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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 91(6): 753-762 (2019)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910753

総説Review

マウス体内時計における時計因子の転写後および翻訳後制御に関する研究Posttranscriptional and posttranslational regulation of rhythmic components in circadian clockwork of mice

東京大学大学院理学系研究科 ◇ 〒113–0033 東京都文京区本郷7–3–1 ◇ The University of Tokyo, 7–3–1 Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo 113–0033, Japan

発行日:2019年12月25日Published: December 25, 2019
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約24時間周期のリズムを生み出す時計は概日時計と呼ばれ,時計遺伝子Periodの同定に関する研究は2017年ノーベル生理医学賞を獲得した.本稿ではまず,哺乳類における概日時計の分子メカニズムを概説する.この概日時計の制御下でさまざまな生理機能が時刻依存性を持つことがわかってきたが,我々はRNAのA-to-I編集リズムという現象を見いだした.ゲノム情報が1日の中で特定の時刻に書き換えられているというワクワクする発見を共有したい.また概日時計は,恒常条件でも安定に自律振動する頑強性と,環境の変化に応答して位相制御する柔軟性を兼ね備えている.我々は,細胞ストレスや光情報と概日時計を結ぶ新しい時計入力因子としてASKキナーゼを同定した.体内時計を自在にコントロールできる未来はすぐそこまで来ているのかもしれない.

1. はじめに

心臓の鼓動や性周期,季節性のイベントなどさまざまな生理現象は周期的に繰り返すことが知られているが,中でも約24時間周期のリズミックな現象は概日リズムと呼ばれる.ちなみに英語ではcircadian rhythmと呼ばれるが,これは,circa(約・おおむね)+dies(day・1日)というラテン語に由来する.毎日の睡眠・覚醒のリズムに加えて,体温や血圧,さまざまなホルモンの分泌に概日性のリズムがみられ,各臓器の機能パフォーマンスは必要な時刻に高くなり,必要がなくなる時刻には低くなることが知られている1, 2).このような概日リズムは,ヒトをはじめとする哺乳類に限らず,昆虫や植物,カビや細菌など,地球上で生活するほとんどすべての生物において観察される.この高い保存性から概日リズムは,24時間周期でダイナミックに変動する地球の環境サイクルに対して,生物が適応するために獲得した重要な特性であると考えられている3).また概日リズムは,光や温度,目覚し時計など,単なる環境への応答ではなく,外部環境の周期的サイクルを完全に排除した条件でも規則的に繰り返すことが知られている.たとえば,実験室において,光条件も温度条件も一定にした環境で生物を飼育すると,さまざまな概日リズムがその生物に固有の周期で長期間にわたって観察される.このことから,生物には体内に自律的に振動する時計機構[概日時計(circadian clock)]が存在することがわかる4).概日時計の研究初期には,睡眠覚醒リズムを生み出すことから,概日時計は脳のどこかの領域にのみ存在するだろうと想像されていたが,実際には数十兆個ともいわれる我々の全身の細胞の一つ一つの中に時計は存在し,個々の細胞の中で自律的に振動していることがわかってきた5).これら個々の細胞のリズムは臓器内で,また個体の中で適切なシグナルにより互いに同期し,個体としての機能リズムを生み出している.また,この自律的な振動は,外界の環境サイクルを受けて毎日,微調整されることにより,地球の環境サイクルに適応している.体内の時計振動を,今日の時刻情報を用いて微調整することにより,明日を予知するという有利性を生物に与えるのである.しかし現代社会において,グローバル化や交代勤務による慢性的な時差ボケ,および不規則な生活に伴う深夜の光照明により,有利に機能するはずの概日時計が撹乱され,多くの現代病の発症へとつながっている.事実,時計遺伝子の変異により生まれつき体内時計が乱れたマウスモデルでは,全身の機能にさまざまな異常がみられることが報告されており,その医学的な重要性は明らかである.本稿では,概日時計が約24時間周期で自律的に振動するという基本的な仕組みについてこれまでわかってきたことをまとめるとともに,概日時計が毎日どのように時刻合わせをしているのか,その分子的な仕組みについて最近の知見を紹介したい.

