細胞内のユビキチン鎖長解析
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発行日:2020年2月25日
ユビキチンシグナルは,多種多様な構造を持つユビキチン修飾が特定のデコーダー分子に認識されることにより情報が伝達されると考えられている.ユビキチン修飾の構造は,ユビキチン鎖の「種類」,「長さ」,「複雑さ」「翻訳後修飾」の四つの要素により決定されるが,これらの要素を正確に解析する手法は完全には確立されておらず,ユビキチンシグナル発動の機構は未解明な点が多い.特に,複雑なユビキチン鎖を持つ生物試料からユビキチン鎖の鎖長情報を取得する方法は存在せず,重要な要素の一つであると想定されるユビキチン鎖の「長さ」についてはほどんど議論されてこなかった.本稿では,細胞内におけるユビキチン鎖の「長さ」とその制御機構について我々の知見とともに紹介したい.
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