる.C型レクチンの一つであるmacrophage-inducible C-type lectin(Mincle)は,結核菌糖脂質TDMを認識し,強力な免疫活性化能を発揮する受容体である.また構造解析から,糖脂質との結合に適したタンパク質であることが示されている.我々はこのMincleが,スフィンゴ糖脂質の一種であるβ-グルコシルセラミド(β-GlcCer)を認識することを見いだした.β-GlcCerは通常,細胞内でセラミド代謝産物として機能するが,分解酵素の異常により蓄積するとゴーシェ病の原因となる.その病態進行には過剰な炎症応答の関連が示唆されているが,β-GlcCer蓄積と炎症を直接関連づけるメカニズムの詳細はわかっていなかった.本稿では,細胞内代謝産物β-GlcCerがMincleに認識されることで誘導される生体応答とその意義について議論したい.

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