Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 91(4): 540-545 (2019)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910540

みにれびゅうMini Review

iPS細胞由来原始マクロファージ様細胞分化誘導法の開発とその可能性iPS cell-derived macrophages for future studies

京都薬科大学統合薬科学系Division of Integrated Pharmaceutical Sciences, Kyoto Pharmaceutical University ◇ 〒607–8414 京都市山科区御陵中内町5 ◇ 5 Nakauchi-cho, Misasagi, Yama­shina-ku, Kyoto 607–8414, Japan

発行日:2019年8月25日Published: August 25, 2019
HTMLPDFEPUB3

1. はじめに

約130年前,Matchnikoffは生体内で異物貪食機能を有する細胞を発見し,マクロファージ(大食細胞)と命名した.以後,全身の臓器・組織に分布するマクロファージは死細胞の貪食除去や組織恒常性に働き,一方では生理活性物質を産生して微生物感染から第一線で身体を防御する自然免疫の代表的細胞として知られている.近年,この自然免疫を担う骨髄単球由来マクロファージの炎症・免疫応答反応のみならず,臓器発生や組織恒常性維持に働く組織(常在型)マクロファージの研究も進み,fate mapping技術によりこれらマクロファージの発生起源がまったく異なることが証明された.さらに,微小環境に依存したエピジェネティック制御の解明も進み始め,マクロファージの「多様性」に関する研究が現在注目されている.このマクロファージの微細な変化を網羅的かつ包括的に捉える研究の発展に,培養系モデルは必須である.しかし,組織からの単離や初代培養では,実験効率と細胞収率の面で問題があり,さらにヒト由来サンプルの入手は倫理面でも困難である.また,骨髄細胞や血中単球から分化誘導して得られるマクロファージは単球由来マクロファージの培養系モデルであり,細胞株はがん化細胞であることを再認識しなければならない.

本稿では,近年解明されたマクロファージの発生起源についての知見と,これまでのマクロファージ培養系モデルについて概説する.また,我々のグループを含め,近年発表された多能性幹細胞からのマクロファージへの分化誘導技術について,その新たな培養系モデルとしての意義ならびに可能性を紹介する.

2. 造血とマクロファージの発生

哺乳類において,マクロファージや単球を含む血球系細胞は,大きく三つに分かれる連続した造血により生み出され,それぞれ順に一次造血(primitive hematopoiesis),一過性二次造血(transient definitive hematopoiesis),および二次造血(definitive hematopoiesis)と呼ばれる(図11).一次造血の場は,胎生期に存在する胚体外組織である卵黄嚢が担い,一過性二次造血では胎仔肝へとその場が移動する.この時期とオーバーラップしながら同じく胎仔肝で二次造血が始まるが,この二次造血の場は出生直前に骨髄へと移される.

Journal of Japanese Biochemical Society 91(4): 540-545 (2019)

図1 マクロファージの発生と培養系モデル

マクロファージは一次造血,一過性二次造血,二次造血という連続する造血により発生する.発生起源となる前駆細胞は異なり,それぞれ卵黄嚢での第一波のEMPs, 第二波のEMPsならびにAGM領域で発生するHSCsである.第一波のEMPs由来マクロファージは転写因子のMYB非依存的に発生し,第二波のEMPs由来マ クロファージはMYB依存的である.一次造血の卵黄嚢で作られる原始マクロファージは単球の過程を経ずに発生し,全身の組織にいったん生着するが,その後の第二波のEMPsが胎仔肝に移行して発生する胎仔肝単球由来のマクロファージに徐々に置き換わる.このとき,脳では血液脳関門が形成され胎仔肝単球は浸潤できないため,脳ミクログリアの起源はほぼ卵黄嚢の第一波のEMPs由来原始マクロファージである.一方,AGM領域ではHSCsが発生し,胎仔肝に移行して二次造血が開始される.出生直前にHSCsは骨髄に移行して,その後生涯にわたって全身の全血球系細胞を供給する.HSCsからは単球が生まれ血中を巡回し,感染や炎症が発生した部位へと浸潤してマクロファージへと分化し,免疫・炎症に寄与する.図の下部にはそれぞれの造血に対応するマクロファージの培養系モデルを示している.赤枠が近年開発された多能性幹細胞由来原始マクロファージであり,さまざまな組織特異的微小環境に応じて相応の組織マクロファージ様細胞に成熟すると考えられる.しかし,一次造血の特徴が強く,脳ミクログリア以外の組織マクロファージへの応用には胎仔肝からのシグナルを含めてその後の微小環境刺激を与えることでより忠実な培養系モデルになる可能性がある.AGM:aorta–gonad–mesonephros, EMPs:erythro-myeloid progenitors, ES:embryonic stem, HSCs:hematopoietic stem cells, iPS:induced pluripotent stem.

