Non-EDG型LPA受容体:生化学,立体構造,生理機能
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リゾホスファチジン酸(LPA)は多彩な生理作用を発揮する脂質メディエーターである.LPAの作用は,endothelial differentiation gene(EDG)型受容体ファミリーに属する3種類のGタンパク質共役型受容体LPA1~LPA3によって媒介されると当初は考えられていた.しかし,筆者らによる第四のLPA受容体(LPA4)の発見が契機となって,一次配列相同性の高い2種類のLPA受容体(LPA5およびLPA6)が次々と同定された.EDG型LPA受容体とは相同性の低いLPA4~LPA6は,新規LPA受容体ファミリー(Non-EDG型LPA受容体ファミリー)を構成する.各Non-EDG型LPA受容体について,生化学的な性状解析が精力的に進められてきており,LPA6では立体構造も最近解明された.また,ノックアウトマウスの解析を中心として各受容体特有の生理機能も徐々に明らかになっている.
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