2. 時計遺伝子による転写・翻訳のフィードバック機構

まずは我々哺乳類における概日時計について,分子レベルでわかってきたことを概説したい.睡眠覚醒の行動リズムを生み出している中枢時計は,視床下部の視交叉上核(suprachiasmatic nucleus:SCN)に存在する.この脳領域を破壊した動物は昼夜を問わず寝たり起きたりを繰り返すようになる.また,行動リズムの周期が短い変異動物からSCNを取り出してきて,野生型に移植すると,やはり短い周期で行動するようになることが報告されている6).一方で,心臓や肝臓,皮膚の線維芽細胞にも時計は存在し,これらを単離培養した場合にも,個々の細胞のレベルで約24時間周期のリズム性が観察される5, 7).これらは末梢時計と呼ばれ,神経連絡やホルモンリズムなどを介して中枢時計からの時刻情報を受けて,自律振動するサイクルを互いに同期している.また,SCNが光サイクルに同調することにより,外部環境と生物個体のリズムが同期することがわかっている.

個々の細胞における時計振動は,時計遺伝子の転写・翻訳のフィードバック機構を分子骨格としている3)図1).ここで中心的な役割を果たすのがbHLH-PAS型の転写因子CLOCKとBMAL1である.これらはヘテロ二量体を形成してE-boxと呼ばれるDNAシス配列(CAC GTGとその類似配列)に結合し,近傍の遺伝子の転写を活性化する(図1A).このE-box依存的な転写活性化機構は,時計遺伝子Period(Per)とCryptochrome(Cry)をはじめとする数多くの遺伝子の転写を支配している.転写・翻訳されたPERとCRYタンパク質は,E-boxに結合しているCLOCK-BMAL1複合体と直接的に相互作用することによって自らの転写促進活性を抑制する.その後ゆっくりPERとCRYタンパク質が分解されて転写抑制が解除されると,CLOCK-BMAL1による転写が再び活性化する.このような負のフィードバックループが約24時間で1サイクルすることにより,下流の遺伝子の転写に概日性のリズムが生まれている.

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図1 転写・翻訳を介した負のフィードバック制御モデル

(A)哺乳類の概日時計は,転写因子CLOCK・BMAL1による転写活性化と,PER・CRYによる転写抑制による負のフィードバック制御を基本骨格としている.この中心的なフィードバック制御において機能するのが時計シス配列E-boxである.(B)時計シス配列D-boxはDBP・TEF・HLFにより転写活性化され,E4BP4により抑制される.(C)時計シス配列RREはROR(receptor tyrosine kinase-like orphan receptor 1)により転写活性化され,NR1D1・NR1D2により抑制される.(D) E-boxにより転写活性化制御が入るD-boxはE-boxからやや遅れた位相でリズムを刻み,E-boxにより転写抑制制御が入るRREはE-boxから大きく遅れた位相でリズムを刻む.たとえば,E-boxとD-boxの両方に転写制御を受ける遺伝子は破線で描かれた位相でリズムを刻む.

では,このようなシンプルなフィードバック制御により,どうやってそれぞれの遺伝子を必要なときにだけ転写活性化しているのだろうか.CLOCK-BMAL1により転写活性化される一群の遺伝子の中にはDbp遺伝子が知られている.DBPタンパク質はTEFタンパク質・HLFタンパク質とともにPAR-bZipファミリーに属する転写因子であり,これらは昼に転写活性化されると夕方にそのタンパク質レベルがピークとなり,時計シス配列D-box(TTA TGC AAとその類似配列)に結合して転写を活性化する(図1B).一方で,CLOCK-BMAL1により転写活性化される一群の遺伝子の中にはNr1d1遺伝子が知られている.NR1D1タンパク質はNR1D2とともにやはり夕方にそのタンパク質レベルがピークとなり,時計シス配列RREに結合して転写を負に抑制する(図1C).これにより,E-boxから少し遅れてD-boxが活性化され,さらに大きく遅れてRREが活性化されることになる(図1D).重要なことにこれら三つの時計シス配列は互いにインターロックしている.Clock遺伝子やBmal1遺伝子の近傍にはRREが存在し,E-boxによる抑制リズムであるRREの転写制御を受けている.また,RRE配列による転写制御を受ける代表的な遺伝子としてE4bp4遺伝子が知られているが,E4BP4タンパク質は転写因子としてD-boxに結合して転写を負に抑制している.DBPタンパク質とE4BP4タンパク質のピークは約12時間ずれているため,D-boxの転写活性化と抑制はちょうど自転車のペダルのように,一方が押せば一方が引くというように,ロバストなリズムを生み出しているのである.このように複雑に絡み合う三つのフィードバック制御だが,それぞれの遺伝子近傍には,これら三つのシス配列が組み合わせで存在するため,たとえば,E-boxとD-boxを一つずつもつ遺伝子はその間の時刻に転写がピークとなる.数学が好きな人は,サインカーブやベクトルの足し算をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれない(図1D).このようにして,各臓器で必要な遺伝子が必要な時刻にだけ転写活性化されて,生理機能リズムを生み出しているのである.

