生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 91(4): 451-460 (2019)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910451

総説Review

プロスタノイド受容体の構造解析を目指してTowards the structure determination of prostanoid receptors

関西医科大学医学部医化学講座Department of Medical Chemistry, Kansai Medical University ◇ 〒573–1010 大阪府枚方市新町2–5–1 ◇ 2–5–1 Shinmach, Hirakata, Osaka 573–1010, Japan

発行日:2019年8月25日Published: August 25, 2019
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アスピリンはシクロオキシゲナーゼに働き,プロスタノイドの生合成を抑えることで,炎症を抑え解熱鎮痛効果をあらわす.プロスタノイドは生体内で非常に多彩な作用を示し,これらの作用は各プロスタノイドに特異的な受容体を介して発揮される.筆者らはプロスタノイド受容体の一つであるプロスタグランジンE2(PGE2)受容体をX線結晶構造解析し,PGE2が結合した構造を含む2種類(EP3とEP4サブタイプ)の立体構造を世界で初めて明らかにした.この研究成果はアスピリンの誕生から120年を迎える2019年1月,Nature Chemical Biology誌に報告された.本稿ではプロスタノイド受容体研究の歴史とともに,構造解析から分子メカニズムを探る我々の研究を紹介する.リガンドとPGE2受容体の結合様式が明らかになったことで,より有効性が高く副作用の少ない治療薬の開発が期待される.

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