生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 91(4): 492-499 (2019)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910492

総説Review

食と健康をつなぐ腸内細菌の脂肪酸代謝と代謝物の生理機能Gut microbial fatty acid metabolism and metabolite’s function connecting foods and health

京都大学大学院農学研究科応用生命科学専攻Division of Applied Life Sciences, Graduate School of Agriculture, Kyoto University ◇ 〒606–8502 京都市左京区北白川追分町 ◇ Kitashirakawa-oiwakecho, Sakyo-ku, Kyoto 606–8502, Japan

発行日:2019年8月25日Published: August 25, 2019
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著者らは,食事脂質に由来する不飽和脂肪酸が腸内細菌により飽和化され,代謝物として水酸化脂肪酸,オキソ脂肪酸,エノン脂肪酸などを生成することを見いだすとともに,関与する酵素群の機能・腸内細菌分布を明らかにした.また,腸内細菌代謝物の宿主組織における存在を確認した.さらに,これらの代謝物の生理機能を評価し,代謝改善機能を示すこと,腸管・口腔上皮バリアの損傷を回復すること,免疫調節・抗炎症作用を持つことなどを見いだした.加えて,水酸化脂肪酸にヒト試験において血糖値上昇抑制作用を確認した.すなわち,腸内細菌の脂肪酸代謝に依存して特異的に生成する代謝物が,宿主の健康に影響を与えている可能性が示された.今後,食事脂質の脂肪酸組成と腸内細菌の脂肪酸代謝の相互作用が健康維持において持つ役割が明らかになると期待される.

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