3. 時計タンパク質の翻訳後制御

時計遺伝子を中心とした時計振動が安定に約24時間周期のリズムを刻み続けるためには,転写フィードバック制御に加えて時計タンパク質の翻訳後制御がきわめて重要な役割を担う.たとえば,PER2はCasein Kinase I(CKI)δによりリン酸化される(図2A).PER2のSer478がCKIによってリン酸化されると,E3ユビキチンリガーゼβ-TrCP依存的に分解へと導かれる8–10).一方でPER2のSer659がリン酸化されると,これを引き金としてCKIによりSer662とSer665が連鎖的にリン酸化される10–12).この逐次リン酸化の破綻はヒトの睡眠リズムを顕著に乱すと報告されており,hPER2のSer662(マウスではSer659と相同)がGlyに置換された家系13)やhCKIδ分子のThr44がAlaに置換された家系14)は,家族性睡眠相前進症候群(familial advanced sleep phase disorder)に基づく睡眠障害に陥る.このCKIによるPER2のリン酸化は,リズム研究分野で残された大きな疑問である「温度補償性」の鍵を握っている可能性がある.温度補償性とは,環境の温度が変化しても概日時計の振動周期が大きく変化しないという特徴を指す.転写・翻訳を中心にリン酸化も含めて酵素反応を基盤とする概日時計が,一体どのようにして温度に依存しないで周期を維持できるのか,数多くの研究者が注目して研究を進めている.興味深いことに,CKIによるカゼインのリン酸化反応は温度依存的に加速するが,PER2のβ-TrCPサイトを基質ペプチドに用いると,試験管内でのリン酸化反応が温度に大きな影響を受けなくなる9, 15).さらに最近,CKIによるPER2のリン酸化は温度補償の中心作用点であるとするフォスフォ-スイッチという仮説も提唱されている10).一般的に低温では多くのリン酸化反応が低レベルに抑制されるのに対し,温度感受性の低いCKIはPER2のSer478を低温条件でも効率的にリン酸化し,β-TrCP依存的なユビキチン分解が促進する(図2A上パネル).一方,高温においてはPER2のSer659リン酸化が促進され,これがおそらくPER2の立体構造を変化させることによってSer478のリン酸化を抑制し,PER2は安定化する(図2A下パネル).このフォスフォ-スイッチ仮説によるPER2の安定化は周期を長くする効果があることから,高温で加速する体内時計の振動にブレーキをかけ,温度補償性(の少なくとも一部)を実現していると提唱されている10).このモデルで鍵を握るのが,高温においてPER2のSer659をリン酸化するキナーゼである.CKIδにはこれまでよく研究されていたδ1に加えてδ2と名づけられた新しいスプライスバリアントが存在し16),このCKIδ2が非常に弱い活性で,つまり高温になるとSer659をゆっくりとリン酸化することにより,Ser478のリン酸化を阻害する可能性が提唱された17).しかしまだ,このCKIδとPER2のリン酸化だけが細胞レベルでの温度補償全体のどれだけを説明できるのか疑問が残る.さらに,PER2が保存されていない他の生物においても概日リズムは温度補償されていることから,種を超えた温度補償メカニズムの解明が望まれている.

