生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 90(4): 433-443 (2018)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2018.900433

総説Review

セミインタクト細胞リシール技術の新展開「再構成」から「細胞編集」までCell Resealing Technique: From Reconstitution to Cell Editing

1東京大学大学院総合文化研究科生命環境科学系Department of Life Sciences, Graduate School of Arts and Sciences, The University of Tokyo ◇ 〒153–8902 東京都目黒区駒場3–8–1 ◇ 3–8–1 Komaba, Meguro-ku, Tokyo 153–8902, Japan

2東京大学大学院総合文化研究科社会連携講座「次世代イメージング画像解析学講座」Laboratory of Frontier Image Analysis, Graduate School of Arts and Sciences, The University of Tokyo ◇ 〒153–8902 東京都目黒区駒場3–8–1 ◇ 3–8–1 Komaba, Meguro-ku, Tokyo 153–8902, Japan

3東京工業大学科学技術創成研究院細胞制御工学研究センターCell Biology Center, Institute of Innovative Research, Tokyo Institute of Technology ◇ 〒226–8503 神奈川県横浜市緑区長津田町4259 ◇ 4259 Nagatsuta, Midori-ku, Yokohama, Kanagawa 226–8503, Japan

発行日:2018年8月25日Published: August 25, 2018
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我々は,細胞膜を透過性にして細胞質交換を可能にした「セミインタクト細胞リシール技術」を開発してきた.リシール細胞は,細胞膜・オルガネラ・細胞骨格が作る構造的環境(細胞の構造体のintegrityとそれらの相対位置関係)を保持したままで構成要素的環境(細胞質基質)を交換・操作できる一種の「細胞型試験管」である.細胞内に導入されたタンパク質(群)のさまざまな動的平衡状態を「真の細胞環境内に近い状態で」解析できると同時に,細胞内・核内環境(ニッチ)を積極的に改変し,細胞の分子ネットワークを可逆・不可逆的に変化させてさまざまな機能を賦活化した細胞を創成する「細胞編集」にも十分応用可能になってきた.本稿では,リシール細胞技術の歴史やその問題点にふれながら,本技術を細胞の画像解析技術と最適に組み合わせることで広がる新しい細胞設計・編集技術について紹介する.

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