生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 90(3): 311-319 (2018)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2018.900311

特集Special Review

生体内銅イオン動態に着目した筋萎縮性側索硬化症の病理解明Pathological roles of copper dynamics in amyotrophic lateral sclerosis

慶應義塾大学理工学部Department of Chemistry, Keio University ◇ 〒223–8522 神奈川県横浜市港北区日吉3−14−1 ◇ 3–14–1 Hiyoshi, Kohoku, Yokohama, Kanagawa 223–8522, Japan

発行日:2018年6月25日Published: June 25, 2018
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銅・亜鉛イオンを結合するタンパク質であるスーパーオキシドジスムターゼ(SOD1)は,活性酸素の除去を担う重要な抗酸化酵素であるとともに,神経変性疾患の一種である筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病因タンパク質としても知られている.ALSの主要な病変部位である脊髄運動ニューロンには,変異型SOD1の異常な蓄積が観察されることから,SOD1のミスフォールディングが神経変性に関与する可能性が指摘されている.筆者らは,SOD1が金属イオンを解離するとタンパク質構造が不安定化し,不溶性凝集体や可溶性オリゴマーが形成することをin vitro/in vivoの両面から明らかにしてきた.そこで本稿では,金属イオン結合プロセスの異常に伴うSOD1のミスフォールディング機序について解説し,生体内銅イオン動態の制御を通じたALS治療法の可能性について,近年の研究動向を紹介する.

1. 筋萎縮性側索硬化症(ALS)

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は,脊髄運動ニューロンの変性を伴う成人発症型の神経筋疾患である1).日本国内のALS患者数はおよそ8000人で,発症年齢や初発部位,あるいは,罹病期間などは患者によって異なるものの,筋力低下,筋萎縮,麻痺といった症状とともに,発症後3~5年ほどで呼吸困難により死亡する.ALSの治療・予防法はいまだに確立しておらず,リルゾールとエダラボンの2種の薬剤がALS治療薬として認可されているものの,その効果は非常に限定的である.よって,ALSに対する新規治療法の早期開発が求められているものの,全ALS症例の9割以上が孤発性の疾患(sALS)で,治療に向けたターゲットを見極めることが非常に困難な状況にある.そこで,家族歴が確認される遺伝性のALS(fALS:全症例の約1割)に関する研究が精力的に進められ,現時点では,29のfALS責任遺伝子が同定されている2).なかでも,C9orf72遺伝子に含まれるリピート配列(GGG GCC)の異常伸長が最も高い頻度で確認されている(sALSの10%,fALSの40%)3).しかし,日本人のALS症例に限ってみれば,C9orf72遺伝子にみられる伸長変異の頻度は必ずしも高くなく(sALSの0.4%,fALSの2.8%)4),むしろ,Sod1遺伝子に変異が認められる症例が非常に多い(fALSの20~30%)5)Sod1は最初に同定されたfALSの責任遺伝子であることからも6),マウスやラットなどを使用した多くのモデル動物がすでに確立しており,これまでに蓄積している豊富な実験データを比較・検証することが可能である7).筆者はこれまでに,Sod1遺伝子変異に起因するfALSの病理について生化学的な手法によって研究をすすめ,疾患発症における金属イオン動態の重要性について提案してきた.そこで本稿では,筆者の研究室で得られた成果を中心にその経緯を紹介し,ALS治療薬開発ターゲットとしての生体内銅イオンについて解説する.

2. ALSにみられるSod1遺伝子変異とその病理学的特徴

Sod1遺伝子は,153アミノ酸残基からなる銅・亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ(SOD1)をコードしており,fALSの原因となる変異は180種類以上にものぼる(ALSoD, http://alsod.iop.kcl.ac.uk/).SOD1は,銅イオン,および,亜鉛イオンを結合し,分子内にジスルフィド(S-S)結合を有するタンパク質で,ホモ二量体として存在している(図1).SOD1に結合した銅イオンが中心となって,スーパーオキシド(O2)を酸素分子(O2)と過酸化水素(H2O2)に不均化して除去する活性を示す8).亜鉛イオン,および,S-S結合は,酵素反応に直接関与するわけではないが,天然構造の構築やその安定化に役割を果たしており,酵素活性の発現には必須である.fALSにおいてSod1遺伝子変異が同定された当初は,アミノ酸変異に伴うSOD1の活性低下がO2の代謝異常を引き起こし,神経細胞を死に至らしめるのではないかと考えられた9, 10).しかし,変異SOD1の中には野生型とほぼ変わらない活性を維持しているものが報告され11),さらには,Sod1遺伝子をノックアウトしたマウスがALS様の症状を示さなかったことからも12),変異に伴うSOD1活性の変化がALSの病理に果たす役割は疑問視されるようになった.