造血の場には血球系細胞を生み出す前駆細胞が存在しており,マウスの一次造血では卵黄嚢において胎生7日目(E7)から赤血球系骨髄系前駆細胞(erythro-myeloid progenitors:EMPs)が発生し,主に赤血球,巨核球および原始マクロファージ(primitive macrophage)を生み出す.一次造血の特徴として,原始マクロファージが単球を経ずにEMPsから直接発生することが知られる.この卵黄嚢で生まれた原始マクロファージは,血液脳関門の形成前の脳や全身の各組織へと移動して生着する.また,E8.5のマウス卵黄嚢ではさらに第二波となるEMPsが発生し,このEMPsは卵黄嚢から胎仔肝へとE9.5ごろに移動して一過性二次造血を開始する.この一過性二次造血では,単球(fetal liver monocyte)がE12.5ごろに作られ,血流に乗って各臓器内に浸潤してマクロファージとなるが,先に生着する原始マクロファージを置換しながら数的にも優位になって組織マクロファージへと成熟していく.しかし,このころには脳では血液脳関門が形成されており,脳への単球の侵入はほとんどない.すなわち,脳の組織マクロファージであるミクログリアに関しては,ほぼ卵黄嚢で発生した原始マクロファージがその起源となる2, 3).上記の組織マクロファージは,それぞれの微小環境下で成熟し,各組織特有の機能を獲得しながら組織の恒常性維持に関わり,自己増殖とメンテナンスを繰り返すことで常在型マクロファージとして生着し続ける4)

一方,マウス大動脈–性腺–中腎(aorta–gonad–mesonephros:AGM)領域ではE9からE10.5にかけて造血幹細胞(hematopoietic stem cells;HSCs)が発生し,このHSCsが胎仔肝へと移行して二次造血を開始する.HSCsは出生直前に胎仔肝から骨髄へと移行し,生涯にわたって全系列の血液系細胞を全身に供給していく.この二次造血でHSCsから作られる単球は,血中より病原性微生物の感染や障害性シグナルに応答して組織に浸潤し,マクロファージとなって炎症反応に寄与するが,比較的短命の細胞であると考えられている.上記のように,マクロファージはすべての造血ステージにおいて発生し,全身の組織に存在するが,EMPsやHSCsなどの細胞起源ならびに生着先の組織特有の微小環境によってまったく性質を異にするマクロファージへと成熟する.

3. これまでのマクロファージの培養系モデル

上記のマクロファージ発生の概要が明らかになったのは近年のことであり,約50年前には「すべての組織マクロファージは末梢血単球由来である」とする単核球系貪食細胞システム(mononuclear phagocyte system:MPS)が提唱されていた5).そこで,これまでには骨髄細胞中のHSCsや単球,特にヒトについては末梢血の単球をマクロファージへと分化させた培養系モデルが用いられてきた.また,不死化細胞株も多用され,急性単球性白血病患者から単離されたTHP1細胞株や,マウス白血病ウイルスを感染させたBALB/cマウス腹水から単離されたRAW264.7細胞株がよく知られる.これらは,細胞株の無限かつ高い増殖能や均一な遺伝的背景から多用されているが,細胞株のがん細胞としての性質や,継代で蓄積する遺伝子変異による形態や性質の変化は無視できず,また,遺伝的背景が均一なクローンであるがゆえに生体内でのマクロファージの不均一性(heterogeneity)や多様性の再現には適さないかもしれない.さらに,ほとんどの組織マクロファージの起源が胎仔肝EMPs由来の単球であることがわかった現在,上記の骨髄HSCs由来の細胞が,どの程度組織マクロファージの性質や機能を再現できるのかは不明である.

