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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 91(6): 800-804 (2019)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2019.910800

みにれびゅうMini Review

microRNAによる新規インスリン抵抗性惹起作用の解明An intronic-microRNA screening revealed a previously unknown mechanism of obesity-related insulin resistance

国立国際医療研究センター研究所Research Institute, National Center for Global Health and Medicine ◇ 〒162–8655 東京都新宿区戸山1–21–1 ◇ 1–21–1 Toyama, Shinjuku-ku, Tokyo 162–8655, Japan

発行日:2019年12月25日Published: December 25, 2019
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1. microRNAとは

近年のゲノム解析手法の進歩により,ゲノムの90%以上が何らかのレベルで転写されRNAを産生しているという驚くべき事実が明らかとなった1).これら転写産物の中でタンパク質をコードする遺伝子はわずか1%にすぎないとされ,転写産物のほとんどは非コード性RNA(non-coding RNA:ncRNA)に分類されることとなる.これらncRNAについての研究は現在盛んに行われており,その多彩な生理的・病態的機能が次第に明らかとなりつつある.

さてncRNAはその長さやゲノム上の位置から複数に分類されるが,特に19~25塩基からなる単鎖RNAはmicroRNAと呼ばれ,歴史的に早くから研究が進んできた.1993年に線虫において最初のmicroRNAが発見されて以来,次々と新たなmicroRNAが発見され,現在ではヒトゲノム上に少なくとも1000以上のmicroRNAが存在することがわかっている.microRNAの基本的な働きは,その配列依存的に決まる特異的な標的遺伝子に作用し,その発現の転写後調節を行うことである.具体的には,seedと呼ばれる自らの配列と相補的な配列を3´UTRに持つ遺伝子が主な標的となり,microRNAの結合により多くの場合その遺伝子の発現は抑制される.このとき,相手方遺伝子の発現抑制の程度は,mRNAレベルよりもタンパク質レベルでより強く起きることが知られている2)

2. 代謝とmicroRNA

microRNAは一般に組織特異的に働き,さまざまな生理応答・病態形成に関与する.これまで糖尿病,インスリン抵抗性については,肝臓,膵ベータ細胞,脂肪組織,骨格筋など実質すべての代謝関連臓器で,それぞれ病態形成に関与しうるmicroRNAが報告されてきている3).これらmicroRNAは新たな治療標的としてのみならず,血清サンプルから同定可能なバイオマーカーとして疾患の診断に役立つ可能性も示唆されており4),臨床的な観点からも注目されている.

本稿では肝臓に焦点を絞り,これまで代謝および糖尿病との関連が報告されている代表的なmicroRNAについてその働きを述べる.その他の臓器については総説3)を参照されたい.

1)miR-122

歴史的にみて,microRNAへの介入により代謝疾患が治療できる可能性を初めて示したのは,肝臓でのコレステロール代謝制御の分野についての報告である.2005年にStoffelらのグループは,肝臓で非常に豊富に発現しているmiR-122に対して相補的な配列を有する修飾ヌクレオチド(AntagomiR)を静注しその発現抑制を行うことで,マウスの血中コレステロール濃度が低下することを示した5).続いて2008年,別種の修飾ヌクレオチドであるlocked nucleic acid(LNA)を開発したデンマークのグループが,miR-122に対するLNAをミドリザルに投与し,同じく血中コレステロールの低下作用を示した6).なおこれらの報告については同時に,miR-122への介入がLDLコレステロールのみならずHDLコレステロールも低下させることが併せて報告されており,miR-122の直接のターゲット分子も不明確であることも相まって7),いまだ臨床に応用されるには至っていない.

2)miR-33a/b

sterol responsive element binding protein(SREBP)ファミリーは脂質代謝の制御に関わる主要転写因子ファミリーである.SREBPは主に脂肪酸合成系を制御する遺伝子Srebf1と,主にコレステロール合成系を制御する遺伝子Srebf2からなるが,それぞれのイントロンにはmiR-33bmiR-33aという互いによく似たmicroRNAが存在している(イントロン性microRNA).このように,多くのmicroRNAはタンパク質コード遺伝子のイントロン内に存在しており8),こうしたイントロン性microRNAは,そのホストとなるコード遺伝子と協調的に発現調節を受け,しばしばコード遺伝子の産物と共通のターゲット経路に作用することで,より強い作用を発揮しうる.miR-33についてもSREBPと協調的な発現制御を受け,これまでのげっ歯類および霊長類を用いた研究から,その働きとしてはコレステロールの引き抜きにあずかるABCトランスポーター,脂肪酸のβ酸化にあずかる酵素AMPKα1サブユニットなど,いずれも脂質代謝,特に脂肪酸燃焼に深く関わる分子の発現を抑制することがわかっており9),脂質合成系の鍵分子であるSREBPと協調的に脂質代謝の調節をしていると考えられている.

