生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 91(1): 31-37 (2019)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910031

特集Special Review

ヒストン脱メチル化酵素LSD1による骨格筋細胞の代謝リプログラミングMetabolic reprograming mediated by histone demethylase LSD1 in skeletal muscle cells

熊本大学発生医学研究所細胞医学分野Department of Medical Cell Biology, Institute of Molecular Embryology and Genetics, Kumamoto University ◇ 熊本市中央区本荘2–2–1 ◇ 2–2–1 Honjo, Chuo-ku, Kumamoto 860–0811, Japan

発行日:2019年2月25日Published: February 25, 2019
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骨格筋のエネルギー代謝特性は,収縮特性に則して形作られることが知られている.これらの特性が筋分化過程で連動して形成されるためには,エピゲノム制御を介した遺伝子発現の協調が必要であるが,その分子機序には不明な点が多い.我々は,リシン特異的脱メチル化酵素LSD1が代謝遺伝子のプロモーター領域,筋線維遺伝子のエンハンサー領域に集積し,これら標的部位におけるH3K4を脱メチル化することによって発現を抑制していることを発見した.興味深いことに,異化ホルモンであるグルココルチコイドがE3リガーゼJADE2の発現を上昇させて,LSD1タンパク質の分解を誘導することがわかった.以上の結果から,LSD1は環境応答性に働くホルモンの作用下で,骨格筋細胞の代謝と線維型を協調的に制御することが明らかになった.

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