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図2 時計タンパク質PERとCRYの翻訳後修飾による制御

(A)低温でも酵素活性が維持されるCKIによってPER2のSer478はリン酸化され,このリン酸化状態を認識するβ-TrCPがPER2をユビキチン化して分解へと導く.一方,高温ではSer659が弱い活性によってゆっくりとリン酸化されると,このリン酸化を足場にしてSer662が,さらにSer665がCKIによってリン酸化される.この逐次リン酸化は,Ser478のリン酸化を阻害するため,PER2の分解が抑制され,PER2は安定化される.(B) CRYはFBXL3によりユビキチン化されて分解へと導かれるが,同じくCRYをユビキチン化するFBXL21はCRYを安定化する.Ub:ユビキチン.

一方CRY2は,Ser557がDYRK1Aによってリン酸化されると,これを足場にSer553がGSK-3β(glycogen synthase kinase 3β)によって二次リン酸化され,プロテアソームによって分解される18, 19).このSer557をAlaに置換したノックインマウスでは輪回し行動リズムが長周期化しており,PER2-CRY2複合体が核内で安定化することから,CRY2のリズミックな修飾が生理的に重要であることは間違いない20).一方,CRY1とCRY2に保存されたタンパク質安定性の制御機構として,CRYをユビキチン化して分解に導くE3リガーゼFBXL3が報告された21–23).我々はその後,FBXL3と拮抗的に働くE3リガーゼとしてFBXL21を同定した24)Fbxl3ノックアウト(KO)マウスは約28時間という長周期性の行動リズムを示したが,この周期の延長はFbxl3Fbxl21のダブルKOマウスにおいて著しく緩和された.分子レベルでは,FBXL3がCRYをユビキチン化して分解に導くのに対して,FBXL21はFBXL3と同様にCRYをユビキチン化するにもかかわらずCRYを安定化する(図2B).このFBXL21によるCRYの安定化は,Takahashiらによっても観察されている25).その後,CRYの安定性制御に関わる複数の因子が報告された.我々は,CRYと相互作用する分子を網羅的に探索し,脱ユビキチン化酵素USP7と,筋萎縮性側索硬化症(ALS)の原因遺伝子の一つであるTDP-43を同定した26).TDP-43は,FBXL3依存的なCRYの分解を拮抗的に抑制することでCRYを安定化し,時計振動を減速することが判明した.一方,USP7はCRYに付加されたユビキチン鎖を除去することによりCRYを安定化する.FBXL3を中心としたE3リガーゼによる分解シグナルとFBXL21による安定化シグナルの両者を失うと,時計振動体は崩壊するので,両者の拮抗作用は時計の振動速度のバランスを制御する重要な因子といえる24).現在,FBXL21によるCRY安定化のメカニズムに加えて,二重欠損マウスにおけるリズム消失メカニズムが明らかになりつつある.近いうちに別の機会で紹介できることを期待している.

このような背景で我々は,E-box転写の負の制御因子に加えて,正の制御因子であるCLOCKとBMAL1も同様に時刻依存的にリン酸化されていることを報告した27),このリン酸化リズムはタンパク質の「量」の制御に加えて「質」の制御に重要な役割を担っているようだ.我々は,マウス肝臓から単離したCLOCKタンパク質を質量分析に供し,Ser38, Ser42およびSer427がリン酸化されていることを同定した.重要なことに,Ser38とSer42はCLOCKのDNA結合領域に位置しており,これらリン酸化を模倣したAsp置換変異体はDNAとの結合力が著しく低下し,転写促進活性をほぼ失うことを見いだした27).つまり,時刻依存的なCLOCK-BMAL1複合体のリン酸化がDNA結合リズムを生み出している可能性が示唆された(図3A).そこでChIP-Seq解析を行った結果,約8000ものCLOCK結合領域において,CLOCKの結合強度が昼に高く夜に低いという顕著なリズム性が観察された(図3B28).このようにCLOCKのリン酸化制御は質的・量的にCLOCK-BMAL1複合体をリズミックに制御することにより,時計振動を安定化するとともに,リン酸化シグナルを介して時計の入力経路に寄与すると考えられた.その後,CLOCKとBMAL1をリン酸化する責任キナーゼとしてCaMK229)とJNKs30)を報告したが,いまだ,どのキナーゼがいつどのアミノ酸残基をリン酸化し,それによりCLOCK-BMAK1によるE-box転写がどのように制御されているのか,全貌の理解にはほど遠い.時計振動はこのように数多くの翻訳後修飾の状態が時々刻々と変化することにより時を刻んでいるようである.この時計タンパク質の相互作用と翻訳後修飾状態の組み合わせを「クロノコード」と定義し,全貌の記述と鍵を握る修飾の理解を追求していきたい.

