生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 90(5): 588-595 (2018)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2018.900588

特集Special Review

S1PシャペロンとしてのApoMの機能ApoM as a S1P chaperone

群馬大学未来先端研究機構Gunma University Initiative for Advanced Research ◇ 〒371–8511 群馬県前橋市昭和町3–39–22 ◇ Showa-machi 3–39–22, Maebashi, Gunma 371–8511

発行日:2018年10月25日Published: October 25, 2018
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スフィンゴシン1-リン酸(S1P)は,免疫系や心血管系などにおいて多彩な生理作用を発揮するリゾリン脂質性の生理活性脂質であり,その生理作用は,主に細胞膜に存在する五つのGタンパク質共役型受容体S1P1~5を介して発揮される.比較的高濃度のS1Pが常に血液中およびリンパ球液中を循環しており,循環S1Pの約60%が高密度リポタンパク質(HDL)に,残りの約35%がアルブミンに結合している.S1Pは,HDLが持つ抗炎症作用や血管保護作用などを担う主要因子の一つであり,HDL上のS1Pの生理活性は,S1P特異的な結合タンパク質であるアポリポタンパク質M(ApoM)によって調節されることが,最近の研究により明らかになってきた.本稿では,S1PシャペロンとしてのApoM同定の経緯や,ApoMの解析を通して明らかになってきたアルブミンとの機能面での違い,またさまざまな疾患との関わりなどについて概説する.

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