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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 91(5): 701-705 (2019)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910701

みにれびゅうMini Review

中枢神経系の髄鞘形成におけるオリゴデンドロサイトの多様性Morphological and Functional Diversity of Oligodendrocytes in the Central Nervous System

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科Graduate school of Medical and Dental Sciences, Tokyo Medical and Dental University ◇ 〒113–8510 東京都文京区湯島1–5–45 ◇ 1–5–45 Yushima, Bunkyo-ku, Tokyo 113–8510, Japan

発行日:2019年10月25日Published: October 25, 2019
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1. はじめに

中枢神経系における神経活動は,神経細胞とグリア細胞の複雑かつ精巧な神経ネットワークによってつかさどられている.哺乳類動物の中枢神経系では,高度に発達した神経機能を制御するため,組織領域ごとに機能が細分化され,それに応じた神経細胞の多様性がみられる.19世紀末,神経解剖学者のRamón y Cajalは,樹状突起や軸索等の細部構造を含んだ神経細胞の形態の詳細を報告し,神経ネットワークの基礎を明らかにした.Cajalの功績により形態の異なるさまざまな神経細胞が発見され,さらに今日までに多くの解析によって各々の機能も詳細に解明され,多種多様な神経細胞のサブタイプが同定されている.一方,グリア細胞に関して,Cajalはアストロサイトの形態も詳細に解析したが,Cajalの弟子であるdel Río Hortegaは,細胞染色法に改良を重ね,髄鞘を形成するグリア細胞であるオリゴデンドロサイトの発見に至った.オリゴデンドロサイトは,非常に薄い細胞膜の多層構造からなる髄鞘を神経軸索周囲に形成し,電気的絶縁体として機能させることで活動電位の跳躍伝導を可能とする細胞である(図1).del Río Hortegaは,オリゴデンドロサイトが形態的に少なくとも4種類に分類されることを報告した1).しかしながら,オリゴデンドロサイトは形態や機能が特殊で解析手法が比較的困難であることから,del Río Hortegaによる報告以降,神経細胞と比べると,オリゴデンドロサイトのサブタイプに関する研究は遅れていた.だが近年になり,いくつかの研究グループがオリゴデンドロサイトの多様性について興味深い報告をして来ている.本稿では,これまでに報告されたオリゴデンドロサイトの組織領域的,形態学的な多様性を紹介し,最近我々が解明した特異的なサブタイプの機能に重要なTeneurin-4(Ten-4)について,分子メカニズムを含めて解説する.

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図1 オリゴデンドロサイトの形態学的多様性

(A) MBP(myelin basic protein)陽性オリゴデンドロサイト.ラット脊髄由来オリゴデンドロサイト前駆細胞(oligodendrocyte precursor cell:OPC)を,2日間分化誘導条件下で培養した.スケールバー:20 µm.(B)オリゴデンドロサイトによる神経軸索に対する髄鞘形成.OPCは細胞接着により標的軸索を識別し,オリゴデンドロサイトへと分化しながら,軸索周囲に菲薄化させた細胞膜の多層シート状構造を構築し,髄鞘を形成する.(C) del Río Hortegaが示したオリゴデンドロサイトサブタイプ.髄鞘を形成する軸索のサイズ,一次突起(細胞体から形成される突起)の数,細胞体の形状,髄鞘の長さと厚さからI~IV型の4種類が示された.その後,Buttらが分子マーカーを同定した.I型とII型,III型とIV型は,それらの性質上,類似のサブタイプとされる.

