RNAを介した自然免疫制御
京都大学ウイルス・再生医科学研究所 ◇ 〒606–8507 京都市左京区聖護院川原町53
発行日:2018年6月25日
自然免疫においてRNAは,病原体センサーによる認識の標的として重要であるとともに,炎症性サイトカインなどをコードする中間体として機能し,その量をコントロールすることで炎症を制御している.近年,Toll様受容体やRIG-I様受容体などのウイルスRNA認識受容体による抗ウイルス自然免疫応答のメカニズムが解明されてきた.また,免疫制御におけるサイトカインmRNA安定性は,Regnase-1をはじめとしたRNA結合タンパク質により特異的に制御され,過剰な炎症,自然免疫応答の抑制にとって重要であることが明らかとなってきた.このように,RNA結合タンパク質は,自然免疫応答をさまざまなステップで制御しており,これらの機能を解明することは,自然免疫応答を包括的に理解する上で重要である.
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