生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
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Journal of Japanese Biochemical Society 91(4): 461-471 (2019)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910461

総説Review

イオン駆動力で動く生物モーターの構造とエネルギー変換機構Structure and energy-conversion mechanism of an ion-driven biological motor

1大阪大学大学院理学研究科高分子科学専攻Department of Macromolecular Science, Graduate School of Science, Osaka University ◇ 〒560–0043 大阪府豊中市待兼山町1–1 ◇ 1–1 Machikaneyama-cho, Toyonaka, Osaka 560–0043, Japan

2名古屋大学大学院理学研究科生命理学専攻Division of Biological Science, Graduate School of Science, Nagoya University ◇ 〒464–8602 愛知県名古屋市千種区不老町 ◇ Furo-cho, Chikusa-ku, Nagoya-shi, Aichi 464–8602, Japan

発行日:2019年8月25日Published: August 25, 2019
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細菌の主要な運動器官であるべん毛の根本には,直径50ナノメートル以下の回転モーターが存在する.べん毛モーターのエネルギー源はプロトンやナトリウムイオンなどのイオン駆動力であり,秒速数百~千回転以上の速さで回転する.回転を生み出すのは,チャネル様ユニットである固定子と,回転するリング状複合体である回転子との間の相互作用であり,これによってイオン流が機械的な回転力に変換される.しかし,固定子内のイオン透過経路の実態や,固定子の活性化機構,固定子の詳細な構造,回転方向が切り替わるための機構など,詳細なメカニズムに関しては謎が多い.本稿では,べん毛モーターの構造と機能の両面から取り組んだ研究から明らかになった最新の知見について著者らの研究を中心に紹介する.

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