2. 白質と灰白質のオリゴデンドロサイト

中枢神経系組織では,神経細胞の細胞体や樹状突起が集まりシナプス形成の場となる灰白質と,多くの軸索が走行し,オリゴデンドロサイトによって髄鞘が形成される白質とに大別される.そのため,オリゴデンドロサイトは白質に優位な存在と考えられるが,実は灰白質にも分布し,その機能は各領域で異なる.白質のオリゴデンドロサイトは束間オリゴデンドロサイト(interfascicular oligodendrocyte)と呼ばれ,走行する軸索線維の束間に存在し,突起を軸索周囲に張り巡らせて髄鞘を形成する.一般的に知られているオリゴデンドロサイトはこれに相当する.白質のオリゴデンドロサイト前駆細胞(oligodendrocyte precursor cell:OPC)は,PDGF-AAをはじめとする成長因子への応答性に優れ,増殖と分化,ターンオーバーを積極的に行うことで,生後直後に始まる髄鞘形成を制御している2).一方,灰白質のオリゴデンドロサイトは,神経細胞体に寄り添うように存在することから衛星オリゴデンドロサイト(satellite oligodendrocyte)と呼ばれ,大部分は髄鞘を形成していない.その細胞機能として,神経細胞外に分泌されたカリウムイオンを取り込むことで,神経細胞の過剰な興奮を抑え,適切な神経電気刺激の伝導に寄与していることが知られている3).Viganòらは,白質と灰白質のオリゴデンドロサイトの違いに着目し,両組織のオリゴデンドロサイトを相互に移植するという実験を行った.結果として,移植された領域に応じて性質が変わることはなかったことから,各々組織での細胞分化は不可逆的であることが示された4).また,これまで灰白質のオリゴデンドロサイトは髄鞘を形成しないと考えられてきたが,Fardらにより新生髄鞘形成細胞のマーカーとしてBCAS1(breast carcinoma amplified sequence 1)が同定され,成熟した脳の灰白質領域でBCAS1陽性細胞が観察されたことから,灰白質のオリゴデンドロサイトも髄鞘を形成することが証明された5).しかし,その意義の詳細は未解明である.以上のことから,白質と灰白質のオリゴデンドロサイトは性質と機能が区別される.

3. 白質オリゴデンドロサイトの形態学的多様性

前述したように,およそ1世紀前にdel Río Hortegaはオリゴデンドロサイトを発見し,さらにオリゴデンドロサイトと軸索の形態に着目し,細胞体の大きさや突起の本数,髄鞘の長さや厚み,髄鞘を形成する軸索のサイズ(径)によって,白質のオリゴデンドロサイトをI~IV型の4種類に分類した(図1).I型/II型オリゴデンドロサイトは,小さな細胞体で多くの突起を形成する.小径軸索を好み,1細胞あたり多数の髄鞘を形成して,その髄鞘の厚みと長さは薄く短い.それに対しIII型/IV型オリゴデンドロサイトは大きな細胞体から突起をほとんど形成せず,大径軸索を好んで髄鞘を形成する.髄鞘を形成する軸索の数は少ないが,厚く長い髄鞘を形成する.IV型オリゴデンドロサイトは特に,一つの細胞体で1本の軸索を包み込む,シュワン細胞様の形態をとる1).このdel Río Hortegaの報告から年月が経ち,1990年代に入ってから,Buttらが,I型/II型オリゴデンドロサイトのマーカー分子としてCAII(carbonic anhydrase II)を,III型/IV型オリゴデンドロサイトマーカーとしてS-MAG(S-isoforms of myelin associated glycoprotein)を同定した6).これらの報告から,白質に存在するオリゴデンドロサイトは形態学的所見によって分類されることが明らかとなった.

4. 軸索サイズに応じたオリゴデンドロサイトの髄鞘形成

軸索サイズに応じた髄鞘形成について,小径軸索の髄鞘化におけるインテグリンシグナルの役割が報告されている.Câmaraらは,インテグリンβ1のドミナントネガティブ体発現マウスやインテグリンの下流シグナル分子であるFAK(focal adhesion kinase)の欠損マウスの解析を行い,小径軸索に有意な髄鞘形成不全を報告した7).インテグリンβ1のリガンドであるラミニンα2鎖欠損マウスでも,同様に小径軸索の髄鞘形成が抑制されたことから8),ラミニン-インテグリンによる細胞接着を介したFAKの活性化が,小径軸索の髄鞘形成に関与することが示唆された.

これらの報告から,オリゴデンドロサイトには組織領域的,細胞形態的,髄鞘化する軸索径依存的に多様性が認められ,状況に適したオリゴデンドロサイトサブタイプが機能することで中枢神経系の機能を制御していることがうかがわれる.しかし,各サブタイプの機能を直接的に制御する分子同定の研究報告はいまだ存在しない.

5. 小径軸索に対する髄鞘形成分子テニューリン4

最近の我々の研究結果から,II型膜貫通タンパク質テニューリン4(Teneurin-4:Ten-4)がI型/II型オリゴデンドロサイトの制御分子であることがわかってきた.Ten-4は4種類のメンバー(Ten-1~4)からなるテニューリンファミリーの一つで,分子量がおよそ300 kDaに及ぶ巨大な1回膜貫通型タンパク質である.その約80%が細胞外ドメインで,膜貫通ドメイン側から(N末端側から)細胞外ドメインの先端(C末端)に向けて,EGF繰り返し配列,Ig様ドメイン,NHL繰り返し配列/βプロペラドメイン,YD繰り返し配列/βバレルドメイン,Toxin様ドメインのサブドメインからなる9).これまでにTen-1~3が,神経細胞のシナプス間で細胞接着分子として機能しているという報告はあったが10),Ten-4の機能は知られていなかった.Ten-4は中枢神経系細胞ではオリゴデンドロサイトを含むグリア細胞と神経細胞に発現している.我々のTen-4欠損マウスを解析したところ,生後約4週から後肢に顕著な振戦がみられることがわかった.さらに透過型電子顕微鏡解析や免疫組織染色法から,中枢神経系での髄鞘形成が阻害され,中でも脊髄後索の皮質脊髄路と薄束での表現型が顕著であることがわかった11).皮質脊髄路は後肢の運動を制御する遠心性の,薄束は後肢の感覚神経をつかさどる求心性の神経路で,いずれも小径軸索であることがわかっている.