一方,対照とする組織から細胞を単離する初代培養系も用いられる.その例として脳のミクログリアを取り上げてみると,1980年に開発されたミクログリアの初代培養法が現在でも用いられている.しかし,実験効率や細胞収率の低さ,毎回必用となる実験動物,初代培養のためのヒト脳入手はきわめて困難であることなど,多くの制限を有している.さらに,組織から細胞を単離することで生じる微小環境の変化により,ミクログリア特有の遺伝子発現パターンが大きく崩れることも報告されている6).ミクログリアの細胞株として,BV2細胞,N9細胞やMG5細胞などが樹立されており,ヒト胎児の初代培養ミクログリアからはHMO6細胞なども樹立されている.しかし,この細胞株についても単球細胞株と同様の問題を有しており,さらにBV2細胞株などでは初代培養ミクログリアと比較した場合,エピジェネティック制御に関わる遺伝子発現に違いが認められている7).すなわち,組織特有の微小環境から受けるエピジェネティック制御を株化細胞がどこまで忠実に再現できるのかという懸念も生じている.

この問題を補うマクロファージの培養細胞系モデルに求められる条件は1)細胞起源が同じであること,2)がん化せずに細胞株のような無限の増殖能を有すること,3)微小環境によるエピジェネティック制御を忠実に再現できること,と考えられる.

4. ES細胞/iPS細胞から原始マクロファージの分化誘導法の開発

我々の報告(図28)も含め,2016年から2017年にかけ,マウスやヒトのES(embryonic stem)/iPS(induced pluripotent stem)細胞からの一次造血を模倣したマクロファージへの分化誘導技術の開発が相次いで発表された9).ES細胞やiPS細胞は無限の増殖能を有するが,我々は,マウスやヒトiPS細胞から誘導したこのマクロファージのことをiMacsと名づけた(図2).この多能性幹細胞からマクロファージへの誘導法は各グループならびに幹細胞の由来(マウスまたはヒト)によって異なるものの,原理としてはほぼ共通する三つのステップで構成される.第一のステップは,造血発生を担う中胚葉を誘導し,さらに血液細胞と血管内皮細胞の共通祖先となるhemangioblastを誘導することである.この目的のため中胚葉の誘導に必須である骨形成因子4(BMP4)や,hemangioblastを誘導するための線維芽細胞増殖因子2(FGF2)やactivin A等を添加している10).我々は,無血清かつフィーダーフリー培養条件でのヒトiPS細胞における中胚葉系への誘導をより確実なものとするために,その促進作用を有するWntシグナル活性化因子(CHIR99021)11)を加えた.第二ステップはhemangioblastからの造血系前駆細胞の誘導であり,血管内皮増殖因子(VEGF),幹細胞因子(stem cell factor:SCF)やインターロイキン(interleukin:IL)-3といった造血サイトカインを添加する12).さらに,Wntシグナルの抑制によって一次造血を優位に誘導するため13),また,マクロファージへの最終的な分化に必須となるCSF-1受容体の発現促進のために14),我々はそれぞれDKK1(Dickkopf-1)やIL-6を加えた.第三ステップでは,マクロファージへの分化や培養維持に必須となるCSF-1, CSF-2やIL-34を培地に加え最終的にiMacsを誘導する.

