生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
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Journal of Japanese Biochemical Society 91(4): 500-513 (2019)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910500

総説Review

細胞間接着装置の仕組みを探るExploring the mechanism of cell–cell adhesion machinery

理化学研究所生命機能科学研究センターRIKEN Center for Biosystems Dynamics Research ◇ 〒650–0047 神戸市中央区港島南町2–2–3 ◇ 2–2–3 Minatojima-Minamimachi, Chuo-ku, Kobe 650–0047, Japan

発行日:2019年8月25日Published: August 25, 2019
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動物細胞は自律的に接着する性質があり,これにより多細胞動物体は成り立っている.細胞間接着にはさまざまな細胞表面タンパク質が関与するが,その一つカドヘリンは,動物の種を超えて働く最も基本的な接着受容体である.カドヘリンは同じ分子どうしが結合して細胞膜を接着させるのだが,この機能は単独では発揮できず,細胞質領域に結合するカテニン群によって支えられている.カテニン群はアクチン束と結びつき,アクチンの重合制御やアクトミオシンの収縮などを介して細胞間結合の強さや形状を動的に変化させる.この仕組みは,組織構造の維持だけでなく,その変形や再編制のためにも重要で,カドヘリン結合分子の欠失や機能不全が起きると,形態形成異常や組織の崩壊をもたらす.この研究分野の発展の跡をたどる.

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