Mg2+トランスポーターCNNMの分子機能と医学生物学的重要性
大阪大学・微生物病研究所 ◇ 大阪府吹田市山田丘3–1
発行日:2018年8月25日
CNNMファミリーは進化的に高度に保存されたMg2+トランスポーターであり,細胞外にMg2+を排出することで細胞内や個体レベルでのMg2+恒常性維持に機能している.細胞内で膜アンカー型のチロシンホスファターゼPRLと結合することで機能制御を受けており,ユニークな化学修飾Cysリン酸化でその複合体形成が動的に調節されている.CNNMファミリーの機能不全は遺伝性の低マグネシウム血症の原因になるだけでなく,がんや高血圧などさまざまな疾患の発症や悪性化に密接に関わることも遺伝子改変マウスの解析などから明らかになってきた.これらCNNMファミリーの分子機能解析をきっかけとして,生命体におけるMg2+の医学生物学的重要性が新たに認識されつつある.
© 2018 公益社団法人日本生化学会
This page was created on 2018-06-22T13:27:10.561+09:00
This page was last modified on 2018-08-17T09:25:28.507+09:00
このサイトは(株)国際文献社によって運用されています。