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図1 ヒト由来SOD1の結晶構造(PDB ID:1HL5)

8本のβ-ストランドからなるサブユニットがホモ二量体を形成しており,各々のサブユニットに銅イオン,および,亜鉛イオンが結合する.また,サブユニット内に一つのジスルフィド結合(Cys57-Cys146)が形成する.

一方で,Sod1遺伝子に変異が認められるALS(ALS1)では,病変部位である脊髄運動ニューロンに変異SOD1タンパク質が封入体として異常に蓄積しており,それらはALS1の主要な病理学的特徴として知られている13).野生型SOD1は水溶性のホモ二量体タンパク質として主に細胞質に存在するのに対して,変異型SOD1はオリゴマー化や凝集を通じて,細胞質やミトコンドリアの膜間スペースに異常蓄積し,毒性を発揮しているのではないかと提案されている.つまり,ALS変異に伴うSOD1のミスフォールディング(構造異常化)が神経を変性させる要因ではないかと考えられている.実際,アルツハイマー病,パーキンソン病,ポリグルタミン病といった多くの神経変性疾患においても,Aβ/Tau/α-synuclein/ポリグルタミン鎖などのペプチド・タンパク質がミスフォールドすることでオリゴマーや線維を形成することがよく知られている14).これらのタンパク質は,いわゆる天然変性タンパク質と呼ばれているように,構造の熱揺らぎが大きく,オリゴマーや線維といった非天然構造へ比較的容易に変化できるのではないかと想像される.しかし,野生型SOD1の熱安定性(Tm:変性中点温度)は90°C以上と非常に高く15),変異が導入されてもTmはほとんど変わらないこともあり,生体内においてSOD1はそう簡単にはミスフォールドしないのではないかと筆者らは指摘してきた16)

しかし,AβやTauなどとは異なり,SOD1は金属(銅・亜鉛)イオンの結合,および,S-S結合の形成を通じて成熟化する酵素である.一般的に,金属イオン結合やS-S結合形成はタンパク質構造の安定化に寄与することが知られており,実際に,SOD1のTmは,銅・亜鉛イオンを解離することで50°C近くにまで低下し,さらにS-S結合を切断すると,40°Cほどになることがわかった(図2A16).ALS変異がTmに及ぼす影響の程度は,変異の種類によってマチマチだが16, 17),いずれにせよ,SOD1は金属イオンの解離によってその熱安定性が大幅に低下し,ヒトの体温付近(37°C)では,金属イオン解離型のSOD1(アポ型SOD1)は比較的容易に構造を変化させうることが予想される.

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図2 SOD1の線維化メカニズム

(A) SOD1は銅・亜鉛イオンを解離することで熱安定性を大幅に低下させ,還元剤処理によってさらにS-S結合を切断することで得られる最も未成熟な状態では,熱安定性が体温付近にまで低下する.特に,ループ領域の構造揺らぎが大きくなり,アミロイド様の線維を形成する.(B) I149T変異型のapo-SOD1SHから作製した線維状の凝集体を電子顕微鏡により観察したもの(Furukawa et al. FEBS Lett 2013 587 2500).(C) G37R変異型SOD1を発現したALS1モデルマウスの疾患末期における脊髄切片をThioflavin T(アミロイドに結合して蛍光を発する)で染色したもの(文献19).運動ニューロンのある前角領域を示す.