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図3 CLOCKのリン酸化とDNA結合リズム

(A) CLOCKのリン酸化はDNA結合能を阻害し,DNA結合リズムを生み出す.(B)マウス肝臓を出発材料としたCLOCK-ChIP-Seqデータより,Dbp遺伝子の周辺領域の結果.昼には3か所のゲノム領域においてCLOCKの結合がみられるが,夜にはその結合は顕著に低下していることがわかる.

4. A-to-I RNA編集による転写後制御リズムとその重要性

CLOCK-BMAL1複合体がリズミックにE-box配列に結合することにより,数多くの遺伝子に転写リズムが生まれ,それぞれの遺伝子が制御している生理現象に概日性のリズムが生まれると考えられる.たとえば我々は英国マンチェスター大学との国際共同研究として,このCLOCK結合リズムの制御下にKeap1-Nrf2シグナルが作動することを見いだし,抗酸化遺伝子の発現リズムが肺繊維化リスクの時刻依存性を生み出すことを報告した31).また,軟骨マスター転写因子Nfatc2もE-boxによるリズミックな転写制御を受けており,Bmal1遺伝子の欠損によりNfatc2の発現リズムが撹乱されると,変形性関節症を発症することを報告した32)

我々は最近,E-boxによりリズミックに転写制御される新たな遺伝子としてAdar2を報告した(図4A33).ADAR2は,RNAのアデノシン(A)を脱アミノ化してイノシン(I)へと変換する酵素であり,修飾によって生じたIはCと塩基対を形成するため,遺伝情報上はAからグアノシン(G)に編集される(図4B).コード領域におけるRNA編集は同じ遺伝子から作られるタンパク質のアミノ酸配列を変化させ,非コード領域におけるRNA編集はRNAの立体構造を変化させたり,RNA結合タンパク質やmiRNAによる標的配列を変化させることにより,RNA機能や安定性を変えうる.そこで,実際にマウス時計臓器においてA-to-I RNA編集の効率を各編集部位で調べてみると,RNAダイレクトSeq法のクロマトグラムにおいてAにGが混在する割合が時刻依存的に変動し,さらにこのA-to-I RNA編集リズムはBmal1欠損マウスやAdar2欠損マウスでは1日を通して低い状態に保たれることを明らかにした(図4C).つまり,体内時計によるAdar2の転写制御リズムは,A-to-I RNA編集のリズムへと伝達されていることを世界で初めて証明した.さまざまな時刻に調製した臓器を出発材料にRNA-Seq解析を行い,全転写産物の時刻発現パターンを調べるという大規模なcircadian transcriptome解析からも,このA-to-I編集リズムを抽出することに成功した(図4C).この解析では,イルミナ社の次世代シーケンサーによって読まれた配列をゲノムにマッピングする際に,ミスマッチを含む配列としてマップされたいわゆるミスマッチリードを利用した.現在の技術の限界としてシーケンス結果には無視できない量のエラーが含まれているため,多少のミスマッチを許容する.このミスマッチしている場所を検索した結果,上記RNAダイレクトSeq法においてA-to-I編集リズムが検出された場所では,リズミックなミスマッチリードが検出されたのである(図4C).つまり,これまでに多くの研究者が行ってきたミスマッチを許容するという行為の少なくとも一部は,実際にRNAの配列が編集された生理的な結果を反映したものであり,さらにこのミスマッチは概日時計によるADAR2リズムが生み出しているということが判明したのである.最終的には,この解析により,数多くの転写産物において遺伝情報がAからGにリズミックに書き換えられており,RNAの安定性やタンパク質のアミノ酸配列が変化していることを示すことができた33)

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図4 ADAR2によるA-to-I RNA編集リズム

(A) ADAR2はCLOCK-BMAL1によるリズミックな転写制御を受けて,A-to-I RNA編集リズムを生み出している.この転写後制御リズムが多くのmRNAのリズムに重要である.(B) ADARはRNAのアデノシンを脱アミノ化してイノシンへと変換する酵素である.イノシンはシトシンと塩基対合するので遺伝情報としてはグアノシンとして振る舞う.(C)ゲノム情報ではAであった場所が,昼に抽出したRNAではGになっている例(Flnb遺伝子のアミノ酸コード領域).このRNA編集効率が時刻依存的である.

