Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 90(3): 320-327 (2018)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2018.900320

特集Special Review

銅含有モノオキシゲナーゼによる酸素分子の活性化機構Dioxygen Activation Mechanism by Copper Monooxygenases

1大阪大学大学院工学研究科Osaka University, Graduate School of Engineering ◇ 〒565–0871 吹田市山田丘2–1 ◇ 2–1 Yamadaoka, Suita, Osaka 565–0871, Japan

2大阪府立大学大学院生命環境科学研究科Osaka Prefecture University, Graduate School of Life and Environmental Sciences ◇ 〒599–8531 大阪府堺市中区学園町1–1 ◇ 1–1 Gakuen-Cho, Naka-ku, Sakai-shi, Osaka 599–8531, Japan

発行日:2018年6月25日Published: June 25, 2018
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生体内における分子状酸素の結合と活性化は,生命活動の根幹をなすプロセスの一つとして非常に重要である.これらはほとんどの場合,活性中心に鉄や銅を含む金属酵素によってつかさどられている.本稿では,活性中心に単核や二核の銅サイトを有する銅含有モノオキシゲナーゼ(dopamine β-monooxygenase, peptidylglycine α-hydroxylating monooxygenase, lytic polysaccharide monooxygenase, チロシナーゼ,メタンモノオキシゲナーゼ)の構造と機能に着目し,最近のモデル化学的研究,計算化学的研究,および酵素化学的研究を紹介する.特に,酵素活性中心に含まれる単核や二核の銅活性酸素種の構造や化学的特性,およびそれらによる有機基質の酸化反応機構の分子メカニズムに焦点を絞って概説する.

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