続いて,I型/II型オリゴデンドロサイトに対する影響を調べるため,Ten-4欠損マウスの脊髄組織を用いて,I型/II型オリゴデンドロサイトのマーカーであるCAIIの免疫染色を行った.その結果,オリゴデンドロサイト前駆細胞が軸索と接着して分化と生存を促進する生後1~2週間の時点で,I型/II型オリゴデンドロサイトの数が減少していることがわかった.さらに,この時期にアポトーシスも誘導されていることがわかっている11).Ten-4欠損マウスではオリゴデンドロサイトの突起形成も阻害されていたことから,Ten-4がI型/II型オリゴデンドロサイトの機能を制御している分子であることが示された.

さらに我々は小径軸索の髄鞘形成メカニズムの解明を目的にTen-4の下流シグナル分子を調べ,FAKを同定した11, 12).FAKはリン酸化されることによって,細胞の生存を高める他,Rac1やCdc42を活性化して突起の形成を促進する.我々の研究からTen-4を欠損させたマウスで,リン酸化FAKが減少していることがわかった.またOPCの細胞株であるCG-4でTen-4をノックダウンしたところ,FAKのリン酸化が低下し,突起の形成が抑制されることがわかった11).Ten-4過剰発現細胞では,FAKのリン酸化が促進され,Rac1やCdc42も活性化された12).前述したとおり,FAKは細胞接着分子インテグリンの下流で機能する小径軸索の髄鞘形成分子であるが,Ten-4の下流でも同様に活性化されたことから,Ten-4はインテグリンシグナルを制御して小径軸索の髄鞘化を促す可能性が考えられる.

加えて我々はTen-4のリガンドを同定するスクリーニングを行い,オリゴデンドロサイト上のTen-4が,軸索上のTen-1, Ten-2, Ten-3,またはTen-4と結合し,オリゴデンドロサイト-軸索間の細胞接着を担っていることを同定した.また,特にTen-4のホモフィリック結合によりオリゴデンドロサイト内でFynを含むSrcキナーゼの活性化を介したMBP(myelin basic protein)の発現が促進され,髄鞘形成が進むことを明らかにした.

これらTen-4をはじめとする細胞接着関連分子の研究結果から,小径軸索に髄鞘を形成するI型/II型オリゴデンドロサイトには,細胞接着に伴う下流シグナルの活性化が必要であり,それによりI型/II型オリゴデンドロサイトの生存・および突起形成が促進されることによって,髄鞘が形成されていくと考えられる(図2).

Journal of Japanese Biochemical Society 91(5): 701-705 (2019)

図2 細胞接着分子による小径軸索髄鞘形成メカニズム

オリゴデンドロサイトに発現するテニューリン4(Teneurin-4:Ten-4)やインテグリン等の細胞接着分子が,軸索側に発現するTen-1, Ten-2, Ten-3, Ten-4,ならびにラミニン211と結合することで,FAKやFynがリン酸化される.その下流で,PI3K-Akt経路の活性化やMBPの局所でのタンパク質翻訳が誘導される.その結果,オリゴデンドロサイトの生存維持・突起形成が促され,髄鞘が形成される.特に小径軸索の髄鞘形成細胞であるI型/II型オリゴデンドロサイトで,これらのシグナルの関与が示唆されている.