さらに,Adar2-KOマウスを用いたcircadian transcriptome解析から,このA-to-I RNA編集リズムが消失するだけでなく,数多くの転写産物においてその発現量のリズムが停止することが判明した(図4A).つまり,時刻依存的なA-to-I RNA編集の結果,転写レベルが一定なRNAの安定性や局在がリズミックに制御されて,RNA量のリズムが生まれていると考えられる.これまで転写リズムこそが重要と考えられてきた時計出力のメカニズムにおいて,転写後制御の重要性を報告したということに注目したい.医療の現場で急速に導入が進んでいる個人ゲノムの解読は,これまでの医療を大きく発展させるのは間違いないが,ゲノムをいくら読んでもわからない階層にも重要な情報が書き込まれている.今後の解析で,どのRNAのどの塩基がA-to-I編集によるリズミックな制御を受けることにより,どのような生理機能がコントロールされているのか,またその編集リズムの破綻がどのような疾病リスクを増大させるのかが明らかになれば,個人ゲノムに加えて,個人RNA編集の解読の必要性を医療の現場に持ち込むことになるかもしれない.

このようにADAR2によるA-to-I RNA編集リズムは,時計出力において間違いなく重要な役割を担うことがわかってきたが,Adar2欠損マウスの解析から興味深いことを見いだした.このマウスの輪回し行動リズムを解析した結果,恒暗条件における行動リズム周期が野生型マウスに比べて有意に短いことがわかった.実際に,培養細胞のリズム可視化実験においても,Adar2の機能阻害は細胞のリズム周期を短周期化し,Adar2の過剰発現はリズム周期を長周期化することがわかった.この原因を分子レベルで理解するために,Adar2欠損マウスにおける時計遺伝子のRNAレベルおよびタンパク質レベルでの変化を調べたところ,ほぼすべての遺伝子が正常なリズム性を刻む中で,唯一,CRY2タンパク質のピークレベルが約2倍になっていることが判明した.そこで,Adar2欠損マウスをCry2欠損マウスと交配し,その表現型を観察した.その結果,Cry2は時計遺伝子で,その欠損によってそもそも長い行動リズム周期を刻むが,この背景においてAdar2を欠損しても行動リズムの短周期化は観察されなくなることを見いだした.つまり,Adar2欠損により増えたCRY2が時計の周期を短くするが,Cry2がなくそもそも短い周期で回る時計において,Adar2を欠損してもCRY2が増えないので,リズム周期が変化しないと考えられる.その後の解析から,Adar2の欠損により,一群のmiRNAの発現量が変化し,その中でもいくつかのmiRNAがCry2の3′UTRに結合してその翻訳を抑制していることが判明した.Adar2欠損によりこのCry2の翻訳抑制が解除されたことによりCRY2のタンパク質量が増え,早いタイミングでE-boxのブレーキがかかるようになったと考えられた33)

概日時計の三大要素は,時計入力・時計振動・時計出力の三つである.自律的に振動する時計は,そのリズムを遺伝子リズムを介して生理リズムに伝えるとともに,外界の環境サイクルに同期するために時計入力機構を兼ね備えている.ここまでに述べたとおり時計振動と時計出力において,ADAR2によるA-to-I RNA編集リズムが重要な役割を担うことがわかってきたが,それでは時計入力における役割はどうだろうか.マウスの行動リズム周期において,その重要な時刻情報は明暗サイクルである.恒暗条件において,24時間よりやや短いリズム周期を刻むマウスも,12時間明:12時間暗という光サイクルで飼育すると,これに同調して24時間周期で規則正しく行動する.地球環境における我々ヒトの睡眠覚醒リズムも同様である.また,この明暗サイクルを突然8時間前進または後退させると,いわゆる時差ボケ状態を経て,約1週間をかけて新しい明暗サイクルに同調する.この時差ボケ解消にかかる日数を調べた結果,Adar2欠損マウスは野生型マウスよりも短い日数で新しい環境に同期することが判明した34).行動リズムをつかさどるSCNを用いたRNAダイレクトSeq法により,アミノ酸の変化を伴うA-to-I RNA編集が一群の受容体において観察され,このレベルがAdar2の欠損により顕著に低下することを確認している.網膜から入力された光情報がSCNに入力する際に,これら受容体のアミノ酸変化が1日でどれくらいのリズム位相を変化させるのかを決定しているのかもしれない.これらの解析を通じて,時計入力・時計振動・時計出力の概日時計の三大要素のいずれにおいてもADAR2が重要な役割を担うことを示すことができた.

