LPI受容体としてのGPR55
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発行日:2018年10月25日
大麻の成分,Δ9-テトラヒドロカンナビノールの受容体として,カンナビノイドCB1とCB2受容体がある.我々は2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)がこれらの受容体の内在性リガンドであることを発見した.しかし,大麻の作用がCB1とCB2受容体だけでは説明できないことが指摘され,GPR55が第三の受容体として同定された.我々は続いてリゾホスファチジルイノシトール(LPI)がGPR55の内在性リガンドであることを発見した.構造活性相関を検討したところ,2-アラキドノイルLPIが最も活性が高いアゴニストであることを見いだした.本稿では,LPIとその受容体GPR55に関して,これまでに得られている知見を紹介する.また,マリファナ物質に反応する受容体のCB1, CB2, GPR35についても概説する.
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