3. ミスフォールドしたSOD1にみられる構造的特徴

そこで,最も未成熟なSOD1(apo-SOD1SH:銅・亜鉛イオンを解離したアポ型で,S-S結合が切断された状態)の構造的な特徴をNMRやX線小角散乱によって検討したところ,特にループ領域(Loop IVおよびLoop VII)の構造が大きく揺らいでいることがわかった(図2A18).さらに,apo-SOD1SHを37°Cで振とうすると,アミロイド様の線維が形成するのに対して(図2B),S-S結合の導入や亜鉛イオンの添加によって,SOD1の熱的な構造揺らぎが抑えられるとともに熱安定性は増大し,線維化はみられなくなった19).つまり,apo-SOD1SHにみられる構造揺らぎが線維化の原因であると考えられた.実際,変異型SOD1を発現したALS1モデルマウスの脊髄には,アミロイド線維を染色するThioflavin Tに陽性の構造物が蓄積していることからも(図2C19, 20),SOD1の線維化はALS1に生じる病理学的な変化の一つであることが示唆される.しかし,ALS1患者の脊髄にはThioflavin T陽性の構造物が観察されないとの報告もあることから21),SOD1の線維化に関する病理学的な検討が今後さらに必要である.

発症後のモデルマウスに形成する不溶性の凝集体(線維)について,その生化学的特徴についても検討がなされており,凝集体を構成するSOD1はS-S結合が切断された状態にあることが報告されている22).しかし,変異の種類によっては,モデルマウスの脊髄に存在するほぼすべてのSOD1にS-S結合が導入されている場合もあることが明らかとなった23)in vitro実験においても,S-S結合を保持していると考えられる条件において(SOD1に関する論文は非常に多いが,不思議なことにS-S結合の有無について明記されているものはきわめて少ない!),SOD1の凝集・線維化が進行することもわかってきた24, 25).確かに,SOD1の熱安定性に関する筆者らの結果をもとにすると16),S-S結合を保持していても,銅・亜鉛イオンを解離したアポ型(apo-SOD1S-S)であれば,Tmは50°C近くにまで低下することから,apo-SOD1S-Sについても生体内環境でミスフォールドし,ALS1の病態形成に寄与することが考えられる.

そこで筆者らは,apo-SOD1S-Sの構造的特徴についても検討することで,生体内で進行しうる変異SOD1の新たなミスフォールディング機序を提案している26–28).タンパク質の変性過程は,天然状態(フォールド型)と変性状態(アンフォールド型)の二状態間での転移として説明されることがよくある.しかし,apo-SOD1S-Sは単純な二状態間転移で変性するのではなく,中間状態を経て変性することが示されている29, 30).特に,ホモ二量体として存在するSOD1は,単量体化を通じて変性するのではないかと提案されてきたものの,apo-SOD1S-Sの円二色性,トリプトファンに由来する蛍光,および,X線小角散乱の温度依存性を詳細に解析したところ,温度の上昇に伴ってapo-SOD1S-Sは単量体化を経ずに,まずは二次構造を失うことがわかった26).つまり,変性二量体(二次構造が消失した二量体)とでもいうべき中間状態を経たのちに,温度をさらに上昇させることで単量体化が進行し,いわゆるアンフォールド型(高次構造を失ったポリペプチド鎖)へと熱変性することを見いだした.また,変異型のapo-SOD1S-Sは,ヒトの体温付近(37°C)において変性二量体として存在していると考えられたことから,ALS1の病態形成に重要な役割を果たしていることが十分に予想される.

実際,apo-SOD1S-Sを37°Cに静置すると,時間経過とともに異常なオリゴマーを形成し,そのオリゴマーはSOD1分子がS-S結合でクロスリンクされたもの(S-Sオリゴマー)であることがわかった26, 27).SOD1には四つのシステイン残基(Cys6, 57, 111, 146)が存在し,通常はCys57とCys146の間で分子内(サブユニット内)S-S結合が形成している(図1).質量分析を利用したペプチドマッピングを行うと,S-SオリゴマーではCys6-Cys57,あるいは,Cys111-Cys146といった異常な組合わせでのS-S結合が同定された.つまり,金属イオンを失った変異型SOD1S-Sは変性二量体として存在し,その大きな構造揺らぎによって,Cys6/Cys111のチオレート基が,S-S結合を形成するCys57/Cys146の硫黄原子を求核攻撃し,S-S結合がSOD1の分子内・間で「シャッフル」されることで,S-Sオリゴマーが生じることがわかった(図3A).S-S結合のシャッフリングを通じたオリゴマー形成は,還元型グルタチオン(5 mM)の添加によっても影響を受けなかったことから,細胞内環境でも進行しうるプロセスであると考えている.