5. ASKキナーゼによる新規時計入力経路とその重要性

概日時計は個々の細胞の中で自律的に振動することに加えて,外界の環境サイクルを受容して,その位相を環境のサイクルと同期させることが重要である.どのような仕組みで時計の位相が制御されているのかについての研究は,時計入力シグナルの研究と表現される.時計入力シグナルを分子レベルで理解し,これを自在にコントロールすることができるようになれば,慢性的な時差ボケによる疾病リスクの増大を軽減できるのではないだろうか.このような体内時計調整薬の開発を目指して我々は,時計入力シグナルについての分子レベルでの解析を展開し,時計入力の新規鍵因子ASKキナーゼを同定した35)

マウスやヒト由来の培養細胞に対して,時計遺伝子の制御配列とルシフェラーゼ遺伝子を連結したレポーターを遺伝子導入することにより,培養細胞レベルでの体内時計を可視化することができる.たとえば,昼と夜とで発現量が大きく変動する時計タンパク質PER2にホタル由来のルシフェラーゼを融合させたノックインマウス(PER2::Lucマウス)の胎仔から調製した繊維芽細胞では,PER2の変動量に合わせて,生物発光リズムを検出することができる7).このような概日リズムの可視化実験において我々は,培地の浸透圧を上昇させると時計の周期は長くなり(図5A左),浸透圧を低下させると周期が短くなることを見いだした.つまり,培地の浸透圧を調整するだけで,細胞時計のリズム周期を自在に操作できるのである.また,通常の浸透圧培地でリズム測定をしている途中で30分間だけ高い浸透圧のパルス刺激を加えると,細胞時計のリズム位相が大きく変化した(図5A右).そこで,さまざまな時刻にこの高浸透圧パルスを与えた結果,いつでも大きな位相シフトが観察されるわけではなく,むしろ1日のどのタイミングで刺激を行っても,刺激後には同じ位相のリズムが観察されることが判明した.つまり,浸透圧のパルス刺激により時計が特定の時刻にリセットすることがわかった.この非常に興味深い現象の背後に潜む分子的な仕組みを探るために,一條秀憲教授ら(東京大学・薬)との共同研究として,リン酸化酵素ASKに着目した.ASKはapoptosis signal-regulating kinaseの略で,MAP kinase kinase kinase(MAP3K)ファミリーメンバーに属す.哺乳類にはASK1/MAP3K5・ASK2/MAP3K6・ASK3/MAP3K15の3遺伝子があり,ショウジョウバエではDASK1,線虫ではNSY-1が報告されている36).ASK1は,アポトーシス誘導に関与するキナーゼとして同定され37),その後,細胞の酸化ストレス応答で主要な働きをするキナーゼであることが明らかにされた.興味深いことにASK3は,高浸透圧条件では脱リン酸化され不活性化される一方で,低浸透圧条件ではリン酸化レベルが上昇して活性化されることが報告されていた38).そこで我々は,Ask欠損マウスと時計可視化マウスを交配し,Ask欠損時計可視化レポーター細胞を単離した.そして,これまでと同様の細胞ストレス刺激を与えたところ,刺激に依存した時計への効果が完全に消失することを見いだした.つまり,細胞ストレスによる時計の制御には,ASKキナーゼが必須であることが明らかになった.ASKの活性を変化させることにより概日時計を自在にコントロールできることがわかったが,次に,その分子的な仕組みに迫るため,質量分析装置を用いたリン酸化プロテオーム解析を行った(図5B).その結果,細胞ストレスに応答してリン酸化状態が変化する分子の中で,Ask遺伝子の欠損によりその応答が消失する65種類のリン酸化ペプチドを同定した.このリン酸化ペプチドの中には,時計タンパク質CLOCK由来の配列が含まれており,細胞ストレスに応答してASK依存的にCLOCKのC末端領域にあるSer845がリン酸化され,その結果として体内時計の周期や位相がコントロールされている可能性が示唆された(図5B).