3)miR-103/107

miR-103/107は肥満モデルマウスの肝臓で増加するmicroRNAである.miR-103/107の発現抑制はインスリン感受性を亢進させ,逆にその過剰発現はインスリン抵抗性を惹起することが報告されている10).この報告によれば,その作用の少なくとも一部はCaveolin-1と呼ばれる遺伝子の発現抑制を介したものとされているが,もともとmiR-103/107DicerをターゲットにするmicroRNAであることが以前から報告されており11),Dicerタンパク質がmicroRNAを生成する主要なタンパク質の一つであることから,そのインスリン抵抗性惹起作用がCaveolinへの直接効果のみで説明できるかどうかは不明確である.

4)miR-143

miR-143もやはり肥満状態の肝臓で発現が上昇するmicroRNAである.もともとmiR-143は脂肪細胞の分化に伴って誘導されるmicroRNAとして報告されていたが12),Jordanらは絶食,再摂食時のマウス肝臓で発現が変化するmicroRNAとしてmiR-143を同定した.さらにmiR-143の発現が肥満モデル肝臓において上昇することを見いだし,実際にmiR-143の過剰発現が野生型マウスの糖代謝を悪化させ,その発現抑制が高脂肪食負荷によるインスリン抵抗性を改善させることを示した.また,miR-143の標的遺伝子の一つがインスリンシグナル伝達分子であるAktの制御因子ORP-8であることを示した13)miR-143についてはこのような脂肪細胞分化,肝代謝制御に加えて,オートファジーの制御14)など多彩な機能がこれまで報告されている.

5)miR-802

Kornfeldらは,複数の肥満モデルマウスの肝臓において発現が上昇するmicroRNAをスクリーニングし,miR-802の発現が脂肪肝で増加していることを見いだした.miR-802の発現増加はマウスのみならずヒトにおいても肥満と関連し,miR-802の過剰発現および発現抑制はそれぞれマウスの耐糖能を悪化および改善させた.バイオインフォマティックスによるmiR-802のターゲット予測の結果,Hnf1bmaturity onset diabetes of the young(MODY)の原因遺伝子]が候補遺伝子として同定され,実際にHnf1bmiR-802の直接のターゲットであること,肥満モデルマウス肝臓ではmiR-802の発現増加と並行してHnf1bが低下しており,Hnf1bの過剰発現により耐糖能の改善が認められることを示した15)

3. 新たなインスリン抵抗性関連microRNAの同定

さて,microRNAの研究に関して難しい点は,一つのmiRNAが制御しうる標的遺伝子の数が100以上ともいわれ,かつ一つの標的遺伝子が複数のmicroRNAによって制御されるという多対多対応の関係であること,さらに,microRNAがそれぞれの標的に及ぼす影響が一般に穏やかであることである2).これらの性質から,microRNAの機能的意義づけは必ずしも容易とはいえず,一つの標的遺伝子に絞ってmicroRNAの働きを説明するというアプローチは必ずしも本質的でない可能性がある.

ここで我々は,前述のとおりイントロン性microRNAがしばしばホストの遺伝子産物と協調的に作用するという現象に注目した.イントロン性microRNAがホストのコード遺伝子と協調制御され,共通のターゲットに作用し,より強い効果を発揮するならば,その意義づけはより容易になる.実際に我々が肥満モデルマウスの肝臓において一貫して上昇している70種の脂肪肝関連microRNAを調べたところ,34種はイントロン性microRNAであった.そこで我々はこの中で,これまで解析されていない七つのmicroRNAに注目し,それらに対応するホストタンパク質コード遺伝子の発現を併せて調べることにした.するとmiR-676のホストに当たるEctodysplasin AEda)の遺伝子発現が,肥満マウス肝臓において強く上昇することが明らかとなった.ヒトにおいても,肝臓におけるEDAのmRNA発現量は内臓脂肪面積,脂肪肝の程度と強く相関しており,マウスおよびヒトにおいて,肝臓EDAの発現量が肥満・内臓脂肪蓄積と相関することがわかった16)

