生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 90(5): 614-620 (2018)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2018.900614

特集Special Review

生理活性脂質LysoPSの受容体と代謝酵素Receptors and metabolic enzymes of lysophosphatidylserine

東北大学大学院薬学研究科分子細胞生化学分野Department of Molecular and Cellular Biochemistry, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Tohoku University ◇ 〒980–8578 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6–3 ◇ 6–3, Aoba, Aramaki, Aoba-Ku, Sendai, Miyagi 980–8578 Japan

発行日:2018年10月25日Published: October 25, 2018
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リゾホスファチジルセリン(LysoPS)はグリセロール骨格に1本のアシル基と極性頭部にリン酸基とセリンを有するリゾリン脂質である.LysoPSに特異的に応答するGタンパク質共役型受容体が,ヒトでは3種類同定されている.産生系としては,ホスファチジルセリンの脱アシル化反応を担う酵素(ホスホリパーゼA1またはA2)が複数同定されている.質量分析計を用いた解析から,血中のLysoPS濃度は定常時にはきわめて低値であり,炎症時などにその濃度が上昇することが判明している.受容体や産生酵素も炎症刺激や免疫応答の活性化により発現量が増えることから,LysoPSシステムは炎症応答に寄与することが想定される.本稿では近年のLysoPSの研究動向を概説し,その創薬標的の可能性を議論する.

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