6. 遺伝子発現によるオリゴデンドロサイトの多様性

近年,中枢神経系のさまざまな組織由来のオリゴデンドロサイトとOPCを用いたsingle cell RNA-seq解析が報告された.その結果によると,マウスのオリゴデンドロサイト系譜細胞は12種類に分類される13).OPC, COP(differentiation-committed oligodendrocyte precursor),2種類のNFOL(newly formed oligodendrocyte),2種類のMFOL(myelin-forming oligodendrocyte),および6種類のMOL(mature oligodendrocyte)である.MOLはMOL1~6に分類でき,脂質合成関連分子を多く含むMOL1~4は,グルタミン酸受容体等のシナプス関連分子で構成されるMOL5, MOL6と区別される.また,MOLは組織領域や発生・成長段階で異なった分布を示し,MOL5は幼若期に広く全体に分布するのに対し,他のMOLは,特定の組織領域に限局する13).さらに,ヒトでも同様の解析がなされ,OPC, COP, ImOLG(immune oligodendroglia),Oligo1~6が同定された14).Oligo1とOligo5はマウスのMOL1とMOL2に相当し,Oligo6はOPCとオリゴデンドロサイトの中間に位置する細胞であると考えられる.疾患との関連を述べるため,多発性硬化症の脳組織で同様の解析を行ったところ,OPCやCOP, Oligo6など幼若オリゴデンドロサイトが減少し,MOLに相当するOligo1~5は,Oligo1は減少するが,Oligo2, 3, 5は増加するという結果となった14).これらの結果より,遺伝子の発現パターンによってもオリゴデンドロサイトはさまざまなタイプに分類されることが証明された.一方で,興味深いことに,OPCは1種類のみとなることがわかった.

7. オリゴデンドロサイト前駆細胞の多様性

single cell RNA-seq解析による遺伝子発現解析の結果では,マウスでもヒトでも,OPCは単一であることが示された.しかしながら,生後直後のOPCと成熟した組織におけるOPCでは,細胞周期に関する分子の発現が異なることが見つかっている13).また最近の報告では,OPCは初めは一様であるが,時間・空間的な組織環境の変化に伴って,表面に発現する電位依存性ナトリウムチャネル(voltage gated sodium channel:Nav)やNMDA型グルタミン酸受容体(NMDA receptor:NMDAR)の発現が変化することがわかった.また灰白質と白質のOPCにも着目し,初めは二者に大きな違いはなかったが,生後1週間を過ぎたころから,灰白質のOPCはカイニン酸型グルタミン酸受容体(kainate type glutamate receptor:KAR)を,白質のOPCはNMDARを高発現することがわかった.さらに,電位依存性カリウムチャネル(voltage gated potassium channel:Kv)やKARは胎生期のOPCから発現が上昇するのに対し,Navは生後1週間で上昇し維持される.NMDARは生後2~3週間でピークを迎え,3か月齢になると減少し始める.このことは同様の神経刺激に対してもOPCの応答性が異なることを示しており,OPCが組織環境に応じて多様化することを示している15)

8. おわりに

本稿では,組織領域,細胞形態,遺伝子発現によるオリゴデンドロサイトの多様性について述べてきた.オリゴデンドロサイトによる髄鞘形成は,身体の運動だけでなく,精神活動においても重要な機能を有することが明らかとなっている.脊椎動物の進化に伴い,中枢神経系は神経細胞だけでなく,オリゴデンドロサイトをはじめとするグリア細胞の多様性を獲得することで,高次神経機能を可能としていると考えられる.今後,ヘテロな集団としてオリゴデンドロサイトを捉えて研究を深めることで,複雑な高次神経機能の系統的解析が可能となり,メカニズム解明が進むことが期待される.

謝辞Acknowledgments

本稿をまとめるにあたり,研究の御協力・御支援をいただきました米国国立保健衛生所(NIH)の山田吉彦先生,東京医科歯科大学の赤澤智宏先生に厚く御礼申し上げます.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

林 千香子(はやし ちかこ)

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科大学院生.修士(保健学).

略歴

1991年三重県生まれ.2015年東京医科歯科大学医学部卒業,17年同大学院保健衛生学研究科修了,同年より同大学院医歯学総合研究科に在学中.

研究テーマと抱負

細胞接着に着目した髄鞘形成メカニズムの解明,オリゴデンドロサイトサブタイプの機能解明.劇的に形態を変化させながら髄鞘を形成するオリゴデンドロサイトですが,未解明な点が多くミステリアスです.その機能の一端を解明します.

趣味

読書,パン屋めぐり,バレーボール,少林寺拳法.

鈴木 喜晴(すずき のぶはる)

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科准教授.博士(地球環境科学).

略歴

1977年秋田県に生る.2000年信州大学理学部卒業,04年北海道大学大学院地球環境科学研究科修了,05年米国NIH研究員,10年東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科講師,14年同所属准教授,18年より現職.

研究テーマと抱負

中枢神経系の髄鞘形成をはじめとするグリア細胞の機能と分子メカニズムの解明,関連疾患の病態解明,又それらに基づく応用研究を通して,研究成果を社会に還元することを目標としている.

趣味

バドミントン.

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