生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 91(2): 159-168 (2019)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910159

総説Review

Shootin1による細胞–基質間の力の発生を介した神経細胞の細胞移動,極性形成,軸索ガイダンスおよびアクチン波Shootin1-Mediated Force Generation for Neuronal Migration, Polarity Formation, Axon Guidance and Actin Wave

奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス領域神経システム生物学Laboratory of Systems Neurobiology and Medicine, Division of Biological Science, Nara Institute of Science and Technology ◇ 〒630–0192 奈良県生駒市高山町8916–5 ◇ 8916–5 Takayama-cho, Ikoma, Nara 630–0192, Japan

発行日:2019年4月25日Published: April 25, 2019
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Shootin1は,神経細胞の極性形成を担う新規タンパク質として同定され,その後,Shootin1によるポジティヴフィードバックを介した極性形成のモデルが提出された.さらに最近,Shootin1が重合・脱重合を繰り返すアクチン線維や細胞接着分子とともに細胞移動や細胞形態形成のための細胞-基質間の力の発生を担う分子マシーナリーを構成することが明らかとなり,Shootin1の解析を通じて,軸索ガイダンスや神経細胞の移動,アクチン波と呼ばれる新しい細胞内分子輸送の分子メカニクスがわかりつつある.また,Shootin1が関与する軸索ガイダンスのメカニズムの破綻が小児の神経難病の原因となることを示唆するデータも得られてきている.本稿では,Shootin1を介した細胞–基質間の力の発生機構を踏まえて,これまでに明らかとなってきたShootin1の持つ分子機能を解説する.

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