4. EDAは肥満に伴って増加するヘパトカインである

もともとEDAは無汗性外胚葉形成不全症(hypohidrotic ectodermal dysplasia)と呼ばれる疾患の原因遺伝子として同定され,分子としては腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor:TNF)ファミリーに属する分泌タンパク質であることがわかっていた17).EDAは皮膚附属器の発生においてNF-κBシグナルを活性化することで皮脂腺,汗腺,毛包などの形成に関わっており,EDAシグナル不全ではこのような皮膚附属器の発生が障害されることで上述の症候群の原因となる.一方で,皮膚以外の組織でEDAがどのような働きをしているのか,さらに発生段階以後,成人においてEDAがどのような役割を担っているのかはこれまで不明であった.

まず我々はEDAが液性因子として実際に肝臓からも分泌されるかどうかを確認することとした.培養細胞においてヒト型EDAを過剰発現させると,培養上清中にEDAタンパク質が確認された.さらにELISAアッセイによって,EDAはマウスの血中にも検出され,その濃度は肥満モデルマウスにおいて上昇していた.以上より,EDAが肝臓から分泌されるホルモン(ヘパトカイン)として働き,その血中濃度は肥満に伴って増加することがわかった16)

5. EDA-A2は筋肉を標的臓器とし,JNK経路を活性化する

EDAには選択的スプライシングによる複数のアイソフォームが存在し,その中でも主要なアイソフォームはEDA-A1とEDA-A2である.A1アイソフォームとA2アイソフォームとはその配列がわずか6塩基,2アミノ酸分が異なるのみであるが,それぞれが特異的な受容体EDARとXEDARに結合する17).A1-EDARのシグナル伝達経路とA2-XEDARのシグナル伝達経路はどちらも最終的にNF-κBを活性化するが,これまで報告されている無汗成外胚葉形成不全症の原因変異はすべてA1-EDARシグナルに見つかっており,A2-XEDAR経路の持つ役割は不明であった(図118)

Journal of Japanese Biochemical Society 91(6): 800-804 (2019)

図1 miR-676とEDAによる糖代謝制御機構

Eda遺伝子座からはEdaの他,イントロン性microRNAであるmiR-676が同時に発現する.脂肪肝においてこれらの発現は増加する.miR-676は肝臓において脂肪酸燃焼経路,炎症経路のタンパク質発現に影響する一方,Edaからは選択的スプライシングによりEda-A1, Eda-A2の2種類の転写産物が生成され,特にEDA-A2は骨格筋に作用し,インスリン抵抗性を惹起する.なおEDA-A1の肥満における意義はいまだ不明である.

我々はまずEDAが液性因子としてどの臓器に働きうるのかを特に代謝の観点から明らかにする目的で,その受容体であるEDARおよびXEDARが全身のインスリン感受性臓器の中でどのような発現分布を示すか調べた.すると興味深いことに,EDARの発現は概してこれらの臓器で低く,XEDARが骨格筋でのみ非常に強い,かつほぼ特異的な発現を示すことがわかった.この結果から,肝臓から血中に分泌されたEDA-A2アイソフォームがXEDARへの結合を介して骨格筋に作用する可能性が示唆された16)

6. EDA-A2の発現はマウスの糖代謝に個体レベルで影響する

さて近年,肥満がインスリン抵抗性を惹起する機序として炎症が重要な役割を果たしていることが明らかとなってきており19),EDAの下流で活性化されるNF-κBは炎症応答の鍵分子の一つである.そこでこれまでの結果から,もしA2-XEDAR経路の活性化が骨格筋においてもNF-κBをはじめとする炎症性経路を活性化するならば,肥満におけるEDAの上昇は骨格筋のインスリン抵抗性を惹起することで全身の糖代謝に影響している可能性がある.