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図5 新しい時計入力キナーゼASK

(A)培地の浸透圧を変化させると,時計の周期(左)や位相(右)が大きく変化する.(B) ASK依存的に浸透圧に応答するリン酸化修飾を質量分析により探索した結果,CLOCKのT845がリン酸化されているペプチドを同定した.

ASKは細胞ストレスに応答して概日時計を制御する一方で,概日時計の支配を受けていると考えられる.1日の中のさまざまな時刻にマウスの肝臓を摘出し,Ask1遺伝子の発現プロファイルを解析したところ,興味深いことに,Ask1遺伝子は概日時計の制御を受けて発現量がリズミックに制御されていた.このAsk1の発現リズムは,時計遺伝子Bmal1を欠損したマウスにおいて消失していた.事実,CLOCKタンパク質は時刻依存的にAsk1遺伝子近傍に結合し,CLOCK-BMAL1依存的にその転写活性が促進することが判明した.

それでは,ASKによる時計制御の生理的な意義は何であろうか.我々は,細胞内の酸化・還元状態(レドックス)の変化によっても,ASK依存的に体内時計が制御されていることを見いだした.細胞内のレドックス環境は代謝に伴って1日周期で変化することが報告されているので,ASKキナーゼはこのようなレドックスリズムと体内時計を結びつける重要な役割を担う可能性も考えられる.また,ASK依存的な時計入力の重要性は,細胞レベルだけではなく,マウス個体の行動レベルにおいても観察された.光条件を制御できる飼育部屋において回転輪を設置してマウスを飼育することにより,マウスの自発行動リズムを測定した.マウスの行動リズムは,飼育部屋の光照度を高くするとその周期が長くなることが知られているが,測定の結果,Ask欠損マウスでは,この光による長周期化が顕著に減弱することが判明した.さらに,夜間の光照射は体内時計の時刻を変化させるが,この光による時計位相の変化もAsk欠損マウスでは減弱していた.昼と夜とでダイナミックに変化する光照度リズムは,多くの生物の概日時計において,最も強い影響力を持つ環境サイクルである.24時間化が進み,光に溢れる現代社会では,この一番重要であるはずの光照度リズムが乱れ,体内時計が撹乱されやすい状態になっている.このような時計入力を自在に遮断,または活性化できるようになることを目指して,日々,基礎研究に邁進していきたい.

謝辞Acknowledgments

本研究は東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻の深田吉孝教授の研究室において行われたものである.深田教授をはじめ,一緒に研究を遂行したメンバー,さらには日々の会話の中でワクワクを共有し,アイデアを出し合ってくれるラボメンバー全員にこの場を借りて深く感謝いたします.

本総説は2018年度奨励賞を受賞した.

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著者紹介Author Profile

吉種 光(よしたね ひかり)

東京大学大学院理学系研究科助教.博士(理学,東京大学).

略歴

1979年に神奈川県で生まれる.2003年に東京大学理学部生物化学科卒業(指導教員深田吉孝).修士・博士と同じく生物化学専攻で過ごし,博士号を取得.09年より現職.

研究テーマと抱負

約24時間周期で繰り返す現象に心を奪われ,その分子メカニズムを追求したい.なぜ,生物種を超えて24時間がゲノムに書き込まれているのか.温度を変えても周期が変化しない仕組みは?最近,もっと長い時間軸で寿命の決定にも興味があり浮気症.

ウェブサイト

http://www.biochem.s.u-tokyo.ac.jp/fukada-lab/

趣味

研究について熱く,いや暑苦しく語り合うこと.美味しい食事と美味しいお酒があればなおベター.子育て世代で,息子達と過ごす時間はプライスレス(日曜日にラボに来て本総説を執筆しながら……).

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