Journal of Japanese Biochemical Society 91(4): 540-545 (2019)

図2 iPS細胞からのiMacsおよびiMicrosへの分化誘導

(A)マウスiPS細胞およびにヒトiPS細胞からのiMacs(原始マクロファージ)への我々の分化誘導プロトコール8).無血清培地を用いてサイトカインや化合物を用いて中胚葉(hemangioblast),造血系細胞,iMacsへと順に分化誘導する.ヒトiPS細胞からの分化誘導においては,中胚葉系への誘導を確実にするためにWntシグナル活性化因子(CHIR99021)を加えた.また,一次造血を優位に誘導させる段階ではWntシグナルの抑制因子DKK1(Dickkopf-1)を添加し,マクロファージへの最終的な分化に必須となるcolony-stimulating factor-1(CSF-1)受容体の発現促進にはIL-6を加えた.FGF:fibroblast growth factor, BMP:bone morphogenetic protein, VEGF:vascular endothelial growth factor, SCF:stem cell factor, IL:interleukin. (B)Green fluorescent protein(GFP発現)マウスiPS細胞,iMacsおよびiMicrosの細胞像.マウスiPS細胞を上述の方法によりiMacsまで分化誘導し,さらに同じiPS細胞由来の神経細胞との共培養によりiMicros(ミクログリア様細胞)に分化誘導している.iMacsおよびiMicrosの像はGFPの蛍光シグナルにより検出している.

おおむねこの三つのステップで構成されるマクロファージについての各グループの解析結果をまとめると,CD235a, CD41, VE-cadherinやc-kitといった一次造血マーカーの発現13)が誘導過程で捉えられることや,卵黄嚢の第一波EMPsから発生する原始マクロファージと同様に転写因子のRunx1(Runt-related transcription factor 1)依存的かつMYB非依存的なマクロファージの発生15)が確認されている16).また,我々の解析でもマウスiMacsの発生過程で単球マーカー(Ly6c)の発現が認められず,網羅的遺伝子発現解析では骨髄細胞由来マクロファージと比べても卵黄嚢や胎仔脳内のマクロファージと非常に類似したポピュレーションであることが確認できている8).このように,ES細胞/iPS細胞由来マクロファージの分化誘導では,生体での卵黄嚢における第一波のEMPs由来の原始マクロファージの発生が再現されることが示唆されている.

5. ミクログリアへの分化誘導

我々は,iMacsの脳の微小環境下での性質変化を解析する目的で,iMacs作製に用いたiPS細胞から神経細胞も誘導して共培養を試みた8).その結果,共培養の日数が進むにつれiMacsは細長い突起を多数伸ばし,生後脳でみられるラミファイド型ミクログリア様の形態へと変化した.iMacsはこの突起を常に動かし,神経細胞と物理的にコンタクトしていることや,神経障害部位にこの突起を伸ばすなど,生体脳でみられるミクログリアの動きそのものであった.また,共培養iMacsではミクログリア特有のマーカー遺伝子の発現がみられ,網羅的遺伝子解析ではE12.5から生後3日のマウス脳から単離したミクログリアの中間程度に成熟していることがわかった.我々はこの共培養後の細胞をiMicrosと名づけた(図2).他グループもサイトカインのさらなる添加や,iPS細胞由来アストロサイトやラット初代培養神経細胞ならびに三次元脳オーガノイドとの共培養により,それぞれ程度の差はあるものの,多能性幹細胞から誘導した原始マクロファージからのミクログリア様の細胞への成熟を示している9)

また我々は,肺胞蛋白症モデルマウスの肺にマウスiMacs移植を試みた結果,iMacsは肺胞マクロファージ特有のマーカータンパク質の発現を伴って生着し,本来の肺胞マクロファージが担う肺サーファクタント代謝にも寄与できることを見いだした8).このように,iMacsは脳以外の微小環境でもそのシグナルに応じ,生着先の組織マクロファージ特有の性質を獲得できるようである.しかし,脳ミクログリア以外の組織マクロファージは,最終的にはMYB依存的に卵黄嚢の第二波で発生するEMPsを起源とする胎仔肝単球由来のマクロファージにほぼ置き換わっている3).胎仔肝が発生したすぐ後に第二波のEMPsが出現することを考慮すると,そもそも卵黄嚢での第一波と第二波のEMPsは元来同じ細胞であり,胎仔肝の影響を受けたものが第二波のEMPsなのかもしれない.この第二波のEMPs発生の詳細がさらに明らかとなり,その知見をES細胞/iPS細胞由来原始マクロファージの分化誘導法に適応できれば,脳以外の組織マクロファージをより忠実に再現する培養系モデルとして利用範囲が広まるものと考えられる.