この仮説を検証するため,我々はまず培養細胞およびマウスをリコンビナントのEDAにより刺激し,筋細胞および骨格筋で炎症性分子の活性化が起きるかを調べた.すると,実際にEDA-A2タンパク質による刺激で,インスリン抵抗性に深く関わる炎症性分子JNKのリン酸化が亢進していた.JNKによるインスリン抵抗性惹起機序の一つとして,インスリンシグナル分子IRS-1の抑制性セリンリン酸化が知られているが20),実際にEDA-A2投与によってJNKの活性化と併せて,IRS-1の抑制性セリンリン酸化も増加していた.

次に我々は,野生型マウスに短期間の高脂肪食負荷と同時にEDA-A2を肝臓に過剰発現させ,その糖代謝に与える影響を調べた.5週間後,EDA-A2の過剰発現群は対照群に比し,ブドウ糖負荷試験で有意な血糖上昇を示し,このとき骨格筋ではJNKのリン酸化およびIRS-1の抑制性セリンリン酸化が上昇していた.逆に肥満モデルマウス肝臓においてEDAの発現抑制を行ったところ,EDA抑制群ではインスリン負荷試験において有意な血糖低下が認められた.このとき高インスリン正常血糖クランプを行うと,インスリン依存的な糖取り込みは骨格筋,特にヒラメ筋において有意に増加していた.以上から,肥満状態において肝臓で発現亢進によってもたらされるEDAの増加は,A2アイソフォームとその受容体XEDARを介して骨格筋にインスリン抵抗性を惹起し,全身の糖代謝を悪化させることが示唆された16)

7. miR-676は肝臓において脂肪酸酸化関連分子および炎症性分子を制御しうる

最後に我々はEDAのイントロンに存在するmicroRNAであるmiR-676が肥満において上昇していることが,どのような病態的意義を持つのか,肥満モデルマウスのmiR-676をLNAの投与によって抑制することで検討を行うこととした.前述のとおりmicroRNAは一般的にその標的遺伝子mRNAの3´UTRに結合することで標的遺伝子の発現を抑制する働きを持つが,通常この発現抑制はmRNAレベルよりもタンパク質レベルで強い2).このことを踏まえ我々は,miR-676の抑制下では肝臓のプロテオミクス解析を行い,miR-676の下流で制御されている分子を探索した.2週間のmiR-676抑制でマウスの体重および糖代謝に変化はみられなかったが,プロテオミクス解析の結果,miR-676を抑制すると肝臓において脂肪酸燃焼に関連するタンパク質が増加し,一方CRPをはじめとする一群の炎症関連タンパク質の発現が低下することが明らかとなった.この結果から,肥満におけるmiR-676の発現上昇は脂肪酸燃焼に対して抑制的に作用し,さらに炎症を活性化する可能性が示唆される.miR-676のホスト遺伝子産物であるEDAが炎症経路であるJNK, NF-κBを活性化する炎症性分子として働くことから,これらの結果はmiR-676とEDAとが協調的に作用していることを裏づけるものと考えられた(図116)

8. まとめおよび今後の展望

本稿では肝臓において代謝に関わることが報告されている代表的なmicroRNAについて述べ,miR-676およびEdaに関する我々の最新の知見について詳述した.実際には,肝臓においてある程度以上の発現レベルを示し,かつ肥満モデルで発現変化を示すmicroRNAについては,ほぼこれまでにひととおりの報告が出そろった感がある.一方で,それらの作用メカニズムについては,前述のとおりmicroRNAが広範な遺伝子群をターゲットに穏やかな作用を示すことからも,必ずしも十分に解明されているとはいえない.microRNAの代謝における意義の全貌解明には新たなアプローチや解析手法の応用が必要であると考えられ,今後の研究のさらなる発展が期待される.

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著者紹介Author Profile

粟澤 元晴(あわざわ もとはる)

国立国際医療研究センター分子糖尿病医学研究部統合生理学研究室室長.医学博士.

略歴

1976年東京生まれ.2000年東京大学医学部医学科卒業.東京大学医学部糖尿病代謝内科助教を経て,12年よりドイツ・ケルン市のマックス・プランク研究所に留学.18年に帰国し現職.

研究テーマと抱負

肝臓を中心とした糖脂質代謝の生理・糖尿病病態生理に関する研究.これまでに見過ごされてきた新たな視点を導入することで,代謝学の分野で学問的に新規的価値を生み出せるよう精進しています.

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