高等真核生物における巨大分子の分泌機構
秋田大学大学院医学系研究科情報制御学・実験治療学講座 ◇ 〒010–8543 秋田県秋田市本道1–1–1
発行日:2018年10月25日
分泌タンパク質は小胞体で合成されたのち,COPII被覆小胞によってゴルジ体へ輸送される.COPII小胞の形成機構は出芽酵母からヒトに至るまで高度に保存されており,詳細に解析されてきた.一方で,高等真核生物に特有の分泌タンパク質の中には,コラーゲンやキロミクロンのように通常のCOPII小胞に入りきらない巨大な分子も存在する.このような巨大分子の分泌機構は,長らく不明であった.最近,巨大分子の分泌に特異的に関与する因子が相次いで報告され,そのメカニズムが解明されつつある.本稿では,我々の研究も含めて現在までに巨大分子の分泌機構について明らかになってきたこと,および今後の課題について概説する.
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