6. おわりに

組織マクロファージの起源の概要が解明され,一方では微小環境から受けるエピジェネティックな制御の理解が急速に進んでいる.さらに時空間依存的な組織マクロファージの不均一性までもが現在の研究技術で解析できるようになり,ミクログリアではマウスですくなくとも13種類,ヒトでは7種類のサブポピュレーションの存在が示された17).このような組織マクロファージの生態や機能制御が明らかになるたびに,その複雑かつ緻密な制御に驚かされる.今後のマクロファージの研究は,ますます高い精度の解析が求められることは間違いなく,生体内の組織マクロファージをより忠実に再現できる培養系モデルの必要性も高まる.今回紹介したES細胞/iPS細胞由来原始マクロファージは,少なくともミクログリアに関してその起源をより忠実に再現し,また共培養をはじめ微小環境を自在に設定できる点で今後の研究ニーズに応えうる新たなブレークスルーといえよう.卵黄嚢での第一波ならびに第二波EMPsの発生制御機構が理解され,ES細胞/iPS細胞由来マクロファージの分化誘導法の更なる改善に応用できれば,ほぼ全身の組織マクロファージに対するより忠実な培養モデルとなりうる.このモデルに,CRISPR-Cas9や三次元オーガノイドなどの最新技術ならびにこれまでの二次造血由来の単球/マクロファージ培養モデルを適材適所で組み合わせることで,より深くより正確な組織マクロファージの生態機能の解明につながり,マクロファージが関連するさまざまな全身の疾患の発症機序の理解と新たな治療法の開発に大きく貢献できることが期待される.

謝辞Acknowledgments

本稿で紹介した我々の研究は,Agency for Science, Technology and Research (A*STAR) , Singapore Immunology Network(SIgN)のFlorent Ginhoux主任研究員,児崎達哉博士他との共同研究であり,Ginhoux博士には本研究のみならず,留学中ならびに現在においても温かいご配慮とご指導をいただいていることに深い感謝の意を表します.

引用文献References

1) Hoeffel, G. & Ginhoux, F. (2015) Ontogeny of tissue-resident macrophages. Front. Immunol., 6, 486.

2) Ginhoux, F., Greter, M., Leboeuf, M., Nandi, S., See, P., Gokhan, S., Mehler, M.F., Conway, S.J., Ng, L.G., Stanley, E.R., et al. (2010) Fate mapping analysis reveals that adult microglia derive from primitive macrophages. Science, 330, 841–845.

3) Hoeffel, G., Chen, J., Lavin, Y., Low, D., Almeida, F.F., See, P., Beaudin, A.E., Lum, J., Low, I., Forsberg, E.C., et al. (2015) C-Myb(+) erythro-myeloid progenitor-derived fetal monocytes give rise to adult tissue-resident macrophages. Immunity, 42, 665–678.

4) Hashimoto, D., Chow, A., Noizat, C., Teo, P., Beasley, M.B., Leboeuf, M., Becker, C.D., See, P., Price, J., Lucas, D., et al. (2013) Tissue-resident macrophages self-maintain locally throughout adult life with minimal contribution from circulating monocytes. Immunity, 38, 792–804.

5) van Furth, R. & Cohn, Z.A. (1968) The origin and kinetics of mononuclear phagocytes. J. Exp. Med., 128, 415–435.

6) Gosselin, D., Skola, D., Coufal, N.G., Holtman, I.R., Schlachetzki, J.C.M., Sajti, E., Jaeger, B.N., O’Connor, C., Fitzpatrick, C., Pasillas, M.P., et al. (2017) An environment-dependent transcriptional network specifies human microglia identity. Science, 356, eaal3222.

7) Das, A., Kim, S.H., Arifuzzaman, S., Yoon, T., Chai, J.C., Lee, Y.S., Park, K.S., Jung, K.H., & Chai, Y.G. (2016) Transcriptome sequencing reveals that LPS-triggered transcriptional responses in established microglia BV2 cell lines are poorly representative of primary microglia. J. Neuroinflammation, 13, 182.

