遷移金属含有型ガス分子センサータンパク質によるシグナルセンシング
自然科学研究機構生命創成探究センター ◇ 〒444–8787 愛知県岡崎市明大寺町東山5–1
発行日:2018年6月25日
生物の外部シグナル応答系においては,アミノ酸のみから構成される単純タンパク質がセンサータンパク質として機能する場合に加え,フラビン,ヘム,鉄硫黄クラスター等の補欠分子族を含む複合タンパク質がセンサータンパク質として機能する場合も多い.これらの補欠分子族は,アミノ酸のみから構成される単純タンパク質では感知できないシグナル(可視光,O2,CO等の気体分子など)を感知するために利用されている.本稿では,このような補欠分子族を含むセンサータンパク質の中でも特に,ヘム,鉄硫黄クラスター,非ヘム鉄をセンサー素子として利用している,代表的なガス分子センサータンパク質を取り上げ,ガス分子センシングにおいて遷移金属がどのような役割を果たしているかについて解説する.
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