生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 91(5): 666-680 (2019)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910666

総説Review

多機能性酵素としての小胞体アミノペプチダーゼ——ERAP研究の20年——Endoplasmic reticulum aminopeptidases as multifunctional enzymes

帝京平成大学・薬学部Faculty of Pharmaceutical Sciences, Teikyo Heisei University ◇ 〒164–8530 東京都中野区中野4–21–2 ◇ 4–21–2 Nakano, Tokyo 164–8530, Japan

発行日:2019年10月25日Published: October 25, 2019
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小胞体アミノペプチダーゼ(ERAP)1および2は「オキシトシナーゼサブファミリー」に属するM1酵素である.その名のごとく小胞体に貯留されており,MHCクラスI分子への抗原提示における抗原ペプチドの最終プロセシング酵素であることが明らかになっている.特にERAP1の酵素学的性状には1)アミノ酸鎖の長さが9~16のペプチドに作用する,2) C末端が疎水性アミノ酸であるペプチドを好むなど,MHCクラスI分子に結合するペプチドが有する特徴が反映されている.さらに本酵素は抗原ペプチドのプロセシング以外にも1)マクロファージの活性化,2)血管新生の促進,3)サイトカイン受容体のシェディング促進等の活性を有するなど多様な機能が報告され,さらにその遺伝子構造が多型性に富んでいることなどから多くの自己免疫疾患/炎症性疾患の病態に関与することが示されている.

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