8) Takata, K., Kozaki, T., Lee, C.Z.W., Thion, M.S., Otsuka, M., Lim, S., Utami, K.H., Fidan, K., Park, D.S., Malleret, B., et al. (2017) Induced-pluripotent-stem-cell-derived primitive macrophages provide a platform for modeling tissue-resident macrophage differentiation and function. Immunity, 47, 183–198.

9) Lee, C.Z.W., Kozaki, T., & Ginhoux, F. (2018) Studying tissue macrophages in vitro: Are iPSC-derived cells the answer? Nat. Rev. Immunol., 18, 716–725.

10) Pearson, S., Sroczynska, P., Lacaud, G., & Kouskoff, V. (2008) The stepwise specification of embryonic stem cells to hematopoietic fate is driven by sequential exposure to Bmp4, activin A, bFGF and VEGF. Development, 135, 1525–1535.

11) Kanke, K., Masaki, H., Saito, T., Komiyama, Y., Hojo, H., Nakauchi, H., Lichtler, A.C., Takato, T., Chung, U., & Ohba, S. (2014) Stepwise differentiation of pluripotent stem cells into osteoblasts using four small molecules under serum-free and feeder-free conditions. Stem Cell Reports, 2, 751–760.

12) Pick, M., Azzola, L., Mossman, A., Stanley, E.G., & Elefanty, A.G. (2007) Differentiation of human embryonic stem cells in serum-free medium reveals distinct roles for bone morphogenetic protein 4, vascular endothelial growth factor, stem cell factor, and fibroblast growth factor 2 in hematopoiesis. Stem Cells, 25, 2206–2214.

13) Sturgeon, C.M., Ditadi, A., Awong, G., Kennedy, M., & Keller, G. (2014) Wnt signaling controls the specification of definitive and primitive hematopoiesis from human pluripotent stem cells. Nat. Biotechnol., 32, 554–561.

14) Chomarat, P., Banchereau, J., Davoust, J., & Palucka, A.K. (2000) IL-6 switches the differentiation of monocytes from dendritic cells to macrophages. Nat. Immunol., 1, 510–514.

15) Schulz, C., Perdiguero, E.G., Chorro, L., Szabo-Rogers, H., Cagnard, N., Kierdorf, K., Prinz, M., Wu, B., Jacobsen, S.E.W., Pollard, J.W., et al. (2012) A lineage of myeloid cells independent of Myb and hematopoietic stem cells. Science, 336, 86–90.

16) Buchrieser, J., James, W., & Moore, M.D. (2017) Human induced pluripotent stem cell-derived macrophages share ontogeny with MYB-independent tissue-resident macrophages. Stem Cell Reports, 8, 334–345.

17) Masuda, T., Sankowski, R., Staszewski, O., Böttcher, C., Amann, L., Sagar, Scheiwe, C., Nessler, S., Kunz, P., van Loo, G., et al. (2019) Spatial and temporal heterogeneity of mouse and human microglia at single-cell resolution. Nature, 566, 388–392.

著者紹介Author Profile

高田 和幸(たかた かずゆき)

京都薬科大学統合薬科学系教授.博士(薬学).

略歴

1999年京都薬科大学薬学部卒,2005年同大学院博士後期課程修了.05年より同大で研究員,助手,助教,准教授を経て,18年より現職.14~16年シンガポール科学技術研究庁(SIgN)客員研究員.

研究テーマと抱負

脳の老化と脳免疫の関連性について興味を持ち研究している.薬理学的,再生医療学的,またはその両方からのアプローチで脳免疫を制御し,認知機能障害の克服に役立てたい.

ウェブサイト

http://labo.kyoto-phu.ac.jp/dips/

趣味

(通勤中の)サイクリング.

This page was created on 2019-07-01T13:42:09.093+09:00
This page was last modified on 2019-08-08T11:45:05.000+09:00


このサイトは(株)国際文献社によって運用されています。