生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
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Journal of Japanese Biochemical Society 90(3): 311-319 (2018)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2018.900311

特集Special Review

生体内銅イオン動態に着目した筋萎縮性側索硬化症の病理解明Pathological roles of copper dynamics in amyotrophic lateral sclerosis

慶應義塾大学理工学部Department of Chemistry, Keio University ◇ 〒223–8522 神奈川県横浜市港北区日吉3−14−1 ◇ 3–14–1 Hiyoshi, Kohoku, Yokohama, Kanagawa 223–8522, Japan

発行日:2018年6月25日Published: June 25, 2018
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銅・亜鉛イオンを結合するタンパク質であるスーパーオキシドジスムターゼ(SOD1)は,活性酸素の除去を担う重要な抗酸化酵素であるとともに,神経変性疾患の一種である筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病因タンパク質としても知られている.ALSの主要な病変部位である脊髄運動ニューロンには,変異型SOD1の異常な蓄積が観察されることから,SOD1のミスフォールディングが神経変性に関与する可能性が指摘されている.筆者らは,SOD1が金属イオンを解離するとタンパク質構造が不安定化し,不溶性凝集体や可溶性オリゴマーが形成することをin vitro/in vivoの両面から明らかにしてきた.そこで本稿では,金属イオン結合プロセスの異常に伴うSOD1のミスフォールディング機序について解説し,生体内銅イオン動態の制御を通じたALS治療法の可能性について,近年の研究動向を紹介する.

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