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図3 S-S結合のシャッフリングによるSOD1のオリゴマー化メカニズム

(A)アポ型SOD1における構造揺らぎによって,S-S結合のシャッフリングが分子間で進行すると,S-Sオリゴマーが形成する.オリゴマー化に伴い,通常は内部に埋もれた領域が露出し,S-Sオリゴマー抗体に対するエピトープとなる.(B) ALS1モデルマウスの疾患末期における脊髄ホモジェネートのウェスタンブロット(抗SOD1抗体).疾患を発症するマウスには,S-Sオリゴマーを示すラダー状のバンドがみられる(文献30).hSOD1:リコンビナントタンパク質,Non-Tg:ノントランスジェニック体,SOD1-KO:Sod1ノックアウトマウス,WT/-:野生型ヒトSOD1発現型,A4V/-: A4V変異ヒトSOD1発現型,A4V/WT:野生型・A4V変異型ヒトSOD1発現型,G93A/-: G93A変異型.(C) ALS1患者(C111Y変異)の仙髄において,前角領域をS-Sオリゴマー抗体で染色したもの(文献32).

4. 生体内におけるSOD1のミスフォールディング機序

筆者は,変異型SOD1を発現するALS1モデルマウスが発症すると,脊髄特異的にS-Sオリゴマーが生じることをいち早く報告している(図3B31).また,疾患後期には,脊髄運動ニューロン内のミトコンドリアが膨張し機能異常を呈するが,膨張したミトコンドリアの膜間スペースにはS-Sオリゴマーが蓄積していることも見いだしている32).そこで,S-Sオリゴマーの構造的な特徴を捉えるために,apo-SOD1S-Sから調製したS-Sオリゴマーを抗原としてウサギを免疫し,S-Sオリゴマーを認識する抗体(S-Sオリゴマー抗体)を作製・単離した33).得られたS-Sオリゴマー抗体は,二量体や単量体として存在するSOD1(apo-SOD1S-Sも含まれる),および,apo-SOD1SHから生じるSOD1線維を認識することはなく,S-Sオリゴマーだけを特異的に認識することがわかった.また,SOD1をペプチドに断片化したものを用いることで,S-Sオリゴマー抗体が認識するエピトープ部位を探索したところ,SOD1の天然構造(結晶構造)では内部に埋もれた領域(Gly44~Asn53)を認識していることが考えられた(図3A).つまり,S-Sオリゴマーを形成する際には,SOD1の内部構造が溶媒側に露出するような,かなり劇的な構造変化が進行すると考えられた(図3Aに示したS-Sオリゴマーにおいて,エピトープ部位を色づけした矢印として表してある).

これまでの研究において,S-Sオリゴマーを比較的容易に検出できたのは,変異型SOD1を大過剰に発現させたモデルマウス(コピー数:~100)を用いていたからであって,コピー数が2しかないALS1患者の脊髄剖検組織では,運動ニューロンが脱落していることもあり,S-Sオリゴマーの形成については確認がされていなかった.しかし,上述のS-Sオリゴマー抗体を用いた免疫組織化学を行うことで,ALS1患者の脊髄後角にある運動ニューロンのみが染色されることを明らかにできた(図3C33).一方で,グリア細胞や感覚ニューロンなどは染色されず,sALS患者やALSではない患者の脊髄組織についてもS-Sオリゴマー抗体では染色されなかった.さらに,ALS1患者の脊髄後角から調製したホモジェネートを用いて,S-Sオリゴマー抗体によるELISAを行うと,S-Sオリゴマーの存在を示すシグナルが検出された.しかし,ホモジェネートにS-S結合の還元剤であるジチオトレイトールをあらかじめ添加してからELISAを行うと,シグナルは検出されなくなったことから,ALS1患者においても脊髄運動ニューロン特異的にS-Sオリゴマーが形成し,ALSの病態形成に重要な役割を果たしていることが示唆された.

以上より,ALS1では,SOD1のアポ化(銅・亜鉛イオンの解離)が進行することで,変性二量体へとミスフォールドし,S-S結合のシャッフリングを通じてS-Sオリゴマーが形成すると考えられる(図3A).ただし,SOD1のCys111(通常はS-S結合を形成していないが,S-S結合のシャフリングには必要な残基)における変異(たとえば,C111Y)がALS1患者において同定されていることから34),S-Sオリゴマー形成が運動ニューロン変性に必須であるかどうかは定かではない.アポ型SOD1,あるいは,S-Sオリゴマーの毒性発揮メカニズムについてはさらに検討する必要があるものの,ミスフォールディングの最も初期段階であるSOD1のアポ化は生体内で本当に進行しうるのだろうか? この点については,モデルマウスの各組織におけるSOD1活性を定量したり22),あるいは,SOD1に結合した銅イオンをLC-ICP-MSによって定量したりすることで検討がなされており35),アポ化したSOD1が脊髄に存在することが示唆されている.実際,脊髄のホモジェネートに銅イオンを添加することでSOD1活性が増大することも明らかとなっている.さらに筆者らは,銅イオンが解離した変異型SOD1S-Sを特異的に認識する抗体(アポSOD1抗体)を開発し,発症前のモデルマウスの脊髄には,アポSOD1抗体によって認識されるSOD1が存在することを示した28).病期の進行に伴って,アポSOD1抗体と反応するSOD1は減少する一方で,S-Sオリゴマーや不溶性の凝集体(線維)は増加することから,発症前の病初期においてSOD1のアポ化がすでに進行しており,それらがオリゴマーや凝集体へと変化する過程において運動ニューロンが変性するのではないだろうか.つまり,金属イオンを解離したアポ型SOD1がALS1における諸悪の根源ではないかと筆者は考えている.

5. SOD1への銅イオン供給経路

それでは,どのようにして,脊髄運動ニューロンに存在するSOD1に銅・亜鉛イオンが供給されるのであろうか.実は,SOD1が亜鉛イオンを獲得するメカニズムについては,まったく研究が進んでいない.亜鉛イオンの結合はSOD1の構造安定化に中心的な役割を果たすことからも,亜鉛イオン獲得メカニズムの早期解明が望まれる.一方で,SOD1への銅イオン供給メカニズムについては比較的明らかにされている.そこで,食物から摂取した銅イオンが,脊髄運動ニューロンに発現するSOD1へと供給されるまでの道のりをたどってみることとする.まず,我々が摂取した大部分の銅イオンは小腸で吸収され,肝臓や腎臓へと運ばれる.その後,肝臓に運ばれた銅イオンはセルロプラスミンと呼ばれるタンパク質と結合して血液を循環する.血清中に含まれる銅イオンの65~90%がセルロプラスミンと結合しているものの,セルロプラスミンは脳血液関門(BBB)を通過することができない.しかし,BBBを構成する脳毛細血管はアストロサイトによって覆われており,アストロサイトには膜結合型のセルロプラスミンや36),銅イオンと高親和性のメタロチオネインが発現していることが知られている37).よって,脳毛細血管に存在する遊離の銅イオンがアストロサイトによって捕捉されることでBBBを透過し,その後にニューロンなどへと運ばれるのではないかと考えられている38).このように,中枢神経系への銅イオン供給はBBBを通過する必要があるために,他の臓器に比べて脳・脊髄における銅イオンの代謝は非常に遅いことが知られている39).実際,ALSモデルマウスにおいて,肝臓に発現したSOD1のほぼすべてには銅イオンが結合しているのに対し,脳・脊髄に発現したSOD1の多くがアポ型として存在しているとの報告があり22),中枢神経系に特有の銅イオン代謝を反映していると考えられる.

細胞内部への銅イオンの取り込みは,細胞膜にあるcopper transporter 1(CTR1)やdivalent metal transporter 1(DMT1)によって行われる一方で,余剰の細胞内銅イオンはATP7Aと呼ばれる銅イオンポンプによって細胞外へと排出され,細胞内での銅イオン量に関するホメオスタシスが維持されている40).銅イオンはタンパク質などと結合することで,酵素活性や電子伝達に中心的な役割を果たしているが,遊離(水和)状態にある銅イオンは,活性酸素の発生を促したり,他の金属タンパク質の活性を阻害したりすることで毒性を発揮しうる.よって,CTR1から細胞内に取り込まれた銅イオンは,遊離状態とはならないように,銅シャペロンと呼ばれるタンパク質と結合し,銅イオンを必要とする酵素・タンパク質へと運搬されるとされている(図440).精製したアポ型のSOD1に銅・亜鉛イオンを添加すると容易に活性型ができるものの,細胞内には遊離状態にある銅・亜鉛イオンの数が限りなくゼロに近いことを考慮すると41),活性化のメカニズムはin vitroin vivoとで異なるはずである.そのような予想をもとにして,Johns Hopkins大学のCulottaらはSod1遺伝子をノックアウトした出芽酵母と同じ表現型を示す変異株を探索することで,銅イオンをSOD1に供給する銅シャペロンCCSを発見した42).CCSの発現量はSOD1の1/10程度であることから,CCSは細胞膜にあるCTR1とアポ型SOD1を行き来するSOD1専用の「銅イオン運び屋」であると考えられる.

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図4 細胞内における銅イオン動態関連タンパク質(出芽酵母の例)

CTR1を通じて細胞内に取り込まれたCuイオンは,銅シャペロンと結合したのちにそれぞれの目的とするタンパク質へCuイオンを供給する.銅シャペロンとしてよく知られているのは,COX17/CCS/ATX1の三つで,それぞれ,SCO1/COX11を通じたシトクロムc酸化酵素(CcO)への銅イオン供給,SOD1の活性化,および,CCC2を通じたマルチ銅酸化酵素(FET3)の活性化に関与している.これらの他にも,銅イオンのバッファリングに関与するメタロチオネイン様タンパク質(CUP1/CRS5)や,細胞内銅イオン濃度に応答する転写因子であるMAC1/ACE1などがある.

銅・亜鉛イオンの結合に加えて,SOD1が酵素として活性化するためには分子内S-S結合の形成が必須である.詳細は原報43)にゆずるが,SOD1が存在する細胞質は還元的雰囲気にあり,S-S結合の形成・維持には一般に不向きであるものの,SOD1にS-S結合を導入する機能がCCSに備わっていることを筆者らは見いだしている.実際,Ccs遺伝子をノックアウトした出芽酵母では,SOD1にS-S結合は導入されず酵素活性はみられない43).ただ,Ccs遺伝子をノックアウトしたマウスやショウジョウバエでは残存SOD1活性がみられるため44, 45),CCSに依存しないSOD1活性化のバイパス経路があるとも考えられており,細胞内に多く存在する還元型グルタチオンがその役割を担っているのではないかと提案されている46)

6. 生体内銅イオンがALS病態に及ぼす影響

細胞内における銅イオン濃度が低下すると,アポ化したSOD1が増加すると考えられる.上述のように,アポ型SOD1はオリゴマー化・凝集しやすいことから,生体内銅イオンの動態異常がALS1の発症要因ではないかと予想されるものの,それほど単純な話ではすまないようである.ALS1にみられる封入体にCCSが巻き込まれ,SOD1への銅イオン供給経路が障害されている可能性も指摘されているが47),すべてのALS1症例でCCSが封入体となっているわけではないようである48).また,sALSと診断された症例のなかには血清中銅濃度がきわめて低値を示すものが報告されているものの49),脊髄の前角領域では銅イオンを含むさまざまな金属イオンの濃度が上昇しているとの報告もある50).さらに,銅欠乏の土壌(オーストラリアなどの一部地域にみられる)で飼育した家畜(羊,鹿,ヤギなどの反芻動物)が全身性に運動失調を来すswayback(enzootic ataxia)と呼ばれる疾患を発症することも,生体内銅イオン動態と神経疾患を考える上では重要であると考えられるが,いずれのケースにおいてもSOD1への銅イオン供給やSOD1活性に及ぼす影響は明らかとされていない.

変異型SOD1の発現が脊髄における銅イオン動態に及ぼす影響を理解するために,ALS1モデルマウスを用いた研究も進められている.まず,SOD1は銅イオンと最も高い結合親和性を示す細胞内タンパク質の一つであることから,野生型SOD1や銅イオンを結合できる変異型SOD1を過剰発現することで,脊髄内の銅イオン濃度は2倍程度にまで増加する51).一方で,銅イオンを結合できない変異型SOD1(G85R, H46R/H48Q, G127X)を発現させると,銅イオン濃度が増大した(ICP-MS)51),あるいは,変化しなかった(蛍光X線顕微鏡)52, 53)という報告がなされており,その見解については必ずしも一致していない.また,ALS1モデルマウスの脊髄では,銅イオン取り込みに関わるCTR1の発現レベルが上昇する一方で,銅イオン排出に関わるATP7Aの発現が低下していることから,銅イオンは細胞内に蓄積する方向に変化していることが示唆されている51).つまり,「細胞内銅イオン濃度の低下→変異型SOD1のアポ化」という単純な図式がALS1において成立しているわけではなさそうである.しかし,細胞内銅イオン濃度を遺伝学的・薬理学的にコントロールすることで,銅イオン動態がALS1病態の形成に関与していることを示す多くの結果がこれまでに報告されている.ただ,その作用機序が明らかとなっていない.

たとえば,ALS1モデルマウスからCcs遺伝子をノックアウトするとSOD1のアポ化が促進し,ALS様の症状が増悪するのではないかと考えられたものの,実際は何ら影響がみられなかった54).上述のように,SOD1にはCCSに依存しない銅イオン獲得経路が存在しており,それが遮断されていないために,アポ型SOD1を効果的に増加させることができず,症状に変化が現れなかったのではないかと推察されている.また,CCSを過剰発現するとSOD1への銅イオン結合が促進され,疾患の発症を抑制できるのではないかと期待されたものの,症状はむしろ増悪するといった結果が得られている55, 56).これは,CCSの過剰発現によって変異型SOD1がミトコンドリアに異常に蓄積していたことからも,ミトコンドリアの機能が低下したことで症状が悪化したのではないかと考えられている.しかし,CCSを過剰発現させたALS1モデルマウスに,銅錯体[CuII(atsm),後述]を経口投与すると,脊髄に存在するアポ型SOD1が大幅に減少するとともに,銅イオンを結合した活性型のSOD1が増大し,症状が劇的に改善することも報告されている57).これらの結果は,アポ型SOD1がALS1を発症させる要因ではないかという筆者らの提案と一致しており,CCSによるSOD1の活性化プロセスはALS1病理を理解する上で,さらに検討する価値がありそうである.

CCSの過剰発現がなくても,ALS1モデルマウスに銅錯体[CuII(atsm)]を経口投与すると症状の改善がみられることが報告されている35, 58).CuII(atsm)は低酸素症に対するPETトレーサーとして開発された銅錯体で,BBBを容易に透過することができる.CuII(atsm)を摂取したモデルマウスの脊髄では,アポ型SOD1への銅イオン結合が促進しており,症状の改善がみられる.また,ALS1モデルマウスにおいて,銅イオンの取り込みに関わるCTR1を全身性に過剰発現させると,生存期間に対する延長効果がみられることからも35),ALS発症要因としてのアポ型SOD1の役割が支持される.一方で,銅イオンのキレート剤であるテトラチオモリブデン酸(TTM)の投与によっても,ALS1モデルマウスの発症を抑えることが可能である59).TTMもBBBを透過することが可能で,脊髄における銅イオン濃度とともに,SOD1活性が低下することが報告されている.さらには,銅イオンを含むさまざまな金属イオンをキレートできるメタロチオネイン(MT-I)を過剰発現すると,SOD1活性はあまり変化しないものの,脊髄内の銅イオンが低下し,症状が軽減する60).つまり,脊髄において,銅イオンの状態や量を調節することで,ALS1病態を制御できる可能性があるものの,その詳細なメカニズムについて今後明らかにする必要がある.ちなみに,TTMはウィルソン病(銅排泄障害による先天性銅過剰症)に対して処方される薬物であり,CuII(atsm)については,第一相試験が米国NIHによって開始されているようである.ALS1に対する治療薬としての進展をそれぞれの化合物に期待したい.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

古川 良明(ふるかわ よしあき)

慶應義塾大学理工学部准教授.博士(工学).

略歴

1974年大阪府生まれ.2002年京都大学大学院工学研究科分子工学専攻博士課程修了.学振海外特別研究員(米国ノースウェスタン大学),理化学研究所基礎科学特別研究員を経て,10年より現職.

研究テーマと抱負

金属イオンの生体内動態を制御するメカニズムの解明が研究テーマ.特に,銅・亜鉛スーパーオキシドディスムターゼ(SOD1)が種々の生理・病理に果たす役割を解明するとともに,これまでに知られていないSOD1の新機能を明らかにしたい.

ウェブサイト

http://www.chem.keio.ac.jp/~furukawa/index.html

趣味

世界の文字鑑賞,クワガタ飼育.

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