生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
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Journal of Japanese Biochemical Society 91(2): 178-190 (2019)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910178

総説Review

生後脳におけるニューロン移動の調節機構Mechanisms for neuronal migration in the postnatal brain

1名古屋市立大学大学院医学研究科再生医学分野Department of Developmental and Regenerative Biology, Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences ◇ 〒467–8601 愛知県名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1 ◇ 1 Kawasumi, Mizuho-cho, Mizuho-ku, Nagoya 467–8601, Japan

2自然科学研究機構生理学研究所神経発達・再生機構研究部門Division of Neural Development and Regeneration, National Institute for Physiological Sciences ◇ 〒444–8787 愛知県岡崎市明大寺町字東山5–1 ◇ 5-1 Higashiyama, Myodaiji, Okazaki, Aichi 444–8787, Japan

発行日:2019年4月25日Published: April 25, 2019
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長い間,生後の脳では新しいニューロンは産生されないと考えられてきた.しかし近年の研究で,生後の脳にも神経幹細胞が存在し,活発にニューロンを産生していることが明らかになった.新生ニューロンは,未熟な形態を保ちながら脳内の目的地まで長距離を移動し,脳の可塑性や脳傷害後の神経再生に貢献すると考えられている.さらに,生後脳のニューロン移動は,魚類や爬虫類,鳥類からヒトを含む霊長類まで,脊椎動物で広く保存された現象であることがわかってきた.本稿では,生後脳のニューロン移動を調節するメカニズムについて,筆者らの最近の成果を交えながら概説する.さらに,ニューロンの移動メカニズムを利用して神経再生を促進